気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

今年初、大炉のお稽古

2021-02-12 20:10:50 | お稽古
     
今年は二月二日が「節分
この日から始まった大炉のお稽古
「大炉」は裏千家十一代玄々斎により
北国の囲炉裏から創案され
咄々斎の次の間の六畳の間に切ったのが
始めで裏千家独特のもの

六畳間に逆勝手に切られ酷寒の二月頃に用いられ
通常の炉は一辺一尺四寸が大炉は一辺一尺八寸
炉縁は木地に限られ、炉壇は鼠色が約束で
淡路の土を使っているそうです
    (裏千家茶道点前教則14参考)

炉の逆勝手のお点前を基本としていますが
居前は炉壇の内隅
左手で柄杓を取り置き
湯水を建水に捨てる時の手は左、右、左と交互に
茶を点てた茶碗は左手で出す。等々ですが

寒い時ですし広蓋の釜を使う場合が多いので
蓋置を置く場所が、
柄杓を引く時はいつも通り炉縁より
三目三目のところに置きますが
広蓋の蓋が大きいので、
蓋置を縁内五目に置き替えが必要となります
帛紗も逆勝手なので右につけ、足運びも反対になる
頭の体操にもなりますし、いつものお点前を
きっちりしていなくっては違いがわからず
ややこしくなりますが、年々皆様慣れてきて
スムーズに進んできている

軸は『福は内』、
     

花は紅白の椿
     

主菓子も桃山で「お福さん」を・・・・見えるかしら?


お干菓子は福豆に金平糖を
     

昨日は節分、今日は立春

2019-02-04 11:01:06 | お稽古
あっという間に二月(如月)になり、昨日は節分、昼過ぎからの雨が、
明け方には止み、お昼前から日差しが射し込む「立春」になりました。

二月初めての自宅稽古は一昨日、前日に連絡を頂いたお稽古、
一番寒ーい季節は、「大炉」なのですが、準備途中・・・
では晴れた日ですので南側の4畳半、有難い陽射しのなかの稽古に。

節分のしつらえは・・・
軸は「福は内」に「お福香合」、
花は白梅に紅白の椿を。
 

お稽古は「茶巾絞り」、
筒茶碗」を温めて、お湯で絞った熱々の茶巾を絞り茶碗に仕込み
さあ、お菓子から運びますね。
今日の主菓子は「鶯餅」・・・鶯色の青豆きな粉が珍しいと

そういえば関西は、黄銅色の大豆きな粉がよくつかわれます。
私は子供の頃、きな粉は鶯色だと思っておりましたから、
きな粉も地域によって違うのでしょうかね?

茶巾絞りも毎年しているお点前ですが、まだまだ新鮮に思えると・・・
それでも去年より筒茶碗の扱いも自然になってきているように思います。
この月だけしか出てこない筒茶碗の扱いも、段々身についていきますね。

宝山寺「御祈祷歳取豆」と「福ハ内」で節分のお稽古に

2018-02-03 18:11:10 | お稽古
今朝は氷点下0.1℃とやや冷え込むも、曇り空で穏やかな節分、
のんびりと・・・いう訳には。今日は朝と昼過ぎから自宅稽古、
昨晩からの準備の続きをしなくては・・・。昨晩のこと、
4畳半のお稽古場の軸を替え返えては悩んでいた時に顔を出した
相方から”今年の大炉はなし?”との皮肉な一声が引き金で、
大炉を開け、灰を入れておりました。ここまでしてしまうと
灰も舞いますし、最後まで。雪輪を入れて掃除を済ませて、

”これでいつでも大炉のお稽古が出来ますよ”の呼びかけに、
返答はなく、相方は寝室へと。もうそんな時間に・・・。

そんなこんなで今朝からバヤバタと自宅稽古の準備をしていると
急用が出来たとのことで、30分早くお出でになるとの連絡も。
大慌て、軸は紅梅が描かれた『春嬉』、
花入れには、紅白の椿(有楽と初嵐)と白梅を活け、
これで紅白の梅と椿がそろい、目出度い春に相応しいですね。
  
