小笠原諸島・母島ジャイアン ブログ  -GIAN'S HAPPY BLOG-小笠原諸島・母島で自然農&便利屋

小笠原諸島・母島で持続可能な暮らしを目指しています。

その中や暮らしで学んだことを紹介したいと思います♪

新型コロナ一掃期間の母島

2021年08月28日 | 新型コロナ(COVID-19)
■8月27日おがさわら丸入港日。
乗船人数はなんと29名。
僕の拙い記憶の限り(アヤシイ…)では、過去最低の乗船人数だと思います。

理由は明白です。
8月中旬に次々に父島で新型コロナ感染者が発生し、母島でも1名発生し、
小笠原が新型コロナ一掃期間として8月24日から9月6日までの2週間、
観光も仕事も島民の帰島も含めた強い来島自粛を訴えたためです。
→詳しくは村民だより№731 臨時号をご覧ください。

お陰で入港接続のははじま丸の沖港は見事に閑散としていました。
宿のお迎えは皆無。
降りてきたのは10名程度で、帰島の島民やお仕事と思われる人ばかりでした。

沖縄の座間味など深刻な状態でも観光客は来ていると報道されていますが、
小笠原は島のことを心配して、本当に多くの人が自粛してくれています。
まず、その気持ちに感謝です!

ただでさえ脆弱な医療体制の小笠原ですが、
内地の医療が逼迫している今、
島から内地への緊急搬送ですら、受け入れ先を探すのが厳しくなってきている状況のはずです。

小笠原のコロナ一掃期間後は観光などの来島を再開するとしています。
それは果たして効果があるのか?と疑問です。
今までも感染対策を実施していて、乗船前のPCR検査も9割超えと徹底していたにもかかわらず、
小笠原の中で短期間に感染が拡大した事実があります。

父島の様子は噂程度しかわからず、実感がありませんが、
母島では明確に多くの人が困ったことは事実です。

小笠原は内地の医療が逼迫でない状況(内地に感染者を早急に搬送できる状況)になるまで、
観光業など、予定していた収入が著しく低下する業種の人たちを保証し、
今回の一掃期間(島ロックダウン)を継続するのがベターな気がしています。
島の医療はスタッフが限られ、あまりに脆弱なのですから。


■そんな中、自然界はそんな人間界のドタバタとは関係なく、日々淡々と過ぎ去っていき、
言葉にならないほど美しい景色を魅せてくれています♪

2011年に小笠原でも光ファイバー通信が配備され、
島でも不便なくブロードバンド化、超情報化社会の仲間入りをしました。
母島にいても、
普通に世界中の情報を容易に手に入れられる時代となりました。

言葉を言い換えれば、
辺境の母島にいても世界の情報に右往左往させられる、とも言えます。
良いか悪いかは人それぞれですが、
僕はもっとシンプルに楽しく生きる方を選ぼうとしているので、
情報のINPUTはほどほどにしています。

東日本大震災の原発事故の時、
ラジオやネットのニュースを続けざまに見ていた時に、
日々不安を常に保持している状態があまり健全と思えなかったからです。

そんな時、美しい大自然を見ていると、
自分も含む、人間の小ささがいつも笑ってしまうほど滑稽に見えてしまいます。

世界はあまりに美しいし、
地球は関係なく回っているのです。

僕はいつどんな死に方をしても笑って死ねるように、
健やかに日々を楽しんで生きていたいと思っています。


■そんな入港日前日、母島島民にとっては待ち焦がれていた瞬間がありました。
8/13の母島でのコロナ感染者発生に伴い、
島の2つしかない生鮮食品を取り扱う売店のうちの
1店舗のスタッフ達がなんと濃厚接触者となってしまい、
2週間の休業を余儀なくされました。

昨日はその2週間が明けた日となりました。
久々の2店舗開店状態!!
“お帰りなさい!!”
周囲はみんな嬉しそうでした(#^.^#)

急にたった一つになってしまった営業している方の店舗は、
凄まじい勢いで品物がなくなり、
生鮮食品はもちろん、アイスやたばこ、お菓子などが底を尽き、とても困った状況となっていました。

