深木章子著"消人屋敷の殺人"を読みました。
岬に建てられた日影荘と呼ばれる武家屋敷で
起こった出来事です。
明治の始めに屋敷に集まっていた日影の一族の
二十人近くが屋敷の周りを取り囲まれていた
にも拘わらず消えてしまうという出来事が
ありました。
幸田真由美と新城とは日影荘に来るようにという
招待状を受け取って屋敷に向かいました。
幸田の兄の敦也と新城の弟の篤史は行方不明に
なっています。
敦也と篤史は作家を目指していました。
黒崎冬華というペンネームで共作で書いている
作家がいます。
深山大輝と西条かほりという二人だといいます。
幸田と新城はこの二人が敦也と篤史だと考えました。
屋敷に着いてみると来ていた編集者の城戸は
招待状を送った覚えはないといいます。
屋敷にいるはずの深山と西条には会わせてもらえません。
強い雨が降っています。
夜になり崖が崩れ離れが倒壊しました。
案外簡単に決着がついてしまうように見えますが
複雑な構成になっています。
読み終わってみてなるほどと感じます。
江戸時代に多くの人が消えた方法はこういう風
なんだろうなと思うものです。
この屋敷おもしろいですね。
作家になりたいと頑張っていた二人は出版社の
いうがままになったあげくの結果です。