相も変わらず根拠なき反日キャンペーンで、国をまとめようとする輩が存在する。
この読売の電子版も、監督・コーチが反則行為をやれと指示している、と報じている。この日本大学広報部の発表とは真反対である。この読売や先に提示した日経の報道の方が、正しいものである。つくづく日大と言う大学は、事実を追求すると言う教育の本分からは相当乖離している、と判断せざるを得ない。いくら制度的に大学と部活動とは管理・被管理と言う関係はないとは言え、日本大学の管理責任が問われだしている、と言える。
次に、一寸古いが青島健太氏の見解も参考に供したい。
日大アメフト部の蛮行、スポーツへの背信行為だ
青島健太「スポーツ社会学」
対戦相手にリスペクトなし、悲しすぎる
2018年5月19日(土)
青島 健太
日大(赤)による関西学院大(青)に対する言語道断のラフプレーがあった5月6日のアメフト試合。写真はラフプレーとは異なる場面(写真:朝日新聞社)
スポーツ界にとって、万死に値する「愚行」「蛮行」と言わざるを得ない。
日本大学アメリカンフットボール部の悪質なタックルについてだ。ネット上での動画だけでなく、テレビのニュースでもそのプレー映像は何度も流れた。
5月6日に行われた日大対関西学院大との定期戦(オープン戦)でのラフプレー。関学大の2年生QB(クオータバック)が味方選手にパスを投げて自軍のプレー動向を見ていると、まったく無防備なそのQBに日大のDL(ディフェンスライン)の選手が後ろからタックルを仕掛けたのだ。
それは、レイトヒット(プレーが終わっている選手へのタックル)と呼べる範疇の反則ではない。関学大QBは、完全に自分のプレーを終えて、すでに2秒ほど経っているのだ。一連の流れの中で、どうしても止まることができずに当たっていくのならまだ分かるが、自分のプレーが終わってその後の展開を無防備に眺めている選手に、しかも後ろからハードタックルを仕掛けている。
これはもはやスポーツとは言えない。
先のタックルを受けたQBは足と腰を負傷してゲーム開始早々に交代した。しかも日大の同選手は、このプレーのすぐ直後にも、交代出場した関学大QBに同じようなハードタックルを仕掛け、再びラフプレーの反則を犯している。
ところがまだ続きがある。反則の質は違うが、上記2回の反則のこれまたすぐ後に、同選手は相手TE(タイトエンド)のプレーが気に入らなかったのかヘルメットをはたくなどのラフプレーを繰り返し、3度目の反則でついに退場処分となった。
アメリカンフットボールファンには、注目の対戦だ。去年の甲子園ボウル(大学選手権決勝)でこの両校は対戦している。この時には、日大が「23対17」で逆転勝ちを収めているが、今回は「21対14」で関学大が勝っている。この時期の試合は、相手チームの仕上がりを見ると同時に、自軍の若手の台頭を促す機会にもなっている。それだけにオープン戦とはいえ重要な試合であるのは確かだが、こんなバカげたことが行われるとは思わなかった。
ラフプレーが横行した試合後、日大の内田正人監督はこんなコメントを残している。
「力がないから、厳しくプレシャーをかけている。待ちでなく、攻めて戦わないと。選手も必死。あれぐらいやっていかないと勝てない。やらせている私の責任」(日刊スポーツ)
監督が選手を擁護していると思ったが…
力がないから、厳しく戦わなければ勝てない。
これはどんなスポーツにでも言えることだろう。もちろん理解できることだ。
「やらせているのは私の責任」これも気合が入り過ぎて激しいプレーをしてしまった選手を擁護する発言だと思った。それも指導者としては、当然の態度と言えるだろう。
ところが事態が急変したのは、関学大が会見を開き前述のラフプレーが一斉にメディアで報じられることになってからだ。報道によれば、退場処分となった当該選手が、「監督に、責任は俺が取ると言われていた」と周囲に話しているというのだ。また取材を受けた他の日大の関係者も「今回のプレーは監督からの指示でやってしまったものだ」と証言しているというのだ。
言葉がない…。
もし、こうしたことが本当ならば、選手にはかわいそうだが、日大アメリカンフットボール部が、今後、大学スポーツ界で活動する意味と資格はないと言うべきだろう。