僕はいつも入港日に港でその物資を運ぶ仕事に従事しているのですが、
この2週間の入港作業の寂しさと言ったら、言葉になりませんでした。

想像はしていましたが、
この人口450人の島でコロナがたった一人発生するだけでも、
それに付随する影響は想像以上でとても大きいものでした。

濃厚接触者として認定された中には、
何人も友人がいますので、
今後は色々話を聞いていこうと思います。

この自宅隔離明けの直後で聞くのは、
「みんな責めるんじゃなくて、温かく支えようとしてくれた。ほんと情島だよ~。有難う」
という言葉が印象に残っています。


■母島は狭い社会なので、
僕も感染者発生のその日に誰かは分かってしまいました。

そこでできることは、
責めるではなく、
やはりフォローだと思っていましたので、
濃厚接触者の皆さんに「買い物とか、できることあれば代行するからね!」と声を掛けました。

すると、
「ありがとう!多くの人がお弁当を持ってきてくれたり、支えてくれてる!本当に有難い」でした。

狭い社会なので、誹謗中傷になると一気に悪いほうに加速するのは想像に難しくないのですが(実際にそういうケースがあります)、
今回のコロナでは本当にまさに「情島」を地で行くような状況だったようで、とても嬉しくなりました♪

そう、困ったときはお互い様なのです。
明日は我が身ですからね。

内地の友人などは濃厚接触者になって、
アパートの扉に「今度、外出したら通報します!」と張り紙が貼られてしまったり、
フォローどころか、足の引っ張り合いのような状況を聞いています。

僕は人を思いやれる母島の雰囲気がとても嬉しく感じました♪
ちなみに僕自身もその感染者の方と短時間だし、
お互いにマスクをしている状態ですが、一緒に屋外作業をしたので、
念のため介護の仕事は急遽2週間休むことにさせてもらいました。

今のところ、濃厚接触者のみなさんの陰性も確定し、
誰も深刻な症状が出なかったみたいで、心底ホッとしています。

今日の入港作業、みんなマスク着用ですが、
なんかとっても嬉しかったです♪


■上の動画の記事ですが、
島でゴミ回収の仕事に従事している身としては、全然他人事ではありません。

回収をしていて、袋が破裂することは時々あることですし、
前日夜にゴミ袋を出されている場合は、ネズミが荒らしてティッシュなどが外に散乱している場合があります。

母島の場合は保健所もないので、
診療所がゴミの出し方も指導してくれていて、
ゴミに出して72時間経過して(ウイルスがが不活性化する時間)から袋2重で出すこと、
リサイクルゴミ(ペットボトルなど)も燃えるゴミで出してもらうなど、
きめ細やかな配慮をしてくれているので、とても有難いです。

ゴミを回収した後に色々分別するので、
気を付けなければならないことには変わりありませんが、
島のこのきめ細やかな対応に感謝です☆

前日夜に出さない、
ペットボトルは洗って蓋を取って、潰す。
それだけでもかなり助かるのです。


■今回のたった一人のケースだけでも、
十分に母島の暮らしを混乱、麻痺させることはよく身に染みて分かりました。

仮に色んな業務に関わる僕が感染した場合、
ゴミ回収、入港の郵便・宅急便、介護、便利屋、知鳥獣保護、学校、家族など与える範囲は甚大です。

母島みたいな小さな島は、
一人の人間が色んな業務を兼任している場合が多いし、
ギリギリのマンパワーで現場を回している場合がほとんどです。
つまり、コロナ感染の影響は意外と大きいのです。
その分、よく自分自身も気を付けていかなければと思います。

しかし、なんでも自粛するのは現実的とは思っていません。
できることを工夫して行動していくことが大事だと思います。
少なくとも内地の医療のひっ迫が改善されれば、もっと工夫と実施がもっと多様になると思います。

せっかく大自然に囲まれた母島。
人に会わないで楽しめる環境に囲まれているんです。
電車も映画館もコンサートホールもない環境が、
こういう時には逆にメリットになるのです。


■母島でコロナが発生するまで、夏のわりに海が悪かった日が続いていたのですが、
コロナが発生したら、一気にべた凪の日が続きました。
文字通り油のような凪「油凪」です。
トロ~ンとした海を見て、ウットリしない人はいないと思うほど、僕にとっては最高のコンディションです♪
こうなったら単独で遊べるSUPの出番です!!
朝に昼に仕事の合間をぬって、どんどん海で遊びます。

時にはまったく休憩もせず、
仕事の合間は全部海遊び!になってしまい、夜8時にはバタンキューするという
小学生並みの状態になっていたりします(笑)。

いや、それくらいべた凪の海は気持ちいいんです!


