よっちんのフォト日記

旅先や日常で感じたことを
写真と文章で綴ってみたい。
そう思ってブログを始めてみました。

だんじりの町-大阪府岸和田市

2024年05月01日 | 大阪(大阪市以外)
Kishiwada City, Osaka Pref.

さてさて、岸和田城に桜を見に来たワタクシ達ですが、桜を満喫した後は岸和田の町へ向かうことしました。
岸和田の中心部には紀州街道が通っており、街道沿いに古い街並みを見ることが出来るんです。
そう思ってワタクシ達は紀州街道がある方に歩いて行きました


あらあら、前に来た時は静かな町並みだったのですが、この日は「岸和田桜まつり」が開催されているということで、
紀州街道には数多くの露店が出されていて、多くの人で賑わっていたんですよ


人のいない一画を撮ってみました。本来はこういう感じの町並みが紀州街道沿いに続いているんです


「ミニチュアのだんじり」を売っているお店がありました。その精密な造りに感心してしまいました


お店の方はかなり年配の方でしたが「まあ、趣味というか、半分は道楽みたいなものですわ。
目が悪なってきたから、もうよう造らんかなぁ」と笑っておられました


こちらではだんじり小屋を開けて、中のだんじりを見せてくれていました。ところで、だんじりとはどういうものでしょうか。
だんじりとは、100点近くの彫刻が施された豪華な地車を曳行し、地域の神社へ豊作や豊漁を祈願するお祭りです。
大阪・関西を中心に、瀬戸内海沿岸から九州にいたる西日本で伝わる伝統行事です。
とりわけ岸和田のだんじり祭りは規模が大きく勇壮なため、数十年前からメディアでも大きく取り上げられるようになりました


ワタクシ、以前勤めていた職場に岸和田出身の人がいましたが、彼はだんじり祭りの日には必ず休暇を取り、
地元でだんじりを曳いていました。「だんじりは命の次に大切ですわ」と言って笑っていたのを覚えています


岸和田を後にして自宅に戻る途中、スーパーマーケットに立ち寄ったのですが、その隣にあった休耕田でレンゲの花が満開でした


満開の桜を楽しむことが出来て、充実した春の一日になりました

使用したカメラ:FUJIFILM X-Pro2


今日から5月ですね。私は1年の中で5月が一番好きなんですよ。
美しい新緑に彩られ、日照時間が日に日に長くなっていく「風薫る5月」。
さあ、今年はどこの新緑の撮影に行こうかなぁ。



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岸和田の守り神-大阪府岸和田市:岸城神社

2024年04月30日 | 大阪(大阪市以外)
Kishiki Shrine, Kishiwada City, Osaka Pref.

さてさて、岸和田城のすぐ東側に岸城神社という立派な神社があるんです。
ワタクシ達は岸城神社の方に向かって歩いて行きました


この岸城神社ですが、約650年前に京都の八坂神社から素戔鳴尊(すさのおのみこと)を勧請してからは、
牛頭天王社(ごずてんのうしゃ)と呼ばれ、地元の守り神として繁栄してきました


後に、慶長年間に秀吉の家臣・小出秀政が岸和田城を大改修するのを機に八幡大神を合祀しました。
それ以来代々の城主や住民にも厚く信仰されてきたそうです。
そして、明治維新で氏子が広範囲になり、「岸城神社」に改名されて現在に至っているんですよ


しかし、この岸城神社が何よりも有名なのは、「岸和田だんじり祭」の宮入りが行われる神社だということです。
だんじり祭では15台の地車(だんじり)がこの神社に宮入りするんです


随分とカラフルというか、ポップな大絵馬がありました。こういうのも今風なんでしょうかねぇ。
それとも「SNS映え」するので、こういうのがいいのでしょうか


再び岸和田城の方へ戻りました。濠の側に降りて行き、満開の桜の下を歩きます


この日(4月7日)は満開の桜に囲まれ、「城と桜」という組み合わせを満喫することが出来ました


多くの城に桜が植えられているというのは、先日のブログにも書きましたが決して城にとっては嬉しい過去ではありません。
しかし、今のワタクシ達には美しい天守閣と満開の桜を楽しむことが出来るのは、ありがたいことだと思います


ではでは、岸和田城はこれくらいにして、岸和田の町の方に向かうとしましょうか

使用したカメラ:1、4枚目はFUJIFILM X-T30、他はFUJIFILM X-Pro2


大阪で「お城」といえば誰もが思い浮かべるのは大阪城かと思います。大阪城と岸和田城を比べると城の規模も大きな差がありますし、
他府県から大阪に来る人でわざわざ岸和田城に行く人って、一部の歴史好きや城郭マニア以外にはあまりいないでしょうね。
でも、桜の季節とだんじり祭りの時には訪ねてみる価値もあるんじゃないかなぁ。



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廃城令-大阪府岸和田市:岸和田城

2024年04月29日 | 大阪(大阪市以外)
Kishiwada Castle, Kishiwada City, Osaka Pref.

