鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその1468~鹿男あをによし

2018-01-15 12:12:31 | 鬼平・竹鶴以外のお気に入り
今回のお気に入りは、「鹿男あをによし」です。

「小泉今日子 書評集」で紹介していたので、妻から借りて読みました。
万城目作品は初めて。
妻によると、最後に「へー」と思わせる筋立てが多いそう。
期待して読み始めました。

AMAZONの内容紹介を引用します。
=====
大学の研究室を追われた二十八歳の「おれ」。
失意の彼は教授の勧めに従って奈良の女子高に赴任する。
ほんの気休めのはずだった。
英気を養って研究室に戻るはずだった。
渋みをきかせた中年男の声で鹿が話しかけてくるまでは。
「さあ、神無月だ 出番だよ、先生」。
彼に下された謎の指令とは?
古都を舞台に展開する前代未聞の救国ストーリー。
=====

本書は10年ほど前に発行され、ドラマにもなりました。
どちらもヒットしたのでストーリーをご存知の方は多いはず。
でも私は、ドラマの紹介で鹿の被り物をした男が立っているシーンを観た以外は予備知識なし。
新鮮な気持ちで読み始めました。

冒頭から「夏目漱石」を連想させるキーワードや設定が気になりました。
神経衰弱、マドンナ、同僚教師たち、身の回りの世話をしてくれる老女。
若い頃に読んだ「三四郎」や「坊ちゃん」に似ているような気がします。
何か意味があるのかな?
妻に聞くと「全体のストーリー展開には影響していない」とのことなので、著者の遊び心として流しました。

鹿の被り物?については、後半に入り、ようやくその意味が判り、ひざを打ちました。
さらに卑弥呼の時代から日本を大災害から守り続けてきた者たちが登場します。
主人公は日本を救えるのか?
尻上がりに話が大きくなり、どうなるのかと思ったら、最後は大団円。
スポ根モノでもなく、たいしたロマンスもなく、死傷者が出ることもない。
まさに娯楽作品の王道。
たまにはこうい軽い読み物もいいですね。

読み終えて、似た筋立ての映画を思い出しました。
以前TVで観た「プリンセス・トヨトミ」です。
妻が言ったように、あれも万城目作品の特徴である「最後にへーと思う筋立て」でした。
大阪城の地下に国会議事堂がある、という荒唐無稽な筋立て。
今となっては、全力疾走する綾瀬はるかのゆれる胸だけが印象に残っています。

さて次は「小泉今日子 書評集」で紹介していたもう1冊です。
「人間仮免中」
かなり衝撃的な作品とのこと。
心して読みたいと思います。


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