いかなるサークル活動も自粛の機関になるので、
これはまさに単独でできる遊びを昇華させる最高の機会!!

子供が東港の高い堤防から飛ぶのも大事な機会です!!


■ワクチンについても色々考えさせられます。
小笠原はワクチンの接種率が6割を超える程度と聞いています。

しかし、感染が防げるわけではないこと、効果が数か月で半減以下になってしまうこと、
場合によっては基礎疾患がなく、若い人でも接種後に重い副作用が出たり、死亡するケースが出ていること(ワクチンとの因果関係は調査中)、
医療者の中でも意見は分かれている、ワクチン自身に異物混入などの問題が発生しているのを聞くと、
僕にとってはそのリスクを背負ってまで接種するメリットは高い気がしません。

心配な人はもちろんワクチンを打つのは全然いいと思うのですが、
人が作ったものに完全というものは期待できないと思うので、
尊厳死を望む僕は自然のままに任せようと思っています。

「ホントごめん。こんなこと言って」
と田代ドクターが謝罪した場面。
内地の医療現場での現実です。
ドクターの言葉が忘れられません。
現在では島からも重症者以外は内地に搬送できない状態だと思われます。

内地でも知人が感染し症状の話とかを聞きました。
デルタ株は今までのとは別物と、
現場も感染者も口をそろえて言っています。

”僕が重症化したら”と考えます。
きっと重症化したのなら、
無理に搬送されたり、医療機関で人工呼吸器をつけてもらうよりも、
島の綺麗な景色のところに頑張って行って、
存分に生きたい気がします。
(とか言いながらも、実際はビビッて医療にお世話になろうとするかも知れませんが)

そんな時は可愛いセイタカシギこちゃんなどの渡り鳥も眺めに行くのも絶好の機会です!!


大自然は厳しいし、容赦しないけど、
淡々と誰にでも素晴らしい景色を見せてくれます。

美しい夕陽や夕焼けを見るのも絶好の機会です!!

結局はどんな環境でも、
どんな状態でも、
人や周りのせいにせずに、
腐らずに、
存分に楽しめるセンスが大事なんだと気付かされました(#^.^#)

世界的なパンデミック。
コロナの現状に嘆いているばかりではなく、
得られたものも多いはず。

こんな時に「これは丁度いい!」と考えて
次の一手はどうしていくのか?
母島から虎視眈々と見据えている今を、実は楽しんでいるかも知れません(#^.^#)






地球は生きている!!~海底火山の息吹

2021年08月20日 | 世界自然遺産と自然
■2021年8月14日の夜。
この日は入出港日で、入港の荷物を配達した後の事です。

生まれて初めて、火山雷というものをこの目で見ることができました。

この火山の場所は母島から約270km南にある南硫黄島の近くにある「福徳岡ノ場」という海底火山からでした。

火山雷というものは知っていましたが、
まさかこの母島のしかも陸上から肉眼で、
海底火山の火山雷が見えるとは思いませんでした!
地球の息吹を感じた気がして、心底感動しました☆

火山雷というのは、
火山が噴き上げる水蒸気、火山灰、火山岩などの摩擦電気により生じる現象なのだそうです。

しかし、今回はこの海底火山の発見を、思いもよらぬ展開で知ることになったのです(#^.^#)

■事は8/13のお昼過ぎ、父島のRちゃんがそろそろ台風が気になってきて、
気象衛星の画像を見ていると、南の火山列島の方に気になる雲を発見したそうです。
そこでFacebookで以下の発信をします。
「気象衛星ひまわり画像をみてたら南硫黄島の北側にある雲が、
火山性?に見えるんだけど海底で噴火してないかしら?」


それにつかさず、島民が反応し、専門家に問い合わせます。
そこで海底火山活動であることが発覚(笑)。

その後、そのFacebookを見た島民が次々に実際に目で確認した火山の雲を写真でアップし、
そこでようやくYahooニュースで報道されました。

後にRちゃんが調べると、
気象庁の第一報は13日10時30分だったそうですし、
すでにそれに気づいたTwitterの発信もあったそうですが、
僕にとってはその島民の発信に、島民が反応し自らが動いて調べて、
みんなが実際に目で雲を確認し、その後に報道が来たのがあまりにドラマティックで感動しました(笑)。