日大は、部のホームページにお詫びのコメントを掲載したが、関学大は直接の謝罪がないとして、10日、日大に抗議文を送り、文章での回答期限を16日とした。
「どういう指示かわかりませんけど、本当ならあり得ないこと。同じ指導者として認めることはできない」(関学大・鳥内秀晃監督)
「日大から誠意ある回答がなければ、来年以降の定期戦は行わない」(関学大・小野宏ディレクター)
また、スポーツ庁の鈴木大地長官も、14日の会見でこのプレーに言及し、怒りをあらわにした。
「大変危険なプレーで容認できない。個人的にはレッドカードに値すると思う。個別の大学、競技ではなく、大学スポーツ全体として考える問題。なぜ(あのようなプレーが)行われたのか、検証してほしい」
(続く)
栄和人氏は鹿児島県奄美市生まれだと言う。彼自身も、世界選手権ではフリースタイル62kgで銅メダルを獲得していると言う。念のため、次に彼の簡単な年表を掲げる。
1960.6.19 鹿児島県奄美市生まれ
1983年 日本体育大学体育学部体育学科卒業
1987年 レスリング世界選手権FreeStyle62kg級で銅メダル獲得
1988年 ソウルオリンピックに出場するも4回戦敗退
1990年 京樽の実業団女子チームのコーチに就任(男子コーチはすべてメダリストのため不可だった。女子レスリングがオリンピック種目になると言われて、女子チームのコーチになる。)
1996年 京樽を退社、中共女子大学付属高等学校(現至学館高校)教諭に赴任
2003年 中共女子大学レスリング部の監督就任(大学職員)
2004年 全日本女子レスリングヘッドコーチに就任
2008年 中京女子大学健康科学部健康スポーツ学科教授に就任、11/12に日本レスリング協会女子強化委員長に就任、伊調馨練習拠点を東京に移す。
2013年 日本レスリング協会 全体の強化委員長に就任
2015年 日本レスリング協会 全体の総括責任者の強化本部長に就任
2018年 1/19に内閣府交易認定等委員会へ告発状が提出され受理される。
2018年 4/6に第三者委員よりパワハラ行為に関する報告書を受け取る。パワハラと認定。同日付けで、強化本部長を辞任する。
図に乗らずに伊調馨のよき理解者でいれば、そのうちに文化勲章とは言わないが、何らかの勲章でも授与されていたかも知れないのだ。全く馬鹿なことをしたもので、メダリストを育てたとはいえ人間的には屑の部類に入る人物だったかも知れない、などと言われても仕方がない。
何といっても、疑惑が言われだした時に”パワハラはない”などと逃げ口上を盛んに述べていたことで、更に自分自身を貶めることになってしまった。
人間、謙虚が大切である。レスリング協会の見解でも、告白状の内容すべてを否定している。(伊調選手へのパワハラ報告書では、4項目がパワハラと認められたわけだが。)
日本レスリング協会、伊調馨の告発状に「見解文書発表」
2018年3月1日14時10分 スポーツ報知
日本レスリング協会は1日、五輪4連覇の伊調馨(33)=ALSOK=が栄和人強化本部長(57)からパワーハラスメントを繰り返し受けたとして、レスリング関係者が1月、代理人弁護士を通じ、内閣府の公益認定等委員会に告発状を出していたことについて、報道機関に宛て「一部報道に関する当協会の見解について」という文書を発表した。
16年8月17日、女子レスリング58キロ級決勝 前半にリードを許し険しい表情で栄和人チームリーダーの話を聞く伊調馨
以下、全文
現在、伊調馨選手(以下「伊調選手といいます。」)の練習環境等に関し、各種報道がなされておりますが、今後事実とも推測とも判別できない情報が交錯し、選手各位、その他関係者にご迷惑・影響等が生じることを懸念し、日本レスリング協会として、以下の通りコメント致します。
まず、当協会が伊調選手の練習環境を不当に妨げ、制限した事実はございません。同様に、当協会が田南部力男子フリースタイル日本代表コーチ(以下「田南部コーチ」といいます。)に対し、伊調選手への指導をしないよう不当な圧力をかけた事実もございません。
当協会は、田南部コーチを男子フリースタイル日本代表チームの育成・強化を期待し、同チームのコーチに委託させて頂きました。
この点、当協会の強化本部は以下の3チームに区分けされております。
