クリンの広場

たまっこくりんのおもいのたけ

妖異金瓶梅(山田風太郎)・感想

2017-12-08 | 本と雑誌

 今年、うちのチットがはまった、中国ドラマ「名家の妻たち」

 それは 20世紀初め、名家で、6人のつま(妻)たちが

いんしつ(陰湿)な 争い

くり広げる、

ドロドロ・ドラマです。

 ですが それとそっくりな シチュエーションは、すでに

明代に 書かれた、

「金瓶梅(きんぺいばい)」

という本の中に

存在するらしい・・


 中国の四大きしょ(奇書)のひとつ、「金瓶梅(きんぺいばい)」

は、

ごう(豪)商「西門慶」と、

そのつま(妻)・8人

 あいよく(愛欲)生活を 描いたお話・・


そして、

「水滸伝」の

スピンオフたる

その古典をもとに、

 日本の作家・山田風太郎が書いた、「妖異金瓶梅」

という小説は、

スピンオフのスピンオフ

として、

 「原作を上回る・傑作であると、うちの

チットは 

言っています。

 チットによれば、とう(登)場人物・シチュエーション、ともに、

原作「金瓶梅」の 

まんま

 だけど、そこに 「連続殺人事件」を おりこみ

ミステリーの 

たのしみを

プラスしたのが、

山田風太郎の

「妖異金瓶梅(よういきんぺいばい)」

だそうです。


 山田版・さい(最)大の よみどころは、「西門家・一の美女、

第5夫人の 

潘金蓮(はんきんれん)」を

クローズアップし、

 その、世にもまれなる・びぼう(美貌)と、よくぼう(欲望)

を、

この上なき・ひっち(筆致)で

表しつくしている

点に、

あると 言います。

 ヒロイン・はんきんれん(潘金蓮)は、自分より ちょっとでも

秀でたパーツをもつ女

次々・はめつ(破滅)させる

 冷こく(酷)きわまりない、「超絶美人」。。


原作「金瓶梅でも、

 はんきんれんは、美人だし、ライバルをおとし入れるし

ダンナさまと

じょうよく(情欲)

かぎりをつくしますが、、


 『妖異金瓶梅』では、彼女のみりょく(魅力)

「これでもか

きょうちょう(強調)されているので、

 どく(読)者は うっとりとして、つい、

その「残虐行為」を 

ゆるしてしまう・・



チットいわく、

山田風太郎ときたら、美しい女の 外見と内面を、

完全に とらえているのよ


言葉での説明が

絵画表現を 超えるのは、

珍しいことだわ・・

さすが。。

 『美人評論家』を 自負する、この私ですら


風太郎の潘金蓮には、うっとりしてしまう 


 というわけで、再々々読だけど『妖異金瓶梅』を、今年のベストリーダー

させていただきます」(チット)


だそうです。


 「でもさあ~・・ 今年の新刊で おもしろかった本、

いろいろあったのに、

これとか 

紹介しなくていいの~?」(クリン)


 「やだあ こんな自己啓発本、読んでるって

知られたら

はずかしいから、かくしてよ」(チット)

























コメント (2)
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