こんな情報化社会において、
島民のSNSネットワークの方が勝っていたという事実(笑)。
あまりに面白い♡
こういうの大好きです(#^.^#)♪

こちらは母島の島民が撮影した火山雲です。

正面右側に見える島が向島。
その左側にモコモコと盛り上がった雲が噴煙のようです。

僕が撮った冒頭の火山雷の写真にもこの向島の影が右下に写っています。


■僕は今回の事で初めて「福徳岡ノ場」という名前を知ったくらいのビギナーです(笑)。
調べてみると、この場所は有史以来たびたび噴火していて、
時には海面上に新しい島を形成するまでに成長して「新硫黄島」と呼称されていたそうです。

しかし、出来上がった島が溶岩でなく、軽石が積もってできていたために、
波浪の浸食により消滅し、2010年の時点では島はなく、最浅水深25mほどのギヨー(山頂部が平坦な地形をした海山のこと)となっていたそうです。
明治以降で噴火が少なくとも7回確認され、1986年までに島が3回生まれて消滅し、
2007年、2008年、2010年、2013年にも変色水が観測されたそうです。

さすが火山活動が今も続いている硫黄島の近くだけのことはありますね。
まさか、今回、お目にかかる事ができるとは!!

家族とも、島の仲間も見ることができて、とても嬉しいです♡

以前、西之島に初めて行った時も、とても感動したのですが、
今回も地球が生きていることを感じることができて、感激しました(#^.^#)


■さてさて、今回の福徳岡ノ場の海底火山、なんと噴煙が約16000km上空まで上がる大規模なものだったようで、
250km以上離れた母島や父島で噴煙が確認できたのはその為だったようです。

Rちゃんに過去の気象衛星ひまわりの画像を見るサイトを紹介していただきました♪


まずは8/13の6:00。まだ噴煙は確認できません。


8/13 7:00 噴煙が確認できます!


8/13 10:00 噴煙の規模が大きくなり、西に流れていきます。
この後くらいに父島のRちゃんは気象衛星の映像で気付いて発信しています(すごい!)☆


8/14 11:00 次の日になると噴煙はなんと台湾の方まで伸びています!!
音は聞こえましたし、この日の夜に僕は目で確認することができました!


8/15 9:00 すっかり噴煙はなくなり、落ち着いたようです。
あっという間でした。

こちらのデジタル台風というサイトで動画でまとめられています。

■今度は海上保安庁のページから写真をお借りしました。

8/13 15:00 海上保安庁撮影
これが噴火の時の様子です。ものすごい噴煙が上がっているのが分かります。
8福徳岡ノ場北方約90km、高度約6,000mから撮影。第三管区海上保安本部 撮影


8/16海上保安庁撮影
こちらが直径1kmほどの新島です。
これもほどんど軽石でできているそうで、消失すると想定されています。


8/16 海上保安庁撮影
すぐ隣の原生林が今も残る島、南硫黄島(直径約2km)が見えます。
こんなにも近くなんですね!!

しっかりとニュース映像もアップされています!
ご覧ください。
35年ぶりに新島出現!海底火山 福徳岡ノ場が噴火。【マスクにゃんニュース】



■そんなわけで、わずか2日間で幻のように見えなくなってしまった海底火山「福徳岡ノ場」。
確かに地球の生命の躍動を伝えてくれました。

8/14には地響きなのか、雷なのか、ゴゴ!という轟音が母島でも頻繁に聞こえました。
これとほぼ同時に西之島も1年ぶりに噴火したそうですが、
父島の友人に聞いたら「音はあまり聞こえないから、西之島の音ではないと思うよ」
とのことだったので、おそらく福徳岡ノ場のものだと思います。

