ようやく観て来ました。田舎のレイトショーなのでスッカスカ。観客一桁でしたよ。ほぼ貸し切り。それでも劇場で観て正解でしたね。
以下、少しネタバレあり。
観る前はフレディ役のラミ・マレックばかり目にしていましたが、そのほかのキャストも本人に激似。メンバー全員はもちろん、フレディの両親とか恋人のジム・ハットンとかもそっくり。髪型やヒゲだけでこれだけ似せるのはすごいね。
前半はトントン拍子に話が進みます。ちょっと都合良過ぎない?って感じ。ネットで評価が分かれるのはこれでしょうね。「映画」として観たら評価はかなり下がります。さらにフレディは可哀想というか酷いというか。人によって感じ方は変わりそう。
「短髪で口ひげ生やすといかにもゲイっぽくなるんだなあ」と思いながら観てましたが、ネットには「同性愛・ゲイの描写が少ない!」の意見が。
「それって単なる趣味でしょ?」と疑問に感じ、さらに調べると「主役のフレディの視点ではなく、制作側の異性愛者の目線で描かれている」との指摘が。
フレディのセクシャリティによる葛藤・悩みがきちんと描かれていないらしいんですね。さらには同性愛が単なる悪者になってると。なるほどね。女性のメアリーの存在が強調されているのはそのせいか。ジム・ハットンの扱いが少ないからね。
確かにその辺がしっかりと描かれれば深みは出たかもしれません。だけど全くの別物になりますね。クイーンのメンバーはそういう作品を望んでいなかったということでしょう。
この作品はラストのライブが全て。それまでの話は全て前置きです。
オープニングにもちらっと出て来るウェンブリーの雰囲気は抜群。本物にしか見えません。鑑賞前にドキュメンタリーとか色々観たけれど、小物やメンバーの動作など細かいところまでかなり忠実に再現されています。
さらに、それまでの気持ちを全部持って観るので、曲がわかっていてもイントロが始まった瞬間に背筋がゾクッとするくらい興奮します。これはすごいや。
私はクイーンに関してはど素人レベルですが、ファンだったらさらに感動でしょうね。
大音量の劇場で観たのは正解でしたが、できれば周囲をファンに囲まれた熱狂の雰囲気で観たかったな。出遅れたのは失敗。
最近流行りの「声出しても歌ってもOK!」の上映だったら本当に楽しめそう。爆音上映とか一度経験してみたいなあ。
監督:ブライアン・シンガー
製作総指揮:デクスター・フレッチャー
出演者:ラミ・マレック、ルーシー・ボイントン、グウィリム・リー、ベン・ハーディ、ジョゼフ・マゼロ、エイダン・ギレン、トム・ホランダー、アレン・リーチ、マイク・マイヤーズ
(ジャンル:映画) 2019年:(32)