兄 ケイ・キョウ・あに 儿部 xiōng
解字 甲骨文は「口(くち)+人(ひと)」の会意。[甲骨文字字典]は、「人が祝詞(のりと)を唱える様子であろう。甲骨文字では同輩の男性はすべて兄ケイと呼称されていて長幼の区別がない」とし、同輩男性の意味に用いた理由は「父祖の祭祀に参列する人」を表したからであろうとする。金文になると長男の意味で用いられるようになり、さらに「兄弟」という語で、あに(兄)の意味ともなった。後漢の[説文解字]は「兄、長ずる也」として兄(あに)の意味が定まった。
意味 (1)あに(兄)。「兄弟キョウダイ」「長兄チョウケイ」「兄事ケイジ」(兄のように尊敬して仕える)「義兄ギケイ」(夫あるいは妻の兄)(2)同輩・友人などに対する敬称。「貴兄キケイ」(貴君)
イメージ
「祝詞を唱えるひと」(兄・祝・呪)
「形声字」(況)
音の変化 ケイ:兄 キョウ:況 ジュ:呪 シュク:祝
祝詞を唱えるひと
祝 シュク・シュウ・いわう ネ部 zhù
解字 「ネ(=示。祭壇)+兄(祝詞を唱える人)」の会意。神に祝詞を唱え幸いを祈る人。
意味 (1)いのる。のる。神に告げる。「祝祷シュクトウ」(おいのり)(2)いわう(祝う)。ことほぐ。幸いを祈る。「祝典シュクテン」(祝いの儀式)「祝福シュクフク」「祝儀シュウギ」(祝いの儀式。祝いの儀式に贈る品物)「祝言シュウゲン」(3)神主。神に祈る人。「巫祝フシュク」(神に仕える者。神職)
呪 ジュ・のろう・まじない 口部 zhòu
解字 「口(くち)+兄(祝詞を唱える人)」の会意。口先だけで祝詞を唱える人。祝シュクはネ(=示:祭壇)に祈る形であるが、呪は口先だけで祈る形であり、のろう・まじないの意となる。
意味 (1)のろう(呪う)。のろい。相手に悪いことが起こるよう祈る。「呪詛ジュソ」(呪も詛も、のろう意)(2)まじない(呪い)。不可思議なものの威力を借りて、災いや病気などを起こしたり、また除いたりする術。「呪文ジュモン」「呪術ジュジュツ」「呪縛ジュバク」(まじないをかけて動けなくする)
形声字
況 キョウ・いわんや 氵部 kuàng
解字 「氵(水:流れる)+兄(キョウ)」の形声。水の流れるさまをキョウといい、ありさま・ようすの意。また、そのありさまを他にたとえる意となる。また、「まして・いわんや」の意の助字となる。
意味 (1)ありさま。ようす。おもむき。「近況キンキョウ」「状況ジョウキョウ」(2)たとえる。比べる。「比況ヒキョウ」(比べてたとえる。比喩ヒユ)(3)まして(況して)。いわんや(況や)。強調の助字。「況(ま)して~乎(を)や」「況(いわん)や~哉(を)や」のように、乎・哉などで受ける。
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
解字 甲骨文は「口(くち)+人(ひと)」の会意。[甲骨文字字典]は、「人が祝詞(のりと)を唱える様子であろう。甲骨文字では同輩の男性はすべて兄ケイと呼称されていて長幼の区別がない」とし、同輩男性の意味に用いた理由は「父祖の祭祀に参列する人」を表したからであろうとする。金文になると長男の意味で用いられるようになり、さらに「兄弟」という語で、あに(兄)の意味ともなった。後漢の[説文解字]は「兄、長ずる也」として兄(あに)の意味が定まった。
意味 (1)あに(兄)。「兄弟キョウダイ」「長兄チョウケイ」「兄事ケイジ」(兄のように尊敬して仕える)「義兄ギケイ」(夫あるいは妻の兄)(2)同輩・友人などに対する敬称。「貴兄キケイ」(貴君)
イメージ
「祝詞を唱えるひと」(兄・祝・呪)
「形声字」(況)
音の変化 ケイ:兄 キョウ:況 ジュ:呪 シュク:祝
祝詞を唱えるひと
祝 シュク・シュウ・いわう ネ部 zhù
解字 「ネ(=示。祭壇)+兄(祝詞を唱える人)」の会意。神に祝詞を唱え幸いを祈る人。
意味 (1)いのる。のる。神に告げる。「祝祷シュクトウ」(おいのり)(2)いわう(祝う)。ことほぐ。幸いを祈る。「祝典シュクテン」(祝いの儀式)「祝福シュクフク」「祝儀シュウギ」(祝いの儀式。祝いの儀式に贈る品物)「祝言シュウゲン」(3)神主。神に祈る人。「巫祝フシュク」(神に仕える者。神職)
呪 ジュ・のろう・まじない 口部 zhòu
解字 「口(くち)+兄(祝詞を唱える人)」の会意。口先だけで祝詞を唱える人。祝シュクはネ(=示:祭壇)に祈る形であるが、呪は口先だけで祈る形であり、のろう・まじないの意となる。
意味 (1)のろう(呪う)。のろい。相手に悪いことが起こるよう祈る。「呪詛ジュソ」(呪も詛も、のろう意)(2)まじない(呪い)。不可思議なものの威力を借りて、災いや病気などを起こしたり、また除いたりする術。「呪文ジュモン」「呪術ジュジュツ」「呪縛ジュバク」(まじないをかけて動けなくする)
形声字
況 キョウ・いわんや 氵部 kuàng
解字 「氵(水:流れる)+兄(キョウ)」の形声。水の流れるさまをキョウといい、ありさま・ようすの意。また、そのありさまを他にたとえる意となる。また、「まして・いわんや」の意の助字となる。
意味 (1)ありさま。ようす。おもむき。「近況キンキョウ」「状況ジョウキョウ」(2)たとえる。比べる。「比況ヒキョウ」(比べてたとえる。比喩ヒユ)(3)まして(況して)。いわんや(況や)。強調の助字。「況(ま)して~乎(を)や」「況(いわん)や~哉(を)や」のように、乎・哉などで受ける。
<紫色は常用漢字>
バックナンバーの検索方法
※一般の検索サイト(グーグル・ヤフーなど)で、「漢字の音符」と入れてから、調べたい漢字1字を入力して検索すると、その漢字の音符ページが上位で表示されます。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます