高田郁著"出世花"を読みました。時代小説です。
お艶の母は男と出奔してしまいます。
父はお艶を連れて二人を打つために放浪しています。
お艶が9歳の時に行き倒れになって倒れてしまいます。
そこはお寺です。住職に助けられますが父は亡くなります。
お艶は父の希望で住職に新しい名前を与えられます。
読みはいっしょでお縁となり寺でいっしょうけんめい
働きます。
その寺は墓寺。亡くなった人を湯灌をして荼毘にふす
ことを行っています。
十五歳となったお縁は若い女性が運ばれてきた時に
湯灌をすることを願い出ます。
それ以後三昧聖(さんまいひじり)と呼ばれ湯灌を
仕事とします。
きれいに洗い顔を整えお化粧を施し、安らかな顔で
残された家族との別れをさせてやります。
大切に扱われ感謝されます。
最近映画でもおくり人が上映されました。
同じような職業です。
ただお縁の方法はお湯をかけて洗うというもっと
お風呂に近いもののようです。
死者を大切にするということが貫かれいます。
屍あらいとさげすまれることもあります。
先祖は大切にするようにと宗教ではいいますが、
死した肉体は忌まれるという風潮があるのは
どうも解せません。
ひたむきに死者と接したお縁の成長の物語です。9/21