弁理士の日々

特許事務所で働く弁理士が、日常を語ります。

親指シフト(その2)

2006-02-10 23:14:32 | サイエンス・パソコン
ぎっちょんさんから初コメントをいただいたこともあり、親指シフトについて再度触れます。
このブログのMy Profileに載っている写真が親指シフトキーボードです。写真の中央下端に左右対称に配置されているキーは、右が変換キー、左が無変換キーです。その上の中央左右対称に配置されているやや大きいキーが親指シフトキーです。右シフトキー、左シフトキーと呼びます。それぞれ右手親指、左手親指で押します。
親指シフトキーボードも、アルファベット配置は通常のQWERTYキーボードと同じです。そしてかな入力について、例えばアルファベットのJキーについてみると、このキーを単独で押すと「と」、左シフトキーと同時打鍵すると「ど」、右シフトキーと同時打鍵すると「お」が入力されます。
「同時打鍵」というのは、「ほぼ同時であれば厳密にはどちらが先に押されても構わない」という意味です。ローマ字入力で「は」を入力するには、HキーとAキーをこの順序で押す必要があり、これを「逐次打鍵」と呼んでいます。感覚的に言って、逐次打鍵の2キー操作はまさしく2回キーを押した感じ(2ストローク)であるのに対し、同時打鍵で2つのキーを押す操作は1回キーを押した感じ(1ストローク)である、といったらわかるでしょうか。
ただし、同時打鍵は1キー単独打鍵に比較するとやはり若干のぎこちなさは伴うので、同程度の練習時間を費やした人同士で比較した場合、ローマ字入力に比較すると親指シフト入力は単位時間当たりのストローク数が少ないだろうと思います。
一方、同じ100文字のひらがなを入力するのに、ローマ字入力は親指シフト入力の1.7倍のストローク数が必要だと言うことなので、同程度の練習時間を費やした人同士で比較した場合、ローマ字入力に比較すると親指シフト入力は早く入力を完了することができる、というのが私の得た経験則です。

もっとも、私の経験則というのは、1日1時間程度の入力練習を1ヶ月程度行った場合の入力速度です。ネットタイピングの世界で高速タイパーと呼ばれているような人たちの場合、状況は異なるかもしれません。そこまでいくと、ひょっとすると親指シフトよりローマ字入力の方が速いかもしれません。
しかし、常時継続的な日本語入力を必要とする職業、文筆家や我々弁理士程度であれば、高速タイパーのような技量は必要ありません。親指シフトであれば、同一の文章を入力するのにストローク数が1/1.7で済み、楽に入力できます。JISかなだとキーボード4段を使いますが、親指シフトは3段に収まっています。右手左手の小指を酷使することもありません。

親指シフト入力の特質のようなのですが、キーボードの押し下げ感としてふにゃふにゃのキーが好適です。私が使っているRboardはまさにふにゃふにゃです。
私は合計4台のRboardに触れましたが、いずれでも経験した特質として、購入ままでは使用するにつれてキーが渋くなるという現象に見舞われます。この現象に対しては、キースイッチにシリコンオイルを滴下することによってのみ解決することができました。シリコンオイルを滴下する前のRboardは未完成品ではないかと思っております。一方、シリコンオイルを滴下した後のRboardの快適さについては、まさに至福を感じます。

ぎっちょんさんのRboardは故障してしまったのですね。それはそれは本当に残念です。
富士通から親指シフトキーボードが発売されており、写真で見る限りキースイッチはRboardと同じであるように見えます。キーの入力感も同じなのでしょうか。
コメント (3)
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