高崎音楽センターに「2019群響 サマーコンサート」を聴く。夕刻、高崎音楽センターに向かう人たちに混ざり駐車場に苦労しながら中に入る。
クラシック音楽などとんと疎いのだが群響もおそらくこの秋がこの場所での最後のコンサートになるのだろう。ここでコンサートを聞くのは高校以来かもしれない。
定期演奏会より肩がこらない雰囲気とはいえオーケストラの響きはやはりホールならではのもの。PC音源ではやはり本当の定位感は得られない。演奏者の動きと音が一体となって視覚も楽しめる。特に今日の「未完成」のように木管楽器が華やかな曲はなおさらだ。
中学校のときにコンサートと言えば群馬会館しか知らなかった身としては初めてこのホールを見たときは現代建築の造形の独創性に目を見張ったものだ。建築への興味もこのホールが引き金となったと言っても過言ではない。あれから50年以上立ったのにも関わらず、ラワン合板と打放しコンクリートの意匠は新鮮だ。新しいホールも高崎駅東口に姿を表した。ただ大きな建物しか見えない。市民の力で作られた音楽センターのような力を感じないのは思い入れのせいであろうか。
先年、「ここに泉あり」の映画を見る機会があった。風岡裕子さんのピアノを聞く機会もあった。高崎の街の歴史に触れるにつけやはり前橋との文化の違いを感じる。今日も入場者には年配の人達の姿が多い。街の歴史とシンクロしているのだ。