小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

大好きな島景色 ~島で暮らすという事②

2022年10月17日 | 島で暮らすということ
■母島で便利屋さんの仕事、ゴミ回収の仕事をしていると、
ごく日常的に色んな景色に出逢うことになるのですが、
先日、ふと静沢の道路で網戸を張り替える仕事をしていた時、
ああ、この景色が好きだなぁとふと思いました。

青い空、そしてその向こうに海が見える景色。

僕が20年前、一番最初に生活したのがこの静沢エリアでした。
アンナビーチ母島ユースホステルでヘルパーを3か月した2002年。
この景色を何度も通過していました♪

当時はもちろん、今でもゴミ回収、便利屋等何度も通るこの景色。
今までは気に留めるようなことはなかったのですが、
この場所で仕事をしていて、
この景色が好きだという事に
ようやく気付きました。

島で暮らすという事。
何度も通っているのに、
ふと気づかされる大好きな景色に出逢える日常が愛おしいです☆


■便利屋さんの仕事は本当に多種多様で、
色んな暮らしのお手伝い、フォローをさせてもらっています。
暑い日差しの中、庭の草刈りをしていたら、
とびっきりのマンゴーを頂いたりすることもあります♡

島で暮らすという事。
人と人の気持ちが交錯して、
お互い笑顔で過ごす瞬間が、僕はとても大好きです(#^.^#)


■島で暮らしていると、沢山の出逢いと別れがあります。
本土で生活していても、もちろんそうだったと思います。
でも、島を離れる手段が船1つしかないと、
みんながそれぞれに見送りに来たりします。

父島と母島を結ぶ「ははじま丸」は見送りの時に、
お互いの目線が近いのが特徴です☆

「いってらっしゃ~い!」
声をかけながら、また会える日を願って見送りします。
卒業や巣立ち、引き揚げの時は沢山の花を飾ったレイがかけられます。

島で暮らすという事。
それは、出逢いと別れを丁寧にできることなのかも知れません。


■島で暮らしていると、
時々、漁師さんからお魚を頂く事があります。
いつも有難くて、本当に嬉しいです♡

先日は大好きなアオムロを頂きました。
村の魚にも指定されていて、以前はくさやの原料、
漁師の釣り用のエサとして、小笠原で沢山釣られて利用されていた魚です。

ムロはサンマよりも少し短い魚で、
捌く手間がかかるのですが、
この魚の刺身を超える味を僕は知りません。
ダントツで1位です!!

なので捌く手間暇はまったく気になりません☆
極上の味が待っているのですから♡

最初は慣れなかった魚の捌きも、
父島の小笠原ユースホステルのペアレントさんに丁寧に習い、
沢山学ばせてもらいました♪

まな板からはみ出すサイズを頂くこともあるので、
その度にこうして技術を習わせてもらった事に感謝し、
わざわざ魚を届けてくれる気持ちに感謝して、
美味しく頂きます(#^.^#)

島で暮らすという事、
それは人と人との繋がりを感じれることな気がします。


■島には音楽やスポーツ、色んな事が達者な人が沢山います。
コロナ禍でだいぶ影を潜めてしまいましたが、
少しずつ屋外から再開できるようになってきました。

いつもは毎年のように行ってきた年度末のお別れライブもコロナ禍になってから出来ていません。

そんな中、先日は前に島に住んでいた青年が、
願っていた職業に就いて、
その仕事で母島に来島しました。
その彼が内地に戻る時のお別れライヴです。

小岸壁にみんなが募って、
音楽を味わう様がたまらなく素敵でした♡

島で暮らすという事。
それは音楽をもっと身近に楽しむ事なのかも知れません(#^.^#)


■僕は海が大好きで、温かい時期(6~10月くらい?)はほぼ毎日海に入ります。
海に入ってすぐに、竜宮城が待っているので、
思いっきりリフレッシュできてしまいます♪

最初は昼休みに海に入ったら、午後は使い物にならないと思っていましたが、
やってみたら全然逆で、むしろいいクールダウンになり、
午後もハッスルして動けることが分かりました(^^♪

島で暮らすという事、
それは毎日、海に入れるという事です☆


■昼に海に入れない時は、
なるべく夕方に海に入ったりします。

2年前にSUPを購入してからは、
年間通して海に行けるようになったので、
色んなサンセットを楽しんでいます。

サップで眺める夕陽は格別です☆

妻もカヤックで一緒に同行する時があります。

島で暮らすという事、
それは夕陽も海も身近に味わえるという事です(#^.^#)


■週に1度の入港日。
その日は僕にとっては大忙しの日です。

週に1度の沢山の精製食品をコンテナから商店のトラックに乗せる作業、
大量の宅急便の仕分け、配達、郵便の配達を夜までやっています。

そんな時、
ふと岸壁に留まるははじま丸の船首を眺めていました。

母島に住んでいると、父島や内地に行くときにほぼ必ず乗らなければいけない船です。

今から6年前の2016年、3代目ははじま丸に交代しました☆
交代式での感動は忘れません。

僕はははじま丸、その航路が大好きです♪
父島と母島、そして外洋の景観も素晴らしいし、
イルカやクジラに出逢うこともあります。
別名「ホエールライナー」と呼ばれるだけあって、冬の時期はははじま丸航路でザトウクジラが見れない方が珍しいでしょう。

