室井絵里のアート散歩

徒然現代美術&感じたこと、みたもの日記

札幌国際芸術祭

2017年09月08日 | アート他

札幌国際芸術祭。
個人的に、小学生の時にウェアまで買ったのに札幌スキー旅行に行けなくなり、高校の修学旅行の北海道一周は私立の女子校大半上の大学に行くので高校三年のところ、外部受験組にいたので行かずに大学の受験費用にあてた。その時修学旅行の北海道旅行を諦めて、クラスメートが熊の置物を買ってきてくれた。

その後もなぜか北海道には声がかかりかけても行けず。ドイツやヴェニスよりも心理的には先に行った石巻、北海道は遠い。私はこの手の芸術祭で作品だけ見て帰るという感覚が実は好きではない。アーティストもその場で何かしようとしているのに、美術館や画廊のようにただ作品を見ていても何も起こらないし、見ることを消費するだけだ。なので、札幌も会場になっている円山動物園でも狼見ていたし、それで作品は見逃したが、別に構わないし、モエレ沼も景色を楽しんでいたし、札幌自体はじめてなんですすきのの古いビルも探したり、札幌の住所表記にも慣れてきてテレビ塔がゼロ地点、創成川で西東というのにも大分慣れて帰ってきた。

今回のディレクター大友良英さんは音楽畑の人。なので、本来は音楽祭にも行きたかった。ちらっと書いたが出演している OKIさんは、加納光於の息子として育ったのちに、実の父が砂澤ビッキだと知らされて、東京芸大で学んで美術を志していたが、アイヌのトンコリなど音楽に転向した。
ずいぶん昔に大阪で聴き、友人がマネージメントをしていたので飲みながらそんな彼の悩める話を聞いたこともある。懐かしい。

さて、そんなわけで葉山で砂澤ビッキの作品をまとめて拝見したばかりだし、ここは北海道を目指したので、札幌中に分散している会場を目指して歩いて、北海道のでっかさを体感したり、色々なところをひたすら歩いたり、地下鉄に乗ったりしていたのはそれはそれで楽しかった。

一方「芸術祭ってなんだ」という今回のテーマは、なかなか見えてこない。
札幌中に大友さんが分散して、存在しているともいえるが、大友さんで統一感がてでいるとも少し言い難い。

第一、せっかくてくてく行って作品が一個だけとか、かなり悲しすぎる場合もある。毛利さんの作品もとても良かったが、ここまで来て、ここまで歩かせるかとは正直思った。大友さんの「ガラクタの星座たち」という、ガラクタとかゴミというのも理解できなくはないし、モエレ沼はイサムノグチがゴミ捨て場を広大な公園として再生した場所だ。見ている私たちは、ガラクタ拾いにてくてくてくてくと北海道な広大な一角を歩きまわる。

さて、一方運営という意味では少しぜい弱というか、北海道の人はそもそも車に乗って移動しているので、インフォメーションでの場所への行き方の統一性もなければ、招待状もパスポート引換えも簡単にできない。
インフォの人も親切だけど、点在し過ぎていてちゃんと答えられない部分も多い。せめて、 JR札幌駅構内にインフォメーションは必要だと思う。
これだけは、文句言いたい。

そういえば、スタンプラリーの記念品も当初 JR近くでは最終的に引き換えられなかったものを、事前に資料館のインフォで確認していた時に、すべてまわって、すすきのか、資料館に戻れは帰る人からすればかなり不親切だと思うと、まぁ事前に聞いたからいいですがと言っていたからかなんか、最終的に引き換えられないはずの JRタワーでスタンプ終わったら「今、ここにもクリアファイル届きました、差しあげましょうか」と聞かれて、いただきました。まぁ、言ってみるもんというか、たまたまか、そんなわけで人の動きや動線はいくら分散したガラクタの星座だと言っても、多少は親切に考えておいてほしいとは願うばかりです。

長々と書きましたが、個々の作品はかなりいいものもありましたが、作品みるということでは分量が多少少ないなというイメージでしたが、北海道に行くという基本的課題をクリアーできたうえに、様々な現地の方とも話したし、てくてくてくてくしたし、美術分野の方ではないけど大友さんもディレクターに決定してからリサーチされた感が伝わってきましたので、よしとしましょう。そういえば、大友さんって横浜生まれなんですね。
なぜ彼が三岸好太郎とコラボしたかったのか聞きたい。やはり、音楽的な絵だからだろうか。さて「芸術祭ってなんだ?」ってタイトルからして、ある意味なってませんが、素朴に北海道をガラクタ拾って歩く、もはや観光なんということでもなく、歩く、この感覚は嫌いではない。

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