またこの火山雷を母島のハスベイで眺めながら、美しいお月様の光も拝めました♪
幻想的な海面に続く、ムーンロード。

天上にはペルセウス座流星群。
そして横のリュウゼツランの花茎にはオガサワラオオコウモリ。


8/13は母島でついに新型コロナの陽性者第1号が発生した日です。
その日にこの火山は噴火をしました。

火山雷に流星群、美しいお月様に、島の先住民オオコウモリ。
あまりに豪華な夜はこうして更けていきました♪

■次の日は終戦記念日のお盆。
妻の大好きなお父様が亡くなっての初のお盆でした。

家族で北港に行って、
美しすぎる夕焼けを眺めながら、
美味しいちらし寿司を頂きました。

畑のオクラやローゼル、
頂いた島のカンパチが使われていて、
島の柑橘を使った酢飯も絶品で、
とても美味しかったです♪

お盆は、ご先祖様を迎え入れて、送る日。
故人のことを改めて想い、
また次の人生に進むことを感じながら過ごす時間は
とても大切なものでした。

ちなみに次女は
ジャンボ・マシュマロをせっせとコンロで焼いて楽しんでおりました(笑)。

僕はマシュマロが苦手なのですが、
焼いて食べるのは結構楽しいもんですね♪

時々マシュマロが燃えてしまって、焦りますが、
お焦げを楽しみながら、お盆の夕暮れを味わいました☆

夏とは思えないウロコ雲の美しい夕暮れ。

お盆の3が日は海に入らないことにしている我が家には、
十分すぎるギフトの連続でした♡



夏休み海ライフ♡と小笠原村内に広がる新型コロナ

2021年08月13日 | 新型コロナ(COVID-19)
■昨日も小笠原村内のコロナ陽性者が新規で発生との放送がありました。
毎日続いています。
なんと本日はついに母島で感染者が出たというお知らせが届きました。

みんなと遊びたいし、飲みたい、イベントをしたい思いでいっぱいですが、
今はそれを我慢して、日々SUPやら泳ぎやらで解消するしかありません。

できる限り毎日SUPしようと意気込んではいますが、
夏休みになってからというものの、海が悪い日が多く、
なかなかSUPで沖に出れない日々が続きました。

波乗りしたい気持ちは十分あるのですが、
まだまだ技術が追い付きません。

ようやく立ち方もハイブリットスタンスを覚えて、
少しずつ進化している手応えがあります。
この感覚が実はSUPの醍醐味かもしれません(#^.^#)

僕ばかりでなく、妻も次女も時々SUPやカヤックを楽しんでいます♪
新型コロナが小笠原内でも広まる連絡ばかりなので、
家族で野外で遊ぶしかありません(#^.^#)


時に今は夏休み。
元々は次女も大好きなクライミングをオリンピック観戦し、
東京の島々の子供サッカー大会「愛らんどリーグ」に出場すべく構えていたのですが、
内地のコロナ蔓延でどちらも断念。

こうなったら、このチャンスを活かして、
海で山で遊びまくるしかありません。

幸いにも母島には自然だけは豊富にあります。
人もほとんどいません(#^.^#)


■昨日は北港にも軽トラでSUPを積んでいったにも関わらず、
海があまりに美しかったので、家族3人でずっと泳いでおりました(#^.^#)

台風の影響で透明度は若干悪かったのですが、
少し濁っているほうが太陽の光の線は美しく見えます♪

「あ~あ、濁っちゃった」と言ってしょげてるよりも、
「これは丁度いい!」と考えて、その状況を楽しんでしまうほうが好きなタイプです(#^.^#)

北港の魚たちはコロナ禍でもソーシャルディスダンスを知らないようで(笑)、
沢山の群れでのんびりと泳いでおりました♡

いつもそうなのですが、
母島の北港の海で泳ぐと、とても満足してしまいます。

家族で北港に行く前に、
僕は午前に草刈りの便利屋仕事を終えて、
汗だくだくになって、1時間SUPしてリフレッシュしていました。

北港に入る前も
「もう俺は海に入りたいゲージが半分なんだよ」
とか妻に話していたのですが、
北港に入ってしまうと、その魅力に憑りつかれ、
「やっぱ北港は最高だね♪」と言っている始末(笑)。
これ、毎度毎度のことなのですが。


今日は僕よりも大きなマダラエイさんがいらっしゃいました。

次女も5mちょい、7mくらいまでは潜れるので、近づこうとするのですが、
あまりの大きさと雰囲気で怖いらしいです。(正しい判断)

これはエイのポーズらしい。
このポーズは今カナダに留学中もやるのですが、宮城家のポーズです(笑)。
僕の記憶の限りでは、こういう動きをするのは母方の祖母の血です♪
妻の血筋にはないらしいです。

