雑記帳

日常の出来事や、読んだ本のあらすじや感想など書いています。

ヒートアイランド

2011-10-07 20:17:17 | 
垣根 涼介
文藝春秋
発売日:2001-07


垣根涼介著"ヒートアイランド"を読みました。
読み始めてまたしてもギャング物だったかとちょっと
食傷気味になりました。
でも読み進むうちにおもしろくなってきました。
ラストは爽快な気分になります。

ストリートギャングのボス的なアキと、いっしょに
暮らして行動を共にしているカオルがいます。
まだ未成年です。
ファイトパーティーを主催しています。
喧嘩を舞台でやらせて見世物として料金を取り、ファイト
での優勝者には賞金を払うというものです。
アキ、カオルは数組のストリートギャングのリーダーの
集まりの雅を結成してそのトップにいます。

桃井、柿沢、折田は裏金や暴力団の大きな金を狙う泥棒です。
今回は暴力団松谷組が開いたカジノの金を狙います。
周到な準備で9千万円近くの金を奪いました。
折田は体力的に今回の仕事を最後にすると後の二人に
告げます。
三千二百万円を持って折田はバーに飲みに行き、争いに
巻き込まれ殴られてお金の入ったバックを取られて
しまいます。

バックを奪ったのはアキの仲間のタケシとサトルです。
金額の大きさに驚き二人はアキとカオルの元に持ち込みます。
警察に届けられていないことで後ろ暗い金であり、追われる
立場で危険が迫ってくることを予想します。

桃井、柿沢の二人が折田の金を取り戻すため調べています。
松谷組も必死で探しています。
麻川組は松谷組と勢力をあらそっています。
麻川組は少年たちがお金を持っていることに気づいては
いませんが、彼らの仕事のファイトパーティに喰い込んで
上前を撥ねてやろうと接触してきます。

少年たちは二つの暴力団と泥棒グループに追われて
苦しい立場にいます。

アキが解決するためのシナリオを考え実行に移します。
ここから先はアクション映画のようでとてもおもしろいので
読んでくださいね。

すべてが解決します。
桃井、柿沢グループは生き残り、お金は二人に返されます。
アキの能力や闘争力を認めた二人は、1年の後にその気が
あればまたここへ来いと、アキを仲間に誘います。
この本はあと3冊ほど続きがあるようです。
おもしろかったのですが、この手の話はちょっと疲れ
ましたから続きは間を置いてまた読みます。

アキが取った作戦はよく出来ています。
あまりにも都合よく進んでいきます。
ちょっと都合良すぎに思います。
席を立って部屋を出ると、作戦を立てても現実にはそれが
できるかどうかはどれだけの確率かわかりません。
それができてしまうのが物語のおもしろいところです。9/27