彦 ゲン・ひこ 彡部
解字 金文から旧字まで「文(文様)+厂(ひたい)+彡(いろどり)」 の会意。彦は額に一時的に顔料で文様をつけること。男子が一定年齢に達すると、成人への加入儀礼として額に文様を描く行事をする元服の儀礼を示す。その儀礼を終えた者を彦という[字統を参考にした]。新字体は、旧字の文⇒立(の上部)に変化。
意味 (1)ひこ(彦)。男子の美称。⇔媛(ひめ) (2)すぐれた青年。「俊彦シュンゲン」「彦士ゲンシ」(りっぱな人物) 「彦聖ゲンセイ」(才徳のすぐれる人)(3)地名。「彦根ひこね」(滋賀県の琵琶湖東岸中央部にある市)
イメージ
「成人儀礼」(彦・諺)
「額に文様をえがく」(顔・産)
「同音代替」(薩・偐)
音の変化 ゲン:彦・諺 ガン:顔・偐 サツ:薩 サン:産
成人儀礼
諺 ゲン・ことわざ 言部
解字 「言(ことば)+彦の旧字(成人儀礼)」 の会意形声。成人儀礼を終えた若者に、氏族の年長者が社会生活の知恵を伝える言葉。
意味 ことわざ(諺)。民衆の生活から生まれて伝えられる教訓的な短い言葉。「諺語ゲンゴ」(ことわざ。俗語)「俚諺リゲン」(庶民のことわざ)「諺文オンムン」(朝鮮語を書き表すハングルの旧称)
額に文様をえがく
顔 ガン・かお 頁部
解字 金文は「彦の略体(額に文様をえがく)+面(おもて)」の会意形声。ひたいに描いた文様がある顔の面(おもて)の意で、成人の儀礼にひたいに文様をつけた若者の顔(かお)を表す。篆文は、面⇒頁ケツ(頭を強調した人の形)に変化した顏になり、さらに旧字の顏⇒新字体の顔になった。意味は「かお」及び、ひたいに模様を描くことから色をぬる意がある。
意味 (1)かお(顔)。かおつき。「紅顔コウガン」「顔色かおいろ」「顔面ガンメン」「顔役かおやく」 (2)いろどり。色をぬる。「顔料ガンリョウ」
産 サン・うむ・うまれる・うぶ 生部
解字 「生(うまれる)+彦の略体(額に文様をえがく)」の会意。生まれた子に加入儀礼として額に文様の印しをつけること。加入儀礼を済ませてから正式に一族に認められ、子がうまれる意となる。日本でも生まれてまもない赤子を産土神(うぶすながみ)に抱いて行き、ひたいに大の字などを書いてもらう習俗がある。
意味 (1)うむ(産む)。うまれる(産まれる)。子がうまれる。「出産シュッサン」「産婆サンバ」 (2)生じる。「生産セイサン」 (3)その土地でとれる物。「土産みやげ」 (4)生活のもとになる資材。「財産ザイサン」「恒産コウサン」 (5)[国]うぶ(産)。うまれたままの。「産着うぶぎ」「産湯うぶゆ」
同音代替
薩 サツ 艸部
解字 「艸(草)+阝(おか)+産の旧字(サン)」の形声。サンの音が変化してサツとなった字。梵語の発音サツを音訳するため使われるほか、地名に用いられる。
意味 (1)梵語の音訳字。「菩薩ボサツ」(悟りを求める人の意の梵語) (2)地名。「薩摩さつま」(九州南部の旧国名。今の鹿児島県西部)「薩摩芋さつまいも」(薩摩地方でよく栽培されたことから名付けられた芋。甘蔗。カライモ。)
偐 ガン・ゲン・にせ イ部
解字 「イ(ひと)+彦(ガン)」の形声。ガンは贋ガン(にせもの)に通じ、偽の人の意。転じて、にせものをいう。偐は贋ガンの異体字。
意味 にせ(偐)。本物をまねて作ったもの。まがいもの。「偐紫田舎源氏」(にせむらさきいなかげんじ)とは、江戸後期の柳亭種彦の未完の長編。源氏物語をまね時代設定を変えて作り直した作品。