菓子は願いが通じたのか、奈良生駒の聖天さんと呼ばれる
生駒山『宝山寺』の福豆、「御祈祷歳取豆」が手に入り
有難く使わせていただきましょう。

鶴屋吉信さんの『福ハ内』とこの福豆を桝に。
茶釜沸く節分稽古福豆も
           愚句
 
お出でになられた方の中で、歳の数+一個余分に頂けたのは、
高校生、でも10個目以上からはゆっくりと味わっていて
家ではもう「鬼は外福は内」の豆蒔きは卒業しましたと。
私たちは、二桁目の数にしましょうね。
邪気を払い、厄除けと福を呼び込んで頂けたでしょうか。

立春のお稽古は「福寿草香合」で

2017-02-05 19:18:55 | お稽古
朝からお稽古に伺いますと、雨にけむる大仏殿の鴟尾が
目に止まります。そして奈良女子大では警備員が立っており
漢字検定の立て看板が、帰りまでには終わってください。
この冷たい雨が止むとまた冬に逆戻りですね。

昨日の立春は、朝と昼と続けての自宅稽古日でした。
午前中は、筒茶碗で絞り茶巾のお点前、1年ぶりですので、
”忘れてしまったわー”という声で始まりました。

床の軸は、大津絵の寒念仏「福は内」
花は有楽と初嵐椿を活け、福寿草香合を
 
福寿草は、茶道大辞典では側金盞花・歳旦草・雪蓮・福神草と。
一般的には元日草、朔日草とも呼び、二月から咲きだすそうで
暦の上での新春を祝わせてくれますね。
花よりも名に近づくや福寿草』 
           千代女
水原秋櫻子が奈良を詠まれた句も良いですね。
青丹よし寧楽の墨する福寿草』         
 
午後は、まだ初めて間もない方々、
盆点前と、薄茶平点前になりました。
主菓子は、「満寿薯蕷」と
干菓子を桝に入れ、「黒豆納豆」、「金柑チップス」と
松竹座で頂いた「福豆」を
 
話の中で、初心者の方が多いので
今年は大炉を開けないつもりと言いますと、
もう立春ですものね”二月は逃げるといい、
そういえば、もうお雛様を出さなっくっては”と
寒いけどもう暦の上では、春ですから、
『椿餅』だけは早めに作らないといけません。

心の鬼、福の神は

2017-02-04 12:22:55 | 日記
今日は立春、
奈良は氷点下のきりっと引き締まった晴れた朝、
若草山は春霞なのでしょうか?よく見えませんが、
実は先日の山焼きで焼け残り、まだら模様なんですよ。

今朝のラジオ番組「上野誠の万葉歌ごよみ」のなかで、
鬼について、民俗学者「折口信夫」のお名前が。
六時前で、ウトウトとして定かではなく、気になり
ラジコにあるタイムフリーの機能で再生して聴いてみると、
(便利な世の中になりましたね)
奈良・吉野、修験道の本山「蔵王堂」の節分会では、
「鬼も内、福も内」と言うそうで、”鬼さんも大変でしょう
内へ来なさいよ、悪くても更正させますよ”から始まり
実は春の鬼は、春の神の形態となり、心の鬼も福の神も
心の内側におられ、子供等へ諭す教訓とされているのでは?
折口信夫先生の話はさわりだけ、でも興味を持たれた方は
鬼の話」、「鬼を追い払う夜」を参照に。

節分を過ぎ春になりましたので、万葉集の代表的な春の歌は
二月二日に大伴家持が詠まれた万葉集19-4238
『君が行ゆき もし久にあらば 梅柳
     誰とともにか わがかづらかむ』
奈良ではもう梅が咲いておりますが、
故郷越中富山の梅は、咲きだしたとのこと、
柳は中国では別れに旅の安全を祈るとされており、
この柳も三月頃には芽吹きだすのですね。

そうでした鬼の話をしておりましたね。
昨夕、大阪松竹座『連獅子』終幕後に鬼を拝見しました。
松也さんの親獅子の精、右近さんの仔獅子の精と、
ほか六人さんは紋付姿で舞台に登場していただけました。
「鬼は外!」「福は内!」の声も賑やかに豆まきに、
嬉しい気配りですね。客席も賑やかになりますね。
 松竹座HPより
そうでしたもう一つ気配りが、
当日だけ、大阪松竹座特製の福豆と井村屋招福羊羹を
配られており、有難いことです。

本当に楽しい夕べになりました。
 
準備していなかった豆も手に入り、
恵方巻き(巻きずし)はどうしましょう。
やはり、デパートは人・人・人で大混乱、断念し、
帰りの近所のスーパーで3割引きになった巻きずしを。
相方の北北西に向き、頬張った後ろ姿をみると・・・
よそ見や言葉は禁止!です。私も頂きます。
食べ終わった後も、互いに笑いをこらえておりました。
豆まきはどうしましょう?
豆をうつ声のうちなる笑ひかな
           宝井其角