・男子フリースタイル強化委員会(フリーナショナルチーム)
・男子グレコローマン強化委員会(グレコローマンナショナルチーム)
・女子フリースタイル強化委員会(女子ナショナルチーム)
上記各3チームは、それぞれ別の監督、コーチ、トレーナー、選手で構成されており、各チームのスタッフには、自らのチームに所属する選手の育成・強化という責務を全うすることが期待されております。
そうした中で、男子フリースタイル代表の田南部コーチが、各代表チームの垣根を越えて、伊調選手に対する指導を行うことによって、委託の本旨である男子フリースタイルチームの育成・強化が疎かになることのないよう同コーチに対し注意喚起をしたことはございます。
しかしながら、当協会から伊調選手に対する指導を禁止したことや、指導をやめさせるべく田南部コーチやその周囲に不当な圧力をかけたことは一切ございません。
また、当協会として、伊調選手に対し、男子代表合宿への参加を禁止したこともございません。
もっとも、男子代表合宿にあたっては何よりもまず男子代表選手の強化が優先さればならないものですから、伊調選手が男子合宿に参加することによって、男子選手の練習に影響が生じることがないよう、男子合宿に参加して田南部コーチの指導を受ける場合には、男子選手の全体練習終了後に指導を受けるよう伝えたことはございます。
更に、これも当然のことではありますが、当協会が、警視庁レスリング部に対して、伊調選手を練習に参加させないことや、田南部コーチを指導から外すよう働きかけた事実も一切ございません。
最後になりますが、当協会は、日本におけるレスリングの統括団体として、レスリングを発達されることにより、国民の体力とスポーツ精神の向上に資すことを目的とする団体であります。当協会の本分は、選手の育成・強化であり、そのために必要な指導者の育成・選抜、練習環境の整備、各種選手権の実施など、徹頭徹尾「選手のための団体」であります。遡ること、八田一朗会長の時代から、当協会は、理念と哲学を持って選手強化にあたっており、その結果、男子レスリングはフリースタイル、グレコローマン共に日本の名を世界に示し続け、女子レスリングにあっても世界選手権・オリンピックにおいて多くのメダルを獲得する等着実に実績を積み重ねております。
本来であれば、2020年東京オリンピック開催を控え、選手、コーチ及びその他関係者が一丸となって「金メダル」という一つの目標に向かって邁進しなければならないこの時期に客観的事実と異なる報道がなされたことを非常に残念に思います。
当協会としては、一刻も早くこの問題が収束し、2020年東京オリンピックでの目標達成に向けて、選手が競技に集中できる環境を整えるべく、全力を尽くしたいと考えております。
報道機関各位におかれましては、この問題に関する報道によって、選手及びレスリング競技全体に生じる影響を慎重にご検討頂いた上で、適切なご対応を頂きますようお願い申し上げます。
http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20180301-OHT1T50071.html
この告発状に対する日本レスリング協会の”見解”では、告白状の全てを否定している。この見解は2018.3.1のもので、「パワハラ報告書」は既に紹介しているが、2018.4.6に公表されているように、明確に4件の行為がパワハラと認定されている。
ことほど左様に監督と協会は、自身の都合の悪いことは棚に上げて、やがては馬脚を現してしまうのであるが、パワハラは否定して言い訳を連ねるようだ。これは保身がなせる業なのであろう。
ヴァイッド・ハリルホジッチ監督も、自分の行ったことには一切触れずに、相手を非難し訴訟まで起こしている。全く同じ状況だ。
(続く)
男子レスリングの衝撃
伊調馨は大学卒業後も母校・中京女子大で練習を積み、北京オリンピックに挑んだが、カナダから帰国後、練習拠点を変更。東京で一人暮らしを始める。
カナダでの経験から「好きで始めたレスリングなんだから、楽しまないともったいない。いつかはカナダで見たようなレスリングをしたい」と思いつつも、再び厳しい勝負の世界に戻ることを決めた伊調。名門・代々木クラブ/安倍学院、自衛隊体育学校、早稲田大学など、東京の各所で出稽古に勤しんだ。
