このブログで取上げる110種類目の野鳥 になった ジュウイチ (十一) という変わった名前のこの鳥は、ハト位の大きさの夏鳥で、容姿的には大きな真ん丸の目と その周りの黄色いアイリングが際立って目立つカッコウの仲間です。
(↑)のように、体色的には胸から腹にかけての赤みを帯びた羽毛がジュウイチの特徴です。
一般的に鳥の趾(あしゆび=足指)は4本が基本で、前3本後1本の三前趾足(さんぜんしそく)が最も多い形態(例えば スズメ類)ですが、カッコウ類は前2本後2本の対趾足(たいしそく)なのが特徴です。 カッコウ類のジュウイチも当然ながら対趾足です。(↑)
ジュウイチの背中は薄青灰色で、白い帯模様があるのが特徴です。(↓)
ところで、ジュウイチの名前は、初夏の繁殖期にジウイッチーィ、ジウイッチーィと繰返し鳴く鳴き声に由来するそうです。
皆様もご存知だと思いますが、カッコウ類は自分では巣を作らず、他の鳥の巣に卵を生みつけて育ててもらう(托卵する)不精な鳥ばかりで、ほとんどの場合自分より小さな鳥に托卵するため、托卵された親鳥は最終的に自分よりも巨大なヒナにエサを与え続けなければならないという苦しい生活を強いられることになります。 <托卵については面白い話が沢山あるのですが、本題から外れるので、泣く泣く省略します。(笑)>
ジュウイチは鳴き声は聞こえても姿を見るのは極めて難しい観察難易度の高い鳥です。 初夏の繁殖期には托卵する宿主がいる低山に降りてきて鳴くのですが、それ以外は鳴かない上に、普段は山深い森林に住んでいるので姿が見えるのは極めて稀なことなのです。
私めは9月下旬に低山で出会いましたが、カメラのファインダーで姿を見ても 最初は信じられませんでしたね。 本物のジュウイチだと判った時は小躍りしましたですよ、本当に。
(↑)のジュウイチの後姿を見ると、何か茶色い豆電球のソケット状の物に繋がっている細い電線のようなものを翼の先に引掛けているので、東南アジアの越冬地に帰れないでいるのかも知れないと心配したのは帰宅後写真を拡大してからのことで、実際は大きく羽ばたいて飛んで行ってしまいましたので、心配する程のことはないのでしょうね。
(画像をクリックすれば大きな画像になりますので、お試し下さい)