さてさて、岸和田城に満開の桜を楽しみに来たワタクシ達ですが、
重森三玲の庭園を後にして、再びお濠に沿って植えられた桜を眺めながら岸和田城を周回しました


ところで、全国に桜の名所として知られる城は数多いですね。むしろ、観光地になっている城郭で、
桜を見ることができない城のほうが少ないような気がします。見事な天守を背景に桜が咲き誇る景色を見ると、
「昔のお殿様もこんな美観を 愛でていたんだな」と思ってしまうのですが、実はそうじゃないんですよ


城内に桜が咲き誇るようになったのは明治時代以降のことで、江戸時代までの城には今のように桜の木は生えていませんでした。
城下町や街道を見張るために城内の木々は基本的には伐採されており、植栽されていたのは食糧にもなる梅や、
合戦時に利用できる松・竹などに限られていたそうなんです


それではなぜ、明治以降の城に桜が植えられたのでしょうかか。それは城の保存運動と関係するんです。
明治政府が1873年に公布した廃城令によって、全国の城の破却処分が決定しました


多くの城で建物の処分が進み、城の敷地は埋め立てられて開発が進むか、放置されて荒れるにまかせた状態になってしまうんです。
今では想像できませんが、明治維新直後、城は江戸時代の象徴として忌むべき存在であり、
美術工芸的な価値も歴史的な価値もほとんど見いだされていなかったんですね


しかし、荒廃した城を目の当たりにして、保全しようという声も上がり始めるんですよ。
声を上げたのは、主に各藩の旧藩士らであったそうです。彼らは払い下げられていた土地や建物を買い戻し、
やがて市民公園として一般開放を目指すようになりました。その際、市民に親しまれるよう積極的に植樹されたのが桜でした


ワタクシは明治時代の「廃物令」によって日本各地の城郭建築が破壊されたことと、
「神仏分離令」によって始まった廃仏毀釈運動によって寺院建築や貴重な仏像等が破壊されたことは、
我が国の大きな財産損失だと思っています。残念で残念でならないのですよねぇ


どうも日本人というのは一つの方向に動き出すと、歯止めが効かないというか、同調圧力によって同じ方向を向いてしまう傾向がありますね。
その傾向は今も変わらない気がするのが悲しいです


ではでは、ちょっと城の周囲にも足を運んでみるとしましょうか

使用したカメラ:2、6、7、8枚目はFUJIFILM X-T30、他はFUJIFILM X-Pro2


廃城令が出された時に、各地の城が民間などに払い下げられたのですが、姫路城の天守ですら23円50銭という安値で落札されたそうです。
この価格ですが金額を現代に換算すると約10万円ほどだというから驚きです。
今ですと姫路城の天守の価値っていくらぐらいになるのでしょう。想像がつかないですね。



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独創的な庭園-大阪府岸和田市:岸和田城

2024年04月28日 | 大阪(大阪市以外)
Kishiwada Castle, Kishiwada City, Osaka Pref.

さてさて、桜を楽しもうと岸和田城にやって来たのですが、ワタクシは岸和田城には桜以外にも一つの楽しみがあったんです。
そのためには天守閣の方に行かねばなりません。ワタクシ達は天守閣へと向かいました


満開の桜に囲まれて城内へと歩いて行きます。ワタクシはワクワクする気持ちでありました


ここには昭和の京都を代表する作庭家・重森三玲が作庭した石庭である「八陣の庭」があるんです。
ワタクシにとって岸和田城の一番の魅力は、この素晴らしい石庭なんですよ


ワタクシはこのブログに何度か書いているのですが、「庭園」というものに大きな興味を持つ契機となったのが重森三玲でした。
重森三玲は昭和期の日本の作庭家であり日本庭園史の研究家です。ワタクシは京都の東福寺にある方丈庭園を見た時に、
言葉では表現できないほどの衝撃を受け、それ以降、寺院の庭園というものに強い興味と関心を抱くようになったんです
https://blog.goo.ne.jp/harigatake1961/e/e1b68215e53fe1d75ed3ef1d64239920


この「八陣の庭」なのですが、天守の再建とほぼ時を同じくして1953年に作庭されました。重森三玲の庭園を初めて見る人からしたら
「これが日本庭園?」と思ってしまうような、直線的なデザインが唯一無二の特徴と言えるでしょうね


この独創的なデザインのモチーフとなったのは『三国志』で有名な諸葛孔明の「八陣法」です。
中央の“大将”を中心に、石組で表現した天陣・地陣・竜神・虎陣・風陣・雲陣・鳥陣・蛇陣の“八陣”が360度に配され、
その周囲を回遊しながら天守閣を背景にしながら、表情が変わる庭園の姿を楽しむことができます


