私が宗谷ラッセルの撮影に行くときにはなぜか、大抵穏やかな天候となります。この日も蘭留の国道の跨線橋のポイントに行ってみると、冬の宗谷本線とは思えない天候で、塩狩峠に向け勾配を上って行く下りの普通列車を後打ちで撮ってみると、雪を巻き上げることなく、まるでこちらに向かって来る列車のようにきれいに撮影できました。残念ながらこの時間は峠を下りてくる列車はありませんが、この様子ならば次にやって来るサロベツが後打ちでも撮れるのではと、俄然期待が高まります。折しもこの日は、来月のダイヤ改正でサロベツからは撤退するという、キハ183系のスラントノーズの初期車が連結されているとのことで、構図とピントを慎重に決めます。以前サロベツに乗ったときには、この勾配は比較的ゆっくり上っていったような記憶があったのですが、しかし、サロベツは平地を走行するようなかなりのスピードで走り去っていきました。撮影した画像を見ると、案の定、雪煙を上げており、クリアな写真は撮れませんでした。若干気落ちしながら蘭留の駅に戻り、駅の待合室で撮った写真を見ていると、何か人にでも見られているような気配を感じました。ふと視線を上げてみると、ガラスを隔てて目の前でキタキツネが私の方を物欲しげな目でじっと見ています。エキノコックスのことがあるので、食料をあげたりはしませんでしたが、しばらくその場から動こうとしないので、せっかくだから写真でも撮ろうと、スマホを取るためリックに手を伸ばした瞬間、走り去って行きました。
宗谷本線 蘭留 - 塩狩
Nikon D7200 AF-S NIKKOR 70-200mm f/4G ED VR
1/1000 f/5 ISO 200
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