DNAというものにはどこまで情報として含まれているのかツッコみたくなりますが、
娘たちの動きを見て、祖母を感じずにはいられないので、
あながち間違いではない気がします。

最後は結構怖い睨みを利かして、珊瑚の陰に隠れたので、お別れしました(^_-)-☆

もちろん日々、アクティブな次女さん。
「生き物に優しく!」と僕が言うと、
「もちろん!」と拳を挙げながら、生き物を追いかけています(笑)。

これは水底でゆっくりしているエイを驚かせている場面です。
エイさん、ごめんなさい…


脇浜もよくお邪魔しますが、本当に美しい砂浜です。
でもここは実は人工浜。

元々は磯場だったのを、
改造し、東港から砂を運んで投入した場所です。

人の都合で、自然を改変していて、今はどうかと思いますが、
現状では島民が海に親しみやすい、とてもいい場所になっているので、
これもアリかなと思っています。


そんなことをSUPで沖港に帰ってくる景色を見ながら、考えたりしてます。


■コロナ禍で楽しめる夏休みレクレーションと言えば、もちろん飛び込みです。
母島には東港という素晴らしい飛び込みスポットがあります。

次女は結構度胸があって、少しずつ挑戦しながらできることを増やしていくタイプ。

東港でも見事に頭飛び込みができるようになってきました♪
フォームがどんどん美しくなってきています。

SUPもそうだけど、自分自身が上達する手応えを感じれるということは、とてもいいことだと思います。

島では内地と同じことはできませんが、
島ならではのできることが豊富にあります。

今、与えられている環境で存分に楽しむセンスが僕は大切だと思います。
現状を嘆いていて、何も動かないのはもったいないです。

納得できない現状は変えていく必要がありますし、
人を変えれるものではないので、
自分自身が変わっていかなければいけないし、
色んな状況を楽しめれるって「人生の達人」と思うのです♪

もちろん、人それぞれですが、僕はそんな「人生の達人」を目指しています(#^.^#)


■これも以前、ブログに書いたことあると思いますが、
父島出身の同世代の友人と話していた時に言われた言葉です。

「やっぱ死んでも後悔しないように、
 毎日精一杯、生きていこうと思うんだよね」
と話したときに、
「馬鹿だな~
 どんな死に方しても、後悔しないようなセンスであればいいじゃん」
と言われて、目からウロコでした。

そうだよな~
そんな息が詰まるほど全力で生き続けるよりも、
どんな状況でも今を楽しめれるセンスを持つって、
すごく素敵なことだなと思ったのです。

その瞬間、一気に考えが変わりました。
父島の友人に感謝です(#^.^#)


■小笠原村内の新型コロナ。
7月末から、父島のの新型コロナ陽性者が止まらない状況になってきました。。
先ほど、またまた村内放送があり、コロナ陽性者がひとり増えてしまいました。

これで7月末から7名になりました。
連日増えてきています

さらに本日、母島で最初の感染者が出ました。
いつかは出るものと思っていましたが、ついにです。

●父島
7/28 40代 男性(島民)
8/7  40代 女性(島民)
   20代 女性(来島者)
8/10 40代 男性(島民)
8/11 40代 男性(島民)
   50代 男性(島民)
8/12 10代 女性(島民)

●母島
8/13 10代 男性(来島者)

夕方の放送では
・乗船前PCR陰性でも島に到着後、陽性になっている
・サークル,行事への参加は自粛してほしい
と訴えられていました。

狭い社会で発生するということを、
痛感しています。

みんな明日は我が身です。
どうか、思いやりを忘れないで下さい。

誰も好きで感染はしていないのです。
大切なのは責めるのではなくて、
困っている人をフォローすること、サポートすること。
明日は我が身なのだからと思います。

どうか感染された方が重症化せず、1日も早い回復を祈るばかりです。

長い自粛で、ワクチン接種、オリンピックの報道と色々緩んでしまう気持ち、痛いほどよくわかります。

僕ももう1年以上飲み会には参加していません。
青年会の活動ももっとしたいし、みんなと飲みたい!
ライヴも企画したいし、母島部活堂で話す場を作りたい☆
カヌー大会もしたいし、キッズカヌーも再開したい、
子供と映像撮影して色んな発見をしたい!
もっともっとみんなと遊びたい!

