中二な中年の備忘録

備忘録なので大した内容はありません。
たまにちょっと多めに語る時があります。
競馬の話題の時はさらに饒舌になります。

これはアート名所です

2017年11月19日 22時32分10秒 | ぶらり、城内
2017.11.11の回顧録

練馬区立美術館(麻田浩展)・練馬区立美術の森緑地→黒龍門(昼食)

横トリ以外のみっちりした美術展は、久し振り。その画面構成のこともあって、長く観てると、その陰鬱だったり、頽廃的な世界に、心が取り込まれそうになるけど、緻密な構図が、目を惹きつけて、放してくれないから困る。作家の晩年と結び付けるのは安直だって解説されていたけど、それでもやっぱり、観る側の生命力が落ちてる時には、遠慮した方が良い作品群かもなあ。膨大な画題を、如何に画面に落とし込むかに執心した人だけあって、一つの画面に、二重、三重に世界を重ねて、しかも緻密に描き込むっていう、キュビズムとは違う手法で、一画面に多角的な世界を織り込むことで、シュルレアリスムを作り上げちゃうっていう、もう天才だからこその欲張りさというか。だからこそ、才能の枯渇や、心身の衰弱で、作品が一定のクオリティに達しなくなる恐怖みたいなものは、日常的に感じていたのではないか、と考えさせられた。何となく、芥川の遺した、「将来に対するボンヤリと不安」を思い出させるような。そういう方向に意識させないような配慮だったのかも知れないけど、作家や作品の性質を、一方向に定義づけしてしまうような解説は、ない方が良かったかも。
ともあれ、館内がこんな感じだったから、目の前の緑地には、尚更ホッとさせられたのよ。あそこ、子供の芸術的感性を育てるには、なかなかいい所だよ。作品が全部動物で、複数の作家の作品があって、かなりリアルなヤツからファンシーなのまで幅も大きいから、何かしら子供の興味を惹くものがあると思うのね。で、例えば子連れのご夫婦が美術展を観たいと思った時に、ここで子供を遊ばせつつ、片方ずつ観に行くとか、興味のある方だけ行くとか、色々工夫できるのじゃないかと。実際、当日も子供が沢山いたから、近隣の方は、そうやって利用してるんだろうし。こういう配慮の仕方もあるなって感じたね。


練馬区立美術館・麻田浩展のページ(本展は終了しています)

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