室井絵里のアート散歩

徒然現代美術&感じたこと、みたもの日記

ブータンに行ってみました。

2016年07月15日 | アート他

「ブータン行ってました」と言うと、先日まで開催されていた上野の森美術館のブータン展に行っていたと勘違いされそうだが、そのブータン展も行く前と後にも行ったが、実際の高山のブータンに行ってみた。

写真は、首都ティンプーのゾンで会ったわんこ。あんまし懐かれたんで、子供の頃飼っていて行方不明になった犬の「チコ」の生まれ変わりということにして、触ってみた。

(野良犬はたくさんいるんだけど、触れたのはこの子だけ・普通野良犬には触んないほうがいいですが)

たまたま、チベット関連の本を訳している友達の Mさんに誘われて、そーいえば、長らく海外の旅をしていないし、で、いろいろあって、超克する少女にも参加していただいたアーティストの菅野由美子さんと一緒に、彼女も私も同世代だけどお互い、はじめての高山とかいろいろ不安もあったが、誘ってくれた友達たちが訪れようとした祭りと同時期にだけど、別にブータンに行ってみた。

誘われるまで、忘れていたがブータンにはそもそも子供の頃国立民族学博物館のどなたかが行って、日本と似ているというのを報告されていて、興味もってたな。 そこがチベット密教の国だとかいうのは、後から知った。 すみません、泥縄だけど、行く前の一ヶ月でいろいろと本読んだり、調べたりした。 結論から言って、今回の旅はかなり面白かった。つまり、行く前にいろいろと読んだこととか、知識とか、現地の空気感とか。あいまぜて。

日本も含めて、アジアの近代化の波というかうねりは、今後どうなるのか。 そんなことを考えさせられる旅だった。 ブータンでは、まだ王様とかその一族がなんらかの力を持っているらしい。 というか、確かにチベット密教というか、仏教思想が浸透している。自然もまだある。水も豊富だ、水もいい。アレルギーなんで、水についてはうるさいんだけど、水質いいのがわかる。ちなみに、ブータンでは水力発電で電力つくって、インドに輸出している。 と、同時に一応伝統も守っている。 仏教思想には、確か「知恵」とか「方便」というのがあったはずなんだけど、日本に無くなっちゃった、その二つがこの国にはまだ健在であった。

帰国して、今度の参議院選とか都知事選とか。 別に誰を応援したいというわけではないが、安倍首相って、正しい保守主義をちゃんと守っていけるのかしら。小池百合子さんは、女性で初のトップになっていいのかしら。この人たちに、知恵も方便もあるのかないのか。 そもそも、そういうのが消えているのが日本だ。そうこうしているうちに、天皇陛下は生きていても、退位されたいということだし。 これ皇室典範ではだめらしいんだけどね。院にならしゃりはったらよろしいやろ。(関西人的にはこんなあたりの発音か)

 

今回は、飛行機のことやらで日本の GNHトラベルの本間さんにずいぶんお世話になった。 彼の的確なアドバイスのおかげで、ちゃんと無事に荷物も私たちもブータンに着いた。 現地では、四千メートル以上の高地出身の日本語ガイドのサンゲさんや、ドライバーのソナムさんにお

世話になった。 サンゲさんの叔父さんにも、国獣ターキン動物園でたまたま会ってお世話になった、彼もガイド職だが、日本に三年いたらしい。 サンゲさんは、ネパールで三ヶ月日本語学んだだけということだが、日本語うまい。 ソナム君は若くて、日本語はほとんど話さなかったけど、意思疎通というか、人の心を読むのがうまかったし、マニ車をちやんとまわしていて面倒臭くなってあやうく、左まわししそうになったら、飛んできて止めてくれた。運転も上手。 この二人のおかげで、タクツァン僧院にも行けた。その翌日四千メートルの山で歩いて、ブルーポピーも見られた。

ついでに、イエローポピーもみたし、キチュ・ラカンでは同行の菅野さんが小さな蜜柑を拾った。ラッキー。

ブータンというと、最後の秘境とか幸せの国と語られがちだが、そこには、確かに人が住んでいて、ブータンでもあまり人が住んでいないところの四千メートルの高地のブータンの故郷を離れて、私が接した二人は都市部でそれぞれ自分の幸せを求めていた。

近代化の波も、今近代と現代とが同時に押し寄せるという形で、押し寄せている。

浄水場や、ゴミをどこに捨てるか、そういうことも多分問題で、それは彼らにもわかっている。

しかし、多分あの国はそれを「知恵」と「方便」で乗り切るんではなかろうか。それが「幸福」とつながるってことか。

また、行ってみたい国の一つになりました。

ちなみに、辛いものは苦手だけど、ブータン料理は高地では飽きずにおいしく食べられました。

少なくとも、韓国で辛いもの食べるよりずっと自分の体調にあってたし、なんでか、日本に近い感じもした。

近くて遠くて、遠くて近い。

 

 

 

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