でも、僕にとってはまだ今ではないと思っています。
はやく普通の日々に戻ってほしいと切実に願っています!!

Facebookで知人が素敵な記事を紹介してくれました。
新型コロナウイルス感染をのりこえるための説明書 〜デルタ株編〜です。
可愛い絵で分かりやすく説明してくれています。

現場は大変な中、死に物狂いで頑張っていると思います。
自分たちにできること、感染対策を頑張っていきましょう☆

さあ、まだ夏休みは続く!
もっともっと遊ぶぞ!!(←子供かっ!!)

カメライフ~バランスを考える

2021年08月04日 | 母島 農 日記
■4日前からずっと僕の頭の中で鳴っている音楽があります。
中学生の頃に聴いた電気グルーヴの「カメライフ」♪
なぜかというと、ちゃんと理由があります(#^.^#)

今季、畑で島オクラに初めてカメムシが大発生しました。
過去にないほど今季は島オクラが絶好調なだけに晴天の霹靂(へきれき)でした。

うちの畑は農薬も化学肥料も使わない自然農の畑。
約10年以上オクラを栽培してきて、カメムシの大発生は初めての事でした。
その対処をしている時に僕の中で鳴っているのが「カメライフ」。
なんでだろう?
言わば「カメムシライフ」(笑)。


今季は超イケイケの島オクラでした。
最近大発生しているアジアベッコウマイマイも多少問題ですが、
先週くらいから今まで自分の畑でお目にかかったことのないカメムシが登場しだしました。
最初は少なくて気にならなかったのですが、
あれよあれよと大増加。

オクラもカメムシに喰われてスポンジ状に。
こりゃ収穫も見込めないワケです。

それで四日前から本格的に対策に追われることになりました。

普通の農家であれば農薬を散布してハイ解決!なのですが、
そうはいかない自然農。

師匠の本を調べたり、ネットで色々調べて、
木酢酢や草木灰、唐辛子エキスなど有効そうな情報がありましたが、
まずは目の前のカメムシくんたちを除去しなければいけません。

まずはペットボトルの上を切って、
中に不要の油を2センチくらい入れて、
そこにポトポトと落として捕獲することにしました。

こうするとカメムシのあの凄まじい匂いは皆無です♪
そんな捕獲作業で鳴っていたのが何故か往年のカメライフでした(#^.^#)


■そんなこんなで、
初日は300匹、
2日目は200匹、
3日目は20匹、
今日は10匹、
とどんどん減ってきました。

捕獲するのがあまりに臭くなくて、
日に日に自分の捕獲技術も向上するので楽しく、
頭の中のカメライフもガンガンで、
数が減ってきたのが寂しく感じるくらいでした(笑)。

Facebookにカメムシの事を書いたら、
まあ沢山の反響があり、その中には食べるとパクチーの風味という記事の紹介まで(笑)。

油で溺れてしまったカメムシは、最初は堆肥に入れていたのですが、
ネズミが大好きなようで、朝には油ごとなくなる始末。
烏骨鶏にもあげてみようかなと思っています。

モロヘイヤはカメムシの被害とは無縁で絶好調です☆
これで我が家は毎年、夏バテ知らず(#^.^#)

■さて、ここで自然農らしく、
今までなかったカメムシ大発生の原因の観察です。

近所の畑のオクラには皆無。
僕の畑の、しかも40本あるオクラのうち、
特に15本くらいに集中しています。

今年は春も7月下旬も例年にないほど雨が多く、
夏にしては涼しいし、不思議な気候です。

位置を見ると、去年オクラと同じアオイ科のローゼルを作った畝に集中して発生しているようにも見えます。
化学肥料も与えておらず、
投入したのはヤギ糞の堆肥を少しくらい。
連作障害だったり、
何かバランスを欠いた結果だと思います。

病害虫にしても、病気にしても、
人間生活にしても、自然にしても、
現象だけでなく、
その結果に至る背景やプロセスにフォーカスするのが、
自然農の、そして暮らしの醍醐味かもしれません。

まだまだ頭の中のカメライフは続いています☆

■そんな日々の中、バランスや調和の大切さを再確認していたのですが、
ふとそんな事を考えさせられる展示がありました。
いつもであれば、
普通に見て、すごいなぁ、素敵だなぁと通り過ぎるものです。