すると、1988年ソウルオリンピック金メダリストであり、当時の男子強化委員長だった佐藤満から馨の兄・寿行に「馨が東京で出稽古しているなら、こっちの合宿に連れて来いよ」と声がかかった。
佐藤がアメリカ留学を経て、専修大学ヘッドコーチに就任したとき、キャプテンを務めていたのが寿行という間柄だった。
兄に連れられ、男子の代表合宿に参加した伊調馨は衝撃を受けたという。
「チビッコの頃から20年以上やってきたのに、レスリングの真髄を全く知らずにいました。それなのにオリンピックチャンピオンだなんて、もう恥ずかしくて」
男子のコーチや選手たちと接する機会が多くなった伊調の目の前に、新しい世界が広がった。レスリングの奥深さを知ることができたのだ。
「それまでは体が動くまま、本能だけでレスリングをやっていました。考えてレスリングをやったことなんてありません。でも、男子の合宿で私が生まれて初めて接したレスリングは全く違っていました。例えば、タックルひとつとってみても、なぜいま入ったのか、相手をどう崩して、どこにスペースをつくって入るのかとか、すべて言葉で、理論的に説明できるんです」
その日から伊調は、「説明のできるレスリングを目指し、“勝利”よりも“技術”を追求する」ようになると同時に、再びレスリングが「楽しくなった」と語る。
「日々、自分を改良していくのはとっても楽しいです。もっともっとレスリングが知りたくて、日々葛藤しています。でも、やればやるほどわからなくなる。それでも、諦めたら終了です」
当時の伊調は、こんなことも漏らしている。
「たとえコーチの話でも、自分にとって必要かどうか判断して、必要でなければ聞き流したりもします。私はたぶん、コーチ陣からしたら扱いやすい選手ではないと思います。何でも自分で決めてしまうので。だから、『こいつは素直じゃないな』と思われるときもあるでしょうが、素直に聞くこともあります。ポイントは自分を納得させてくれる何かがあるかどうか」
ただ勝てばいいのではなく、理論的なレスリングへ。競技スタイルを変えた伊調が決意したのが、栄との決別だった。
高校から北京オリンピックまで指導を受けた栄の元を去り、新たな師として選んだのが田南部力だ。
田南部はアテネオリンピック・フリースタイル55キロ級で銅メダルを獲得。髙い技術力をもつ男子ナショナルチームコーチである。
伊調の出稽古は田南部が所属する警視庁レスリングクラブが中心となった。
「レスリングがもっとうまくなりたくて、もっと知りたくて、日々葛藤する」という伊調は、いつしか「レスリングを極めんとする孤高の求道者」「異次元の強さを追求する絶対女王」と呼ばれるようになっていった。
「協会は栄さんを守るでしょう」
2012年ロンドンオリンピックでは全4試合1ピリオドも失わず、圧倒的な強さを見せつけ、日本女子初の3連覇を達成する。現地入りした翌日、本番4日前に靭帯を損傷し、痛み止めの注射とテーピングなしでは、まともに歩くことすらできなかったにも関わらずだ。
ロンドンオリンピック後、去就が注目されるなか、伊調はあっさりと「現役続行」を宣言した。
「いまレスリングがどんどん好きになってきています。やり残したこともいっぱい。アテネからロンドンまで8年間、あっという間だったから、リオも意外とすぐにくるんじゃないかな」
オリンピックイヤーが終わる前に本格的に練習を再開させた伊調は、翌年から試合にも出場し、リオデジャネイロオリンピックまで突き進んだ。
2014年11月にはずっと応援してくれてきた最愛の母が突然、亡くなるという不幸に見舞われた。
「『どんな状況でも試合に出ろ! 出るからには勝て! 死んでも勝て!』という母の遺言を守るとともに、自分のレスリングを追求していきます」
リオへ向けて成田航空を出発する際には「平常心を持って、戦います」と誓ったが、いくら絶対女王と言えども、4連覇のプレッシャーは相当なものだったろう。
第1試合から本来の動きができず、迎えた決勝戦では1-2とリードを許しながらも攻め込めず、時間だけが過ぎていった。それでも、伊調馨は最後の力を振り絞った。試合終了4秒前、タックルに入ってきた相手を「最後のチャンス」と思って攻め、バックを奪って2点奪取。3-2で劇的な勝利をあげ、4連覇の偉業を達成。世界中を感動させた。
