雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

ご破算で願いましては みとや・お瑛仕入帖

2015-08-03 21:00:00 | 

梶よう子著"ご破算で願いましては みとや・お瑛仕入帖"を
読みました。
小間物屋の濱野屋を営んでいた両親は永代橋の崩落で
亡くなりました。
兄の長太郎とお瑛は母の友人の料理茶屋の柚木の女将の
お加津に引き取られ生きてきました。
濱野屋の手代だった益次が故郷で成功したからと二人に
資金を出してくれてみとやという何でも三十八文で売る
店を出すことになりました。
長太郎は仕入れ担当で考えもなく仕入れてきてしまいます。
益次にいい感情を持っていません。
あやしいいわれがある品物も手にしてきます。
お瑛が販売担当です。

藩を追い出されて食べる物にも困る浪人の息子の直之に出会います。
算盤のできる彼はみとやの店番をこなします。

怪しいいわれのある守り刀がみとやにやってきます。

婚礼に焼かれた皿の歌は恋人たちの思いが込められていました。

益次が店を辞めたのにはわけがあるとお瑛ははじめて
知らされます。

いわくがある梅干しの壺をたくさん手にしてきます。
直之の助言でお瑛は梅干しを売ってしまいます。

益次と濱屋との関係が明らかになります。
益次は濱屋を恨んでいます。

読みやすいです。
益次の恨みはわかる気がします。
生き残った二人にとことん恨みをぶつける気持ちが多少なりとも
そがれたことは誰にとってもよかったです。