雑記帳

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火郡(ほむら)のごとく

2013-08-22 20:47:22 | 

あさのあつこ著"火郡(ほむら)のごとく"を読みました。
時代小説です。
主人公は林弥です。
兄を闇討ちで殺されました。
剣の腕は達人だったのに刀を抜くこともできずに後ろ
から斬られました。
林弥は15歳でまだ出仕していません。
毎日道場で剣道の修業をしています。
源吾と和次郎という同年代の友人がいます。
林弥と兄は15歳も年が離れています。
剣道の手ほどきは兄がしてくれました。
兄は弟の才能を認めていました。
道場に樫井透馬という男がやってきます。
年はいっしょです。
透馬の腕は林弥より上に見えます。

透馬は家老の樫井の息子です。
家老が江戸にいた時の妾の子です。
母は経師師の娘です。
母は亡くなり祖父の元へよく行っていました。
家老の正妻の息子二人が亡くなったり病のため後継者と
して呼ばれました。
正妻に罵声を浴びせ続けられ透馬は林弥の家に居続けて
います。
透馬は江戸で5、6歳の2年間林弥の兄に剣道を
指南されました。
透馬は林弥の兄を尊敬し慕っています。

林弥と透馬は兄が殺された真相を調べ始めます。
そんな時に友人の源吾の一家が全員自決し家に
火を放ちます。
藩の争いに巻き込まれたのです。
その一方の勢力が家老の樫井です。
林弥の兄も重大なことを知ってしまったため闇討ちに
されたのです。

暗殺者は気配を消して近づくことが出来ます。
透馬も狙われます。
透馬は気配に気づけませんでしたが林弥は気配を
感じることができ、透馬を助けることができました。
練習では透馬の腕の方が上ですが実戦となると林弥が
力を発揮します。

藩の勢力争いは決着します。

家族を背負って仕事に就く直前の若者達を描いています。
透馬が武士でもあり祖父の町人の家でも過ごしていて
広い視野でものごとを見られて気さくな人柄です。
経師師になりたいとは言っていますがきっと父の跡を
継ぐのでしょうね。
林弥は剣の腕を知られてしまって今後暗殺者に仕立て
られないよう気をつけるよう友に言われています。
彼らの未来はどうなるのでしょう。
おもしろかったです。

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