TV番組
「大改造!!劇的ビフォーアフター」の番組制作協力に参加した。
http://asahi.co.jp/beforeafter/index.html
TV番組出演は全く初めてのことであり、大いに戸惑うことの連続で有った。
建築工事が仕上がってしまうと何事もなかったかのように見えるが、制作現場も関係一同の並々ならない苦労の上に成り立っている。
お祭り騒ぎと言ってはお門違いかもしれないがあの熱気が退いた今、「祭りのあとのさびしさ」を感じている。
この番組は新築工事の陰に隠れていたリフォームという分野に光を当てた。
解体が取り沙汰されるたびに話題となる著名建築とは異なり、まだ使用期限が残る多くの無名の建築が有り、これらを使い続ける方策を考えることも現代では重要な事になった。
建築士がリフォームにどのような形で係るかについては番組の性格上普段の行動とは多少違うこともあるかもしれない。
しかし建築士がリフォームに関与することによって単なる修繕の域を脱し、より豊かな生活が出来る可能性があることを示唆している点からもこの番組の意義は大きいといえよう。
それと同時に今回の収録で感じたことは新築時にきちんと性能を確保し、将来のリフォームを配慮した設計の重要性だ。さいわいこのリフォームにあたっては重大な障害は発見されなかったが補強は全般に渡った。
より良いリフォームを可能にする新築時の設計を改めて慎重に進めたいと思う。
建築は場所性を抜きに考えられない。自然との調和では無く自然の一部として存在することである。豊かな自然に包まれた新しい生活の出発に関われたことは貴重な楽しい経験となった。
TV制作の現地スタッフは極めて熱心に粘り強く働いていたことが印象的だ。撮影には素人の私はじめ工事関係者の士気を高めるため大変気を使っていただき、その熱心さに応えてできるだけ協力させていただいた。
この機会を与えていただいだTV局、製作会社、現地スタッフの皆様に改めて感謝申し上げたい。
現場は新潟県阿賀野市、白鳥の飛来地として名高い「瓢湖」湖畔にある。
猛吹雪の中、初めて訪ねたときはまさに白鳥や鴨などで水面が覆われていた。
4月は湖畔が桜の見頃を迎える。この地域の象徴とも言える五頭山系の残雪との対象が美しかった。
7月に入るとオニハスが湖面を覆い尽くした。
ウシガエルの鳴き声が不気味であったり、雷魚が水面から飛び出したりと、自然豊かな魅力的な土地柄である。
羽越本線水原駅まではいろいろな経路で通った。白新線で新発田まで行き、羽越線に乗り換えるコース、信越線新津から入る経路、新潟色の様々な車輌に思いがけず乗れたことは仕事の合間のささやかな楽しみでも有った。
また地元の
安田瓦協同組合および関連企業の全面的な協力をいただいた。地産地消を地で行くような内容に大きく貢献している。