日々好日

さて今日のニュースは

一般企業に公的資金投入?

2009-01-25 10:51:18 | Weblog
今朝の新聞で気になる記事を見つけました。
政府は公的資金を活用して一般企業の強化支援を検討して居ると云う事です。
公的資金と言えば我々が血を吐く思いで納めた貴重な税金です。
金融危機で景気悪化、業績不振に陥った企業に日本政策投資銀行が、企業の発行 
する優先株を引き受ける形で支援すると言う。
その為に09年度中に数千億円規模の公的資金枠を確保すると言う。
麻生内閣の一次二次補正予算、09年度本予算で景気浮揚対策費75兆円の 
一部の企業支援対策費1兆円内を使用するとの事です。
引き受けた優先株も企業が倒産するとたちまち紙クズとなり貴重な国費がムダに
なります。
またもや、バブル時の金融機関の尻ぬぐいと同じケースが、又国民に科せられ
様としています。
この世界的経済危機で3月末連結決済で創業以来初めてトヨタは1500億円の
赤字転落をまた、ソニーは同じく2600億円の赤字転落が予想されると暗い
ニュースが流され、次々と非正規労働者切りが発表されて来ました。
国内自動車メーカー主要12社の今年度非正規労働者の削減は既に23000人
にのぼると言う。是に家電製造部門や他の製造部門、サービス部門を加算すると
どれだけの非正規労働者の削減が行われたか、判らない。
企業は非正規労働者の削減に止まらず、操短や工場の統廃合で、正規社員の
給与カットやリストラにも及んで来ています。
確かに現在の経営は苦しいのを通り越して、生死を賭けた戦いで、会社がツブレル
か存続出来るかの瀬戸際に立たされて居ると言えます。
が反面それは本当の事かと言う疑問もあります。
それは企業の内部留保の額の問題です。
その筋の専門家は、昨年度までの業績好調トヨタで12兆3000億円。ホンダで4兆6000億円。キヤノンで2兆8000億円と02年度の2~3倍の内部留保が有ると試算しています。
経営者側は投資や金融危機等不測に備え、一定の内部留保は不可欠と説明しています。
企業の中では内部留保は国際競争力維持のため必要で、いざと言う時投資の機会を
逃すので、企業存続には不可欠という。
また内部留保は資本に組込まれ使用は株主総会の承認が必要で、自由に使える
手元資金とは性格が違うと強調する。
しかし確かに、この様な内部留の必要性は認めざるを得ませんが、枠が無い
桁ハズレの金額はどう見ても、企業の「見せ金」で、また投資家の配当の保証の 
様に思えてなりません。
近頃の企業の株主偏重の傾向は、グローバル化した企業としては当然の事かも
知れません。
教科書通りの「経営者」。「資本家」。「労働者」の理想的トライアングルで
成り立つ企業運営は今は夢でしかないのか?