<紫色は常用漢字>
解字 金文から旧字まで「文(文様)+厂(ひたい)+彡(いろどり)」 の会意。彦は額に一時的に顔料で文様をつけること。男子が一定年齢に達すると、成人への加入儀礼として額に文様を描く行事をする元服の儀礼を示す。その儀礼を終えた者を彦という[字統を参考にした]。新字体は、旧字の文⇒立(の上部)に変化。
意味 (1)ひこ(彦)。男子の美称。⇔媛(ひめ) (2)すぐれた青年。「俊彦シュンゲン」「彦士ゲンシ」(りっぱな人物) 「彦聖ゲンセイ」(才徳のすぐれる人)(3)地名。「彦根ひこね」(滋賀県の琵琶湖東岸中央部にある市)
イメージ
「成人儀礼」(彦・諺)
「額に文様をえがく」(顔・産)
「同音代替」(薩・偐)
音の変化 ゲン:彦・諺 ガン:顔・偐 サツ:薩 サン:産
成人儀礼
諺 ゲン・ことわざ 言部
解字 「言(ことば)+彦の旧字(成人儀礼)」 の会意形声。成人儀礼を終えた若者に、氏族の年長者が社会生活の知恵を伝える言葉。
意味 ことわざ(諺)。民衆の生活から生まれて伝えられる教訓的な短い言葉。「諺語ゲンゴ」(ことわざ。俗語)「俚諺リゲン」(庶民のことわざ)「諺文オンムン」(朝鮮語を書き表すハングルの旧称)
額に文様をえがく
顔 ガン・かお 頁部
解字 金文は「彦の略体(額に文様をえがく)+面(おもて)」の会意形声。ひたいに描いた文様がある顔の面(おもて)の意で、成人の儀礼にひたいに文様をつけた若者の顔(かお)を表す。篆文は、面⇒頁ケツ(頭を強調した人の形)に変化した顏になり、さらに旧字の顏⇒新字体の顔になった。意味は「かお」及び、ひたいに模様を描くことから色をぬる意がある。
意味 (1)かお(顔)。かおつき。「紅顔コウガン」「顔色かおいろ」「顔面ガンメン」「顔役かおやく」 (2)いろどり。色をぬる。「顔料ガンリョウ」
産 サン・うむ・うまれる・うぶ 生部
解字 「生(うまれる)+彦の略体(額に文様をえがく)」の会意。生まれた子に加入儀礼として額に文様の印しをつけること。加入儀礼を済ませてから正式に一族に認められ、子がうまれる意となる。日本でも生まれてまもない赤子を産土神(うぶすながみ)に抱いて行き、ひたいに大の字などを書いてもらう習俗がある。
意味 (1)うむ(産む)。うまれる(産まれる)。子がうまれる。「出産シュッサン」「産婆サンバ」 (2)生じる。「生産セイサン」 (3)その土地でとれる物。「土産みやげ」 (4)生活のもとになる資材。「財産ザイサン」「恒産コウサン」 (5)[国]うぶ(産)。うまれたままの。「産着うぶぎ」「産湯うぶゆ」
同音代替
薩 サツ 艸部
解字 「艸(草)+阝(おか)+産の旧字(サン)」の形声。サンの音が変化してサツとなった字。梵語の発音サツを音訳するため使われるほか、地名に用いられる。
意味 (1)梵語の音訳字。「菩薩ボサツ」(悟りを求める人の意の梵語) (2)地名。「薩摩さつま」(九州南部の旧国名。今の鹿児島県西部)「薩摩芋さつまいも」(薩摩地方でよく栽培されたことから名付けられた芋。甘蔗。カライモ。)
偐 ガン・ゲン・にせ イ部
解字 「イ(ひと)+彦(ガン)」の形声。ガンは贋ガン(にせもの)に通じ、偽の人の意。転じて、にせものをいう。偐は贋ガンの異体字。
意味 にせ(偐)。本物をまねて作ったもの。まがいもの。「偐紫田舎源氏」(にせむらさきいなかげんじ)とは、江戸後期の柳亭種彦の未完の長編。源氏物語をまね時代設定を変えて作り直した作品。
<紫色は常用漢字>