「ユリア・カエサルの決断1」
書店に貼り出してある文庫本発売リストの4月ぶんに、「オーバーラップ文庫」で『ユリア・カエサルの決断 1 ガリア戦記』というタイトルが載っていたのでメモはしていた。そして買ってみた。
古代ローマが好き、特にカエサルに傾倒している男子高校生の糸原聖也は、「古代ローマ展」を見に来た際、女神ディアナにカエサルのサポートを命じられて飛ばされる。その先は、巨乳美少女で借金王で女好きのユリア・カエサルの存在する世界だった。
・・・なんでスレンダー美(少)女アウグストゥスのいる世界じゃないんだよっ!?
というのが私の第一感想なんだけどね。ま、そういう世界は私の妄想の中にしっかりあるんだけどね。または、彼の美しい隠し子たちが幸せに暮らして美しい子孫を増殖させていく世界もあるんだけどね。(嫡出の子孫たちがたいてい不幸になっているからせめてそういう妄想世界は幸せであってもらいたいものでね)
まあそれはおいといて。
史実カエサルの構成要素のハゲの女たらしで借金王、これらのうち、「ハゲ」という弱点(?)が、当時の感覚ではマイナスとされた「巨乳」におきかわっているあたり苦笑ものである。(胸が大きいのは蛮族のようだとされたーーこの場合、エロいというよりも生命力や逞しさにつながっていそうである)
「女好き」がそのまんまなのは、女が男遊びしまくったら妊娠の危険があって不都合だとか、男読者の目に楽しくないからだろうか。なにしろ、クラッススやキケロまで女の子なのだ。小カトーは男だけど。「イケメンふう」。
この世界でカエサルの暗殺は不可避ではないことになっているので、どういうふうに辻褄をこの先合わせていくのかという関心は沸く。なにしろ、史実では死んでいるカティリーナもウェルキンゲトリクスも(これらも女)死んでないくらいなので、史実よりも相当にユルく進めてよさそうである。
クレオパトラが出てきてもカエサリオンは生じないし。展開が気楽そうである。
ここから先はネタバレの嫌な人はとばしましょう
セイヤは、大ざっぱに言うとアウグストゥスの生まれ変わりみたいなもので、セイヤがカエサルからこの称号を受けることになる。だから、カティリーナ事件のときのパパの遅刻のエピはない。
そしてセイヤは挿絵からして特別美形にも見えない。
読者対象が男なので、男主人公をキラキラ美少年にしてしまうと自己仮託しにくいという理由なのだろうか。
短めに終わらせてくれ、しばらくはつきあうから。
ところで、『テルマエ・ロマエ』にヒントを得たような設定だと思った(非難ではない)のは私だけではないはずだ、出てくる女神がディアナであるあたり特に。カエサルを守護しようというならばヴェヌスのほうが自然だろ。
書店に貼り出してある文庫本発売リストの4月ぶんに、「オーバーラップ文庫」で『ユリア・カエサルの決断 1 ガリア戦記』というタイトルが載っていたのでメモはしていた。そして買ってみた。
古代ローマが好き、特にカエサルに傾倒している男子高校生の糸原聖也は、「古代ローマ展」を見に来た際、女神ディアナにカエサルのサポートを命じられて飛ばされる。その先は、巨乳美少女で借金王で女好きのユリア・カエサルの存在する世界だった。
・・・なんでスレンダー美(少)女アウグストゥスのいる世界じゃないんだよっ!?
というのが私の第一感想なんだけどね。ま、そういう世界は私の妄想の中にしっかりあるんだけどね。または、彼の美しい隠し子たちが幸せに暮らして美しい子孫を増殖させていく世界もあるんだけどね。(嫡出の子孫たちがたいてい不幸になっているからせめてそういう妄想世界は幸せであってもらいたいものでね)
まあそれはおいといて。
史実カエサルの構成要素のハゲの女たらしで借金王、これらのうち、「ハゲ」という弱点(?)が、当時の感覚ではマイナスとされた「巨乳」におきかわっているあたり苦笑ものである。(胸が大きいのは蛮族のようだとされたーーこの場合、エロいというよりも生命力や逞しさにつながっていそうである)
「女好き」がそのまんまなのは、女が男遊びしまくったら妊娠の危険があって不都合だとか、男読者の目に楽しくないからだろうか。なにしろ、クラッススやキケロまで女の子なのだ。小カトーは男だけど。「イケメンふう」。
この世界でカエサルの暗殺は不可避ではないことになっているので、どういうふうに辻褄をこの先合わせていくのかという関心は沸く。なにしろ、史実では死んでいるカティリーナもウェルキンゲトリクスも(これらも女)死んでないくらいなので、史実よりも相当にユルく進めてよさそうである。
クレオパトラが出てきてもカエサリオンは生じないし。展開が気楽そうである。
ここから先はネタバレの嫌な人はとばしましょう
セイヤは、大ざっぱに言うとアウグストゥスの生まれ変わりみたいなもので、セイヤがカエサルからこの称号を受けることになる。だから、カティリーナ事件のときのパパの遅刻のエピはない。
そしてセイヤは挿絵からして特別美形にも見えない。
読者対象が男なので、男主人公をキラキラ美少年にしてしまうと自己仮託しにくいという理由なのだろうか。
短めに終わらせてくれ、しばらくはつきあうから。
ところで、『テルマエ・ロマエ』にヒントを得たような設定だと思った(非難ではない)のは私だけではないはずだ、出てくる女神がディアナであるあたり特に。カエサルを守護しようというならばヴェヌスのほうが自然だろ。
この小説、先日、フォロイーさんから「あの二人(アウ&リウィ)らしき人物が出てる」とお聞きしたので、いっぺん読んでみようかなと思ってましたが、まさかの「戦国自衛隊」方式でしたか。
アウグストゥス好きには出来んだろうなあ、こんな設定。
いい方に転べば、この発想はなかった!と賞賛の気持ちがわくとこですが、わたしの気持ちは悪い方にころび、くぉんのおおお、身の程知らずめええと、なりました。
こうなると、リウィアらしき女性が出てたったのもないことにして欲しい。
リウィアに触れていいのは、前夫とアウさんだけです。
それでも、この世から消えてしまえと思うほどの怒りはないので、機会があれば一度読みたいと思います。
わたしが知ったのはつい一昨日ですが。
↓こちらは連載開始時のナタリーさんでの記事。
http://natalie.mu/comic/news/205093
来月、6月に1巻が発売されるそうです。
『シーザーさん』は知りませんでした、情報ありがとうございます。コミックスを買ってみます。
そういえば謙信をぐーたら女の子にした4コマを描いている柳原満月が他誌で『クレオパトラな日々』という連載をやっているのでこちらも気になります。
本来ドシリアスな題材でのホケホケしたマンガはけっこうあるものですね。
あんな平々凡々なにいちゃんがアウさんだなんて(泣)。あれが、アウグストゥスになる(推測)のであれば、要素も関連性も皆無でも、10歳くらいのリウィアちゃんか、緑川もえみがリウィアのやくどころっては有りかも。
こうなったら、破れ鍋にとじ蓋で、リウィア要素皆無の女キャラの方がいいです。。。