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「長英逃亡」吉村昭著 ”苛酷な状況下でも自分の使命を果たすために”

2017-10-27 09:01:28 | 本の紹介
語学の天才でシーボルトの鳴瀧宿でも傑出した語学力を発揮、国を憂うる心情は切実で、「夢物語」で幕政を批判したことで投獄された。
仲間内だけで読まれたものが、幕府の目に入った。
目付の鳥居耀蔵が長英に厳しく、伝馬町の牢屋に入れられた。
牢獄に入れられ、いつ出られるか、永遠に続くように不安になった。
自分としては、語学力を生かして多くの本を翻訳して日本の役に立ちたい思いが募った。
そしてとうとう、出るために「切り放し」を使うために、放火を頼んだ。
3日以内に戻らないといけないのを戻らずに逃亡生活を選んだ。

後、牢獄に2か月いれば、高野長英を牢獄に入れた目付の鳥居耀蔵が失脚したので、牢獄から出られたかもしれなかった。運命の皮肉である。

多くの仲間がかくまってくれた。救援してくれた。
宇和島藩 伊達宗城も長英を藩に招き、そこで多くの蘭語の本を翻訳した。
しかし、そこも幕府が知ることになり逃亡生活に入った。
薩摩の島津斉彬も支援したが、薩摩藩内のお家騒動で動けなかった。
動けるようになった時は、長英は見つかり殺されてしまっていた。

潜伏生活は6年にもなった。
かくまうと重罪に問われるところを、多くの知人が支援した。
人間的な魅力も大きかったのでしょう。

感想
牢屋に閉じ込められいつまで続くかの不安。
やりたいことができない苦しみ。

幕末も明治も優秀な人材が十分な能力を発揮できずに殺されて行ったのでしょう。

高野長英の名前は知っていましたが、人生は知りませんでした。
自分の人生を考えてみる機会になる一冊のように思いました。

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