現代児童文学

国内外の現代児童文学史や現代児童文学論についての考察や論文及び作品論や創作や参考文献を、できれば毎日記載します。

工藤純子「恋する和パティシェール5」

2018-02-10 09:06:00 | 作品論
 人気シリーズの5巻目です。
 ある同人誌の合評会で、「パターン化しすぎている」「新しいチャレンジをしてほしい」といった意見が出ていましたが、いずれも的外れのような気がします。
 こういったシリーズ物のエンターテイメント作品では、読者はパターン化した作品こそを期待しているのです。
 シリーズ物での「パターン化」は、作者、出版社、読者のいずれにも、「物語消費」を効率よく実現する手段なのです。
 これらの作品は、あくまでも消費財なのですから、効率を求めるのは当然でしょう。
 作者の「新しいチャレンジ」は、別の作品あるいはシリーズで行われるべきです。
 もちろん、それが売れるかどうかは別の話ですが。

恋する和パティシエール5 決戦! 友情のもちふわドーナツ (ポプラ物語館)
クリエーター情報なし
ポプラ社
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