だが、そうした伊調の「レスリング道追求」、人類の金字塔ともいえる大活躍の裏で、北京オリンピック後から8年にわたり伊調を指導してきた田南部コーチが栄強化本部長(ロンドンオリンピックまでは女子強化委員長)からパワハラを受けていたとの告発がなされた。告発文の要旨はこうだ。
「栄和人氏による圧力により、伊調馨選手は男子代表合宿への参加を止められ、練習拠点である警視庁レスリングクラブへの出入りを禁止された。そのため、伊調選手は練習ができない。田南部力コーチは『伊調をコーチするな』と栄氏から言われ、従わなかったために代表コーチ、協会理事、警視庁レスリングクラブコーチを外された。それらは公益財団法人日本レスリング協会の福田富昭会長、高田祐司専務理事も了承している」
告発状が掲載された『週刊文春』が3月1日発売されたのを受け、伊調は同日、所属するALSOK広報を通して「報道されている中で、『告発状』については一切関わっておりません」とコメントする一方で、「しかるべき機関から正式に問い合わせがあった場合は、ご説明することも検討したいと思っています」とし、「それ以外、お伝えすることはございませんが、私、伊調馨はレスリングに携わる者として、レスリング競技の普及発展を常に考えております」と加えた。
公益財団法人日本レスリング協会は3月6日、倫理委員会を開き、第三者による聞き取り調査を行うと発表したが、はたして真に公平な調査ができるのか。
「協会は『週刊文春』が出た後、すぐに『パワハラ行為は一切ない』と全面否定しました。伊調、田南部から何も聞かないどころか、ろくに調べもせずに、直ちに否定。それって、協会は栄さんを守るという宣言でしょう。そんなところがまともに調査するんでしょうか。第三者と言っても、それを選ぶのは協会の倫理委員会ですからね。内閣府が直接調べて、JOCも積極的に関与しないとダメでしょう」(レスリング関係者)
東京オリンピックまで2年。我々は伊調馨が晴れ晴れと5連覇を目指す姿が見たいだけなのだが――。
(文中敬称略)
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/54762
栄和人氏は、6人に金メダリストを育てたと言うが、彼女たちを重量順に下記してみる。
1.48kg 小原日登美 2012年ロンドン
2.48kg 登坂絵利 2016年リオ
3.55kg 吉田沙保里 2004年アテネ、2008年北京、2012年ロンドン
4.58kg 伊調馨 2004年アテネ、2008年北京、1012年ロンドン、2016年リオ
5.63kg 川井利紗子 2016年リオ
6.69kg 土性沙羅 2016年リオ
このほか伊調馨の姉の伊調千春の銀メダルや吉田沙保里のリオデジャネイロの銀メダルがある。
これだけでもと言ったら失礼にあたるが、これほどのメダリストを育てたと言う事は、特筆に値するものである。しかし図に乗り過ぎてはいけないのであるが、栄氏は、何故か、図に乗り過ぎた。
結局伊調馨に対するパワハラ行為で、栄和人氏は強化本部長を辞任することになった。
レスリング栄氏が強化本部長辞任 伊調選手にパワハラで
平井隆介、野村周平
2018年4月6日20時36分
日本レスリング協会の緊急理事会で藤沢信雄倫理委員長(右)から報告書を受け取る福田富昭会長=2018年4月6日午後6時27分、東京都渋谷区、藤原伸雄撮影
日本レスリング協会の会見でパワハラ問題に関して謝罪する福田富昭会長=2018年4月6日午後7時49分、東京都渋谷区、藤原伸雄撮影
レスリング女子で五輪4連覇中の伊調馨(かおり)選手(33)=ALSOK=が、日本協会の栄和人・選手強化本部長(57)にパワハラ行為を受けていたとされる告発状が内閣府に出された問題で、協会は6日、調査を委託した第三者の弁護士による聞き取りの結果、伊調選手と、伊調選手のコーチだった田南部力氏への四つのパワハラ行為が認定されたと発表した。
「伊調を指導するな」… 認定された4つのパワハラとは
栄氏「よく俺の前でレスリングができるな」と暴言
栄氏は同日付で強化本部長の辞任届を協会に提出。緊急理事会を開いた協会はこれを受理することを決めた。理事会後に開いた記者会見の冒頭で、福田富昭会長は「栄氏の言動がパワハラにあたると受け止め、伊調選手を始め、関係者におわびしたい」と話し、会長と幹部が頭を下げた。
