新イタリアの誘惑

ヨーロッパ・イタリアを中心とした芸術、風景。時々日本。

階段紀行・日本 横浜編⑨ マッカーサー司令官も踏みしめた、ホテルニューグランドの青い階段

2021-11-09 | 階段紀行・日本

 横浜ホテルニューグランドは、関東大震災で大きな被害を受けた横浜復興計画の中心的な事業として1927年に完成、「横浜の迎賓館」として歴史を重ねてきた。設計は渡辺仁。銀座4丁目の服部時計店ビルなどを手掛けた建築家だ。

 第二次世界大戦後のアメリカ占領時代に、ここは占領軍将校宿舎に選ばれ、マッカーサー司令官が宿泊していた時期もあった。その部屋315号室は今でも「マッカーサースイート」としてスイートルームになっている。さらに、ベーブルース、チャップリンなど海外の著名人にも選ばれる宿泊場所になってきた。

 そんなホテルの大階段は、中央に青いじゅうたんが敷かれた大理石がどっしりと構え、実際以上に深い奥行きを感じる。このじゅうたんを踏みしめた数々の著名人の痕跡が香るようだ。

 照明の具合によって、下の段から上段にかけて明るさを増して行く上昇感が、歴史の重みと共に強い印象を与えてくれる。

 都築区の区役所通りを歩いて行くと、区役所側から見て左側に牛久保西公園がある。その公園端にあるのがこの階段。結構長い階段で、ここを降りれば「くさぶえのみち」という遊歩道に通じている。

 冬場は区役所通りの陸橋のうえからも長い階段を見ることが出来るが、春から秋にかけては周囲の木々の緑に隠れて階段はほとんど見えなくなってしまう。

 下まで降りて見上げるとこんな感じ。

 人も多くなく、静かな散歩が出来る。

 また、区役所通りの反対側には牛久保公園があり、そこに至る短めの階段は大きなアールを描いてスタイリッシュ。

 並ぶようにある隣の階段はスッキリと直線形で、対照的だ。

 

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階段紀行・日本 横浜編⑧ センター北でスタイリッシュな階段に、たまプラーザで二重に渦巻く螺旋階段に・・・。

2021-11-06 | 階段紀行・日本

 都築区の地下鉄センター北駅に直結するショッピングタウン「あいたい」の3~4階部分にちょっと派手な階段がある。

 階段の端に赤い縁取りがなされていて、スタイリッシュな形状だ。

 上がって見ると、直線で降下した後踊り場を経て90度のカーブでもう1度下り階段になっている。手すりにはガードが付いていて流れをサポートしている。

 3階からは下の階が吹き抜けになっているので、階段そのものが宙に浮いているかのように見えて痛快な気分にもなる。

 青葉区のたまプラーザ駅近くに大きな螺旋を描いて上下する白い階段がある。

 ちょうど正面から太陽が当たっていたため、円く周回する縁取りが実際の像と影の線とで二重に強調されていた。

 角度を変えて見ると螺旋階段が2つあるようにも見える。

 むき出しの外階段は、全体像が遠くからでも一望することが出来る楽しみがある。

 近くのスポーツジムの階段。青地に赤い縁取りがなされ、すっきりとした直線が鮮明に目に飛び込む。これも面白い。

 

 

 

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階段紀行・日本 横浜編⑦ お洒落な街元町で”階段観察ぶらり散歩”と洒落てみた

2021-11-02 | 階段紀行・日本

 横浜・元町には洗練された店が並ぶ。大型のチェーン店は少なく地元の品のある商店が連なるイメージだ。店へのアプローチ、階段もお洒落なものが目立つ。

そんな街・元町で「階段観察ぶらり散歩」を試してみた。

 白い階段が出迎えるエントランス。ヘアサロンの店のようだ。

 高揚感の高まるアプローチで、店へと誘ってくれる。

 店からはみ出すように架けられた階段は、大きく旋回して、まさに破天荒な形態を主張している、

 それとは対照的に、有名なレストラン霧笛楼の階段は、優雅なカーブを描く。

 同じカーブでもこちらは一層緩やかで優し気。

 対して、黒一色でまとめられた堅実無比のイメージ階段。

 こちらはプラスチックの素材で軽快に仕上げられている。

 「一枚板」の看板通り、階段も一直線の直球勝負。

 コンクリートの壁に沿ったモノトーンの階段は、秘密の扉への入口のように人を誘い込みそう。

 最後に思い切り背伸びをしたかのような、グイと上部を引っ張り上げた変形階段と出会った。

 

 元町には霧笛楼の横あたりから中華街の朱雀門方面にかけて「百段階段」という立派な階段があったというが、関東大震災によって崩壊してしまったとのことだ。元町は階段にも縁のある場所なのだろう。

 

 

 

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