丹波黒豆の甘納豆を

2017-01-31 14:05:03 | 主菓子とお干菓子
睦月も最後の日、
今日の誕生日の花は『ギョリュウバイ・御柳梅』と
NHKラジオ深夜便の最後の方で流れてきました。
英名でティーツリー(tea tree)とされておりますが、
「お茶の木」???似てもにつかないですが、
原生地のオセアニア、特にマウイ語で「マカヌ」と呼ばれ、
民間療法で有名な「マカヌハニー」の蜂蜜の蜜源にもと。
昨年10月法華寺にて
写真は昨年10月に法華寺の境内で咲き始めた御柳梅、
この花が植えられている理由が、なんとなく解かり
光明皇后の御意志と重なります。
なお目立ちませんが、5月頃まで咲き続けるそうです。

流行りかけているインフルエンザ、マヌカハニーも
効果があるとの口コミもありますが・・・
高熱が出れば、直ぐ病院へ行かれるほうが・・・
もうすぐ節分、豆まきでインフルエンザも
収まってくれると良いのにー???
(マスクをして手洗いが有効ですね)

先日の金曜日、立礼でのお稽古の話で、
通常点茶盤はエアコンのない八畳間に置いての稽古、
一番寒い時期ですので、六畳の間まで持ってきますと、
目一杯になってしまいましたが、ホットカーペットとエアコンで
立礼のお稽古、寒くなかったでしょうか。

床には節分も近づき、軸は福は内で、
干菓子も甘納豆「丹波黒豆」茶遊菓楽・諏訪園さんを
『豆絞り』と名付け、お出ししました。
コトバンクによると、豆絞りは”千葉県の名物菓子で
クッキー生地の上に薄皮付ピーナッツをのせたもの”
アレレー、節分ですので、良しとしましょう。

雰囲気を感じていただければ、嬉しい限りです。

母娘とのお稽古に

2017-01-28 16:12:46 | お稽古
今日は旧正月、ほんとに良いお天気で、夕方から始まる
奈良若草山焼きは、きれいに燃えてくれるでしょう。
昨年の花火
午後6:15花火に始まり午後6:30点火の予定で楽しみです。

その前に、今日のお稽古の準備をしなくては、
陽射しがあり、暖かい小間でしましょう。
  
床は大津絵の寒念仏で『福は内』
あの中に鬼やまじらん寒念仏
              子規
このお稽古にも楽しみができました。
前日のメールで小学1年の女の子を連れてきたいとのこと
稽古はお一人だけでしたので、OKを出していたのです。
なんと、お母さんと一緒に頑張って正座を、
  
そして初めてのお稽古をしてくれました。カワイイ
鬼の寒念仏さん、怖くないのですよーーー、

花びら餅と福豆は美味しかったでしょうか?
 
また来てくださいね。
『春節やうれし母娘の初稽古』愚句 

床は大津絵の寒念仏で『福は内』

2016-02-02 20:30:37 | しつらえ
明日は節分、
昼からのお稽古で、
お軸は『福は内』で大徳寺派玉瀧寺住職、戸上明道師
大津絵画家の槇岡芦平さんによる
大津絵の寒念仏さんが描かれています。
  
鬼が僧衣をまとっている絵なのですが、
慈悲ある姿とは真逆の偽善者が書かれており、
鬼の住まいは人間の心の内にあるということです。
また描かれた鬼の角は、
佛様の教えである三毒(貧欲・瞋恚・愚痴)を示すそうで、
つまり、人は
自分の都合で考え、
自分の目でものを見、
自分にとって欲しいもの、利用できるもの、
自分により良いものと、
限りなく角を生やしますね。

福は内、鬼も内」という地域もあり、
痛くない豆をと考えて、
主菓子は、手作りの淡雪かんに
金沢西茶屋街の「甘納豆かわむら」の
甘納豆をトッピング
 
お味はいかがでしたか。

南側の四畳半、光あふれる中でお稽古となり、
極寒の季節、定番のお点前「絞り茶巾」を。
少しでも温かさを感じていただけたでしょうか。
筒茶碗はそのままでは、口当たりが冷たいですから、
予め温めておくのを忘れないで下さいね。