第三者委員がまとめ、協会が公表した報告書で、「明確なパワハラがあった」と認定した栄氏の四つの行動は、①伊調選手が、栄氏が指導する中京女子大(現至学館大)を離れて東京に転居した後の2010年、日本代表合宿で「よく俺の前でレスリングができるな」などと暴言を吐いた。
②10年世界選手権が開かれたモスクワのホテルで、伊調選手を指導する田南部力氏に対し「伊調の指導をするな」と発言。
③10年アジア大会(中国・広州)の選手選考で伊調選手が外されたが、本人に明確な説明がなかった。
④15年の代表合宿中、正当な理由があって外出した田南部氏に対し、「目障りだ。出ていけ」などと罵倒した。
内閣府に提出された告発状は、栄氏が田南部氏に伊調選手の指導をやめるよう圧力をかけたり、伊調選手が練習拠点としていた警視庁を使うことを禁止したりしたなどと訴えていた。協会と栄氏は当初、これらの内容を否定していた。
協会は3月8日、オリンパスの粉飾決算事件の第三者委員などを務めた弁護士3人をヒアリングを担当する第三者委員に選任。伊調選手や栄氏のほか、日本協会の福田会長らから事情を聴き、調査結果を5日に協会に提出していた。
協会を監督する内閣府の公益認定等委員会は、協会とは別に聞き取り調査を進めている。(平井隆介、野村周平)
https://www.asahi.com/articles/ASL466SR0L46UTQP032.html
(続く)
栄和人への告発状に対しては、日本レスリング協会は見解文書を発表している。それによると栄和人氏によるパワハラはなかったと、全面否定しているようだ。詳しくは下記を参照願う。栄和人と日本レスリング協会は、どうも一心同体のようだ。
日本レスリング協会、伊調馨の告発状に「見解文書発表」
2018年3月1日14時10分 スポーツ報知
http://www.hochi.co.jp/sports/etc/20180301-OHT1T50071.html
しかし公表されて「第三者の弁護士3人による報告書」によると、確実に4点のパワハラがあったとされている。しかしパワハラと認定されていない項目についても、我々からすれば明確なパワハラと感じられるのだが。
伊調選手へのパワハラ報告書の概要
毎日新聞2018年4月6日 23時54分(最終更新 4月7日 00時28分)
レスリングの伊調馨選手=喜屋武真之介撮影
日本レスリング協会は6日、調査を委託した第三者の弁護士3人による報告書を公表した。概要は次の通り。
<パワハラと認定した事実>
▽2010年2月の合宿で、女子強化委員長だった栄氏は東京へ練習拠点を移した伊調選手を部屋に呼び、「よく俺の前でレスリングできるな」と言った。弟子が離れていったことに対する逆恨みにも似た心情としか解釈できない。
▽伊調選手は、10年アジア大会(中国・広州)の選考基準を満たしたが、別の選手が代表になった。協会は伊調選手に十分な説明も行っておらず、伊調選手も納得していない。選考過程が不明確で、伊調選手を選考から排斥する行為と解釈すべきだ。
▽10年9月の世界選手権(モスクワ)の際、宿泊先で、栄氏が男子フリースタイルのコーチだった田南部氏に「伊調選手の指導をするな」と言った。栄氏は女子フリースタイルを統括する指導者として実績を重ね、男子チームに対しても事実上の影響力を持つ立場にあった。栄氏の優位な立場を背景としており、不適切な発言。
▽15年2月に行われた男女合同合宿中、協会の指示で別のコーチと2人で京都に指導に出向いた田南部氏に対し、栄氏が外出を叱責。さらに伊調選手の指導に話を移し、「目障りだ。出て行け」と罵倒した。栄氏は別のコーチには何も言わなかった。
<パワハラと認定しなかった事実>
▽16年8月のリオデジャネイロ五輪で、伊調選手は、他の2選手が栄氏と、別の飛行機のビジネスクラスでリオデジャネイロに向かったと聞いた。伊調選手は、自費でプレミアムエコノミーに変更したに過ぎず、パワハラは認められない。
▽警視庁レスリングクラブで田南部氏の指導が伊調選手に集中しすぎているという不満を耳にした同クラブの監督が、伊調選手の所属先に「もう警視庁に練習に来ないでほしい」という話をした。伊調選手は部外者のため、問題ない。