この庭園の素晴らしさの一つが「天守閣最上階からの垂直の視点/俯瞰の眺望を意図してデザインされていること」なんです。
本当なら天守閣に上ってこの庭園を俯瞰したかったのですが、ワタクシ達は朝早くに行ってしまったので天守閣はまだ開いていませんでした。
以前に天守閣の上から眺めた写真があるので、ぜひ見てくださいね
https://blog.goo.ne.jp/harigatake1961/e/55f448212400a74b639474171277c5a8#comment-list


ワタクシは重森三玲の庭園に出会ったことで、日本庭園というものに強い興味を持つようになりました。
もし三玲の庭園に出会わなければ、いろんな庭園を見ても「ああ、すごいなぁ」「綺麗やなぁ」ぐらいの感想しか感じなかったでしょうね。
ワタクシにとって重森三玲は「庭園の素晴らしさ」をレクチャーしてくれた偉大な先生なのです


ではでは、岸和田城の素晴らしい桜をもうちょっと見に行くとしましょうかね

使用したカメラ:2、6、7枚目はFUJIFILM X-Pro2、他はFUJIFILM X-T30


私は奈良も好きなのですが、飛鳥時代や奈良時代に作られた寺院には「庭園」というものがありません。
伽藍の美しさ、仏塔の素晴らしさは奈良のお寺でも十分に感じることが出来るのですが、庭園が無いんですよね。
寺院に庭園が造られるようになったのは平安時代の中期からですので、こればかりは仕方がありませんね。



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城と桜-大阪府岸和田市:岸和田城

2024年04月27日 | 大阪(大阪市以外)
Kishiwada Castle, Kishiwada City, Osaka Pref.

さてさて、4月7日の日曜日なのですが、ワタクシは家人と桜を見に行こいうと話をしていました。
前日、家人に「どこか行きたいとこあるか?」と訊くと、「岸和田城って行ったことないんやけど桜はあるの?」と言うので、
「お城の周りは結構な桜があるで。岸和田城に行こか」ということになりました


朝8時30分に岸和田城に到着しました。岸和田というと全国的には「だんじり祭り」で有名ですね。
あと朝ドラ「カーネーション」で取り上げられた小篠綾子と娘のコシノ三姉妹も有名ですし、
さらには元プロ野球選手の清原和博も岸和田出身で、清原は岸和田市民栄誉賞を受賞しています。
ただ、清原の場合はその栄誉に泥を塗ってしまいましたがね


同じ大阪ですがワタクシが暮らしているのは南河内と呼ばれるエリアです。岸和田は泉州と呼ばれる地域になり、
他県民には分かりにくいかもしれませんが言葉も微妙に違うんですよ


この日、岸和田城は「お城まつり」が開催されており、ワタクシ達がお城に着いた時には多くのテキ屋が露店の準備をしていました。
日曜日、満開の桜、晴天…イベントにはこれ以上の条件はありませんな


この岸和田城なのですが、伝承では、建武新政期に楠木正成の一族、和田高家が築いたといわれています。
そして1585年、羽柴秀吉は紀州根来寺討滅後、叔父小出秀政を城主として城郭の整備をさせ、天守閣もこの時に築かれました


天守閣は1827年に落雷で焼失しました。明治維新期には櫓・門など城郭施設を廃城令によって破壊してしまったため、
近世以前の構造物は堀と石垣以外には残存していません。
廃城令というものがなかったら、我が国には素晴らしい城郭建築が数多く残っていたはずですので残念でなりません


現天守閣は、昭和29年に建造された3層3階の天守です。本来は5層天守であったことが絵図などで確認されています。
今の時代であったら史料に基づいて5層天守を復元したでしょうが、当時はそんな発想も無かったのでしょうね


ま、そういったことはさておきまして、この日の岸和田城は満開の桜に彩られておりました。
前日は「笠置駅の桜」「柳生の里の桜」を満喫したのですが、二日続けて素晴らしい桜を楽しむことが出来ました


ではでは、天守閣の方に向かうとしましょうか。天守閣の前にある庭園にはワタクシの大好きな場所があるんですよ

使用したカメラ:3、5、7枚目はFUJIFILM X-T30、他はFUJIFILM X-Pro2


大阪府であっても私にとって岸和田市や泉佐野市などがある「泉州」という地域はあまり行く機会がありません。
でも、大分県日田市出身の家人は「大分市や別府なんて滅多に行くことなかったわ。津久見とか佐伯なんて行ったことないで」と言います。
同じ県内だからといっても行く理由が無ければ、行くことがない場所があるのは当然ですね。



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