クジラの時期じゃなくても、
イルカが波に乗っていることも多いし、
カツオドリの大群が船の接近で飛ぶトビウオを狙って集まって来ます。

私達、島民の生活航路ですが、
観光客にとっては、
初めて母島に来る玄関口的存在です。

僕は船のデッキの上で過ごすのが大好きです。
仲の良い人と一緒でずっと話すこともあるし、
ふと知らない人に声をかけたりもします。

島で暮らすという事、
そんな船が身近にあるという事です☆


夕陽を眺めながらそんな島で暮らすという事に想いを馳せておりました(^^♪


島で暮らすという事①


前浜の朽ちたヤシから始まる命 ~島で暮らすということ

2022年09月15日 | 島で暮らすということ
■母島の前浜に1本の朽ちかけたヤシがあります。
数年前の凄い台風で折れてしまったのか、ハッキリと覚えていません。

だけど車でもバイクでも、自転車でも通れない、
母島の徒歩でしか歩けない景色の中に、このココヤシは立っています。

僕は知人の見送りの為に港に行った帰りに、
このヤシの先端に新たな命が芽吹いているのを見つけました。

一体いつから生えていたかは不明ですが、
朽ちたヤシの胴を栄養に、
そのガジュマルは力強く生きていました。

土なんかどこにあるのだろう?と思ってしまうほど、
コンクリートの隙間から生えてきて、
力強く生きる植物たち。

この朽ちたココヤシに生えるガジュマルを見た時に、
色んな事を思い出しました。

硫黄島で天を見上げる大砲の先端から、
新しい命が芽吹いていた時に感じた希望。

大好きな星野道夫がクイーンシャーロット諸島(現ハイダ・グワイ)で見た、
人が埋葬されたと考えられる朽ちたトーテムポールから、
1本の生えて来ているトウヒを見た時の気持ち。

ふと、「島で暮らすということ」にフォーカスしてみようと思いました。
取り留めのない、意識が流れるように、
思いついたままに時々書こうと思います。



■島で暮らすということ。
それは古代から伝わるカノー(アウトリガーカヌー)に乗るということ。
島はカヌー、カヌーは島というハワイの諺のように、
島の暮らしは、島というカヌーをみんなで漕いでいるように流れています。
色んな漕ぎ手がいて、色んな価値観があっても、みんなで前を向いて漕ぎ続けるのが大切と教わりました。

日本で最初にアウトリガーカヌーが伝わったという小笠原。
石器時代にもあった小笠原のカヌー。

今カノーを漕いでいる僕たちは、先祖たちとどれだけ同じ感覚で景色を見ているのでしょう?



■島で暮らすということ。
見事な虹を見かけて、たまたま自分の周りにいる人に僕は声をかけました。
「にじだよ!」
ニヤリとニヒルな笑顔で彼は「ばか、今はよじだろ(笑)」と言って、バイクで走り去った。
そんな一コマがあるのも島の暮らしです。



■島で暮らすということ。
それは仕事の合間の昼休みに海にざぶんと入れる暮らしということ。
家から5分程度の海の中に、竜宮城がありました♪
最初は昼休みに海に入ったら、疲れて午後は仕事にならないと思っていたのに、
入ってみたら一気にリフレッシュできて、さらに午後は活き活きと動けることに気付いてしまいました。



■島で暮らすということ。
ライブハウスもコンサートホールもないので、
音楽好きのみんなで手作りでライヴを行えるということ。
音楽好きの先輩たちが一生懸命機材を揃えてくれていて、
今もその準備をしてくれる先輩がいて、島でリアルな音楽に触れることができます♪



■島で暮らすということ。
母島には商店が3店舗だけで、お菓子屋さんもありません。
だから手作りを持ち寄って、とても豪華なひと時になることがあります。
宴会やパーティーでそれぞれが自慢の手料理を持って集まるのがとても素敵です☆



■島で暮らすということ。
それは獲物を自分で獲って来れるということ。
以前企画した島っ子タコ捕り大作戦で学んだ子供たちは、
磯場で立派なアナダコを撮れるハンターになっていました。

ちなみにアナダコは世界一美味しいタコだと思います(#^.^#)

マシュマロを焼きつつ、獲ったばかりのタコも焼いて食べる島の子供達。
「やばい!過去イチ美味い!!」
そんな声を聞いて嬉しくなってしまいます☆



■島で暮らすということ。
それは島で仲良くなった家族や仲間が、その後も繋がっていくということ。
島を離れてから久しぶりに島に帰って来た仲間がいると、
あっという間に当時に戻って、心地よい時間になってしまいます♪


それぞれの時間やそれぞれのタイミングで過ごす島暮らし。
ずっと島で暮らす人もいれば、
数年間、数か月過ごす人もいます。

そのどれもが一期一会で、大事な出逢いです。

島は昔からその土地だけで完結せずに、
つねに外からの影響を受けて、
変化し続けてきました。

どんな島暮らしをしていこうかな♪

そんな今はオガサワラゼミが母島の北部で鳴いています。