今、母島の船客待合所で展示されている、小学生高学年の展示を見て、ふと感じるものがありました。

子供たちの展示はもちろん素晴らしいのです。
オガサワラオオコウモリやミズナギドリの説明、
丁寧にイラストで説明されていています。
どれも素晴らしく描かれています♪

でもふと気付くと、そのすべてがアカデミックな自然の話、
貴重な小笠原の自然の話が全てを占めていました。

もちろん、小笠原の大自然はとても素晴らしいし、
もちろんその貴重な自然を知ることは大事なのですが、
今までの展示にあった、
子供目線の地域の発見や、
ゴミの処理、地域を維持する暮らし目線の内容が著しくなくなってた事に気付きました。

これは世界遺産になって10年で顕著に表れたものな気がします。

今まで、自分が自然保護の仕事側だったので、
気付かなかっただけかもしれませんが、
この10年でもそうとう島の子供の教育の流れは変わってきています。

自分がこの春から
産業廃棄物の処理や運搬、
ゴミの回収、入港の物資の配達、
青年会やふるさと検討会、消防団などの地域活動、
そして便利屋や福祉の仕事をすることで見えてきたものがあります。

学校の先生にこの話をしてみたら、
先生方も赴任は3年くらいで島の暮らしのことよりも、
沢山資料や分かりやすく受けがいい自然研究目線が多くなってしまっているのかもとの事でした。

確かに世界遺産の小笠原。
色んなパンフレットや講演、情報を見ても圧倒的に自然学術関係が多いことに気付きます。
地域のインフラや文化、人間活動の資料はほとんどお目にかかれません。

これはどうしたものかと考えるきっかけになりました。
島の自然対策などは内地の研究者が多数を占める科学委員会で決められますが、
人の暮らしを総合的に決めるのは、やはり村議会ということになるのでしょうか?

その中で島はその島の人がどうしていきたいのか?
がとても大事だと思います。
外部から価値観を押し付けられて、誘導されるものではないと思うのです。

それとも外部の人の持っていきたい方向に甘んじていくのか?
今はあまりにそのバランスが偏ってきているのではないか?
そう思えるのです。
いい意味でターニングポイントな気がします。

自分達の感じていることや考えていることを
地域の皆が大切にして、
自分たちで動かしていく地域になっていってほしいと思っています。

そんなことを考えていたら、
一緒に母島部活動の活動をしているおっくんが素敵な記事を紹介してくれました。

【外部の人間が、上から目線で、
自分たちの価値観を押し付ける構造はどこでも起こり得ますね。
自分たちの正義が、相手を幸せにしているとは限らない。気をつけないといけない。】

これ、すごく大事な視点だと思います。
これはニジェールで活動している三木さんの対談の中の言葉です。

興味のある方はぜひご覧になってみてください(#^.^#)
やはり、ここでも大事なのはバランスな気がするのです。

白人がインディアンを野蛮で低能な人と決めつけ、
先住民文化を禁止し、文字やキリスト教を押し付ける。

実はインディアンなどの先住民は、
文字ができないのではなく、
言葉には文字にできないニュアンス(言葉の音、間、表情など)が沢山含まれていて、
文字にしたらそれらを失ってしまうと考えて、口伝文化を大事にしていたというのです。

多様で持続可能な先住民文化をことごとく破壊してきた先進国の行い。
いい部分もあるのでしょうが、
やはりそこはもっと相手に、その土地の人に合わせて共に考える必要があると思うのです。


いかなる場面でも調和とバランスにフォーカスする。
実はすごく大事なことな気がします。

2019年に金沢文庫芸術祭に関わる浅葉弾さんが言った「調和(バランス)」と言ったのを思い出しました。

どんな時もバランスを保たなければ持続可能ではない気がします。
そんなことを考えるカメムシライフでした(#^.^#)
カメムシ、学びになるなぁ~☆

あんまりカメムシ退治でカメライフとか言っていたら、夕食に「カメの手」が出てきました(笑)。
これね、フジツボの仲間で、
とっても美味しいんですよ♡

中身を覗くとこんな感じです。

中身を箸でほじりだすとこんな感じです。
中身も美味しいし、汁物に入れても出汁が利いて最高です♡

小笠原には生息しておらず、
八丈島のを頂きました(#^.^#)

どうもありがとうございました!
ご馳走様でした♪