雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

手がかりは「平林」神田紅梅亭寄席物帳

2017-12-11 11:45:37 | 

愛川晶著"手がかりは「平林」神田紅梅亭寄席物帳"を
読みました。
シリーズになっています。
落語を元にした事件を解いていきます。

亮子は私立小学校の事務員です。
夫は山桜亭馬春という真打ちの落語家です。
お伝という二十歳になり弟子がいます。
馬春の師匠は山桜亭馬伝です。
一時倒れて落語から遠ざかっていましたが今は
復帰して時々高座に上がります。

"手がかりは「平林」"
平林という落語をお伝は亮子の小学校で演じることに
なりました。
お店の使用人の権助が主人に命じられて平林という家に
お使いに行く話です。
権助はすぐ忘れてしまいます。
平林という名を忘れて人に手紙の宛名を見せて人に
聞きます。
タイラバヤシ、ヒラリン、イチハチジュウにモクモクと
人は平林をそれぞれ別の読み方をします。
子供たちには面白さがどこにあるか理解されずに終わりました。
アメショーさんと呼ばれる高次脳機能障害を患っているらしい
人が現れます。
子供たちは落語を聞いた時は理解できませんでしたが後に
なって面白さがわかってきました。
新しい言葉を作り上げました。
「シエターオウに、カロオウヒ」というものです。

そういえば中学の国語の先生のあだ名がこんな感じのもの
だったなあと思い出しました。

"カイロウドウケツ"
お伝がテレビのインタビューを受けました。
彼女の出自には複雑なものがありました。
テレビに出たことで母親から手紙が来ました。

お伝自身が知らない親や親類のことでいろんな思惑が
絡まり合います。

ざっと読んでいると最後になっていったいこれはどうなって
いるのって感じで頭の中は??です。
こんな複雑な形で結婚するってあるんでしょうか。
あっても不思議ではないですね。

落語の好きな人にはもってこいの本でしょう。