▽16年9月に東京五輪に向けた強化体制として、栄氏が引き続き強化本部長となったが、田南部氏は男子コーチから外れた。コーチは再任されるものではなく、コーチ陣全体のバランスや構成、相性などを総合して選定するため、栄氏のパワハラとは言えない。
<提言>
▽栄氏の倫理規定違反が認められることから、協会は、適切な処分を検討すべきだ。
▽協会の公益通報窓口は、登録選手や理事、コーチらには適用されない。制度を利用できるようにすべきだ。
▽選手とコーチの間にきめ細かでかつ柔軟なルールを作ることが望まれる。
▽協会役員について、レスリングと異なる分野の有識者を増員し、議論を活性化させることが望ましい。
https://mainichi.jp/articles/20180407/k00/00m/050/158000c
まあ栄和人氏は、至学館大学(もと中京女子大学)レスリング部で、6人のオリンピック金メダリストを育てているのを見れば、それなりに優秀な指導者だったことには間違いがない。ずっと謙虚な指導者で居ればよかったものの、魔が差したと言うか図に乗ってしまったと言うか、伊調馨選手が更なる高みを目指したいと東京に練習拠点を移すと、パワハラが始まった訳だ。
これこそ身の程をわきまえない行動と言われても仕方がないものだが、一寸長いが伊調馨が練習拠点を移す決断となった出来事をみてみよう。
伊調馨と栄監督が袂を分かった「決定的な出来事」
きっかけは男子合宿への参加だった
2018.03.08 現代ビジネス編集部
女子レスリング五輪4連覇の伊調馨選手に対する、栄和人監督による「パワハラ」があったとする報道が世間を賑わせている。その発端は、男子レスリングに衝撃を受けた伊調の「変化」と「決心」にあった。伊調の過去の発言、揺れるレスリング協会の関係者らへの取材から騒動を読み解く。
留学後の一大決心
女子初のオリンピック4連覇を達成し、国民栄誉賞を受賞した伊調馨(ALSOK)。オリンピック金メダリスト6名を育て上げた栄和人(日本レスリング協会強化本部長、至学館大学レスリング部監督)。輝かしい師弟関係の対立に注目が集まっている。いったい何が起きていたのか。
全国女子中学選手権3連覇を達成した“スーパー中学生”伊調を、栄が八戸の実家へ出向いてスカウトしたのが、二人の師弟関係のスタートだ。
中京女子大学附属高校(現・至学館大学附属高校)に入学、栄のもとで練習に励んだ伊調は才能をさらに伸ばし、高校2年生になったばかりの2001年4月、世界選手権2連覇中の山本聖子を破り、クイーンズカップ優勝を飾った。
「世界チャンピオンの坂本(現・小原)日登美先輩をはじめ、世界で活躍する選手たちといっしょに練習でき、スパーリングパートナーはいくらでもいる。練習は厳しく、監督が納得しなければ日付が変わっても終わらない」
厳しくも充実した練習内容を妹から聞いた姉・千春は、東洋大学を辞めて中京女子大に再入学するほどだった。
伊調馨と2学年上の吉田沙保里が同じ階級でつぶし合うことを避け、かつ、女子レスリングの採用が決まったアテネオリンピックに両者を出場させるため、身長が高く、手足も長い伊調の階級アップを決断したのも栄である。
伊調は栄の指示に従い63キロ級に変更すると、翌年のジャパンクイーンズカップで優勝を果たす。そこから伊調馨の快進撃が始まった。
2003年、ニューヨークで開催された世界選手権で連覇すると、本人曰く「イケイケでした!」と2004年アテネオリンピックで金メダルを獲得。惜しくも銀メダルに終わった姉・千春とともに「北京でリベンジ! ふたりいっしょに金メダル!」の大目標を掲げ、二人三脚で夢に向かった。
2008年の北京オリンピックもアテネと同じく、妹・馨は金メダル、姉・千春は銀メダル。
それでも、千春が「妹といっしょに輝かしいレスリングの道を歩んでこれたことを、私は誇りに思います。勝負が終わった後はメダルに色がついてしまいますが、私は自分のレスリング人生が最高だったと思っているので、このメダルは金色に輝いて見えます」と言えば、馨は「千春が笑顔で北京オリンピックの銀メダルをみんなに見せている姿を見て、よかったなと思いました。公約した『ふたりで金メダル』は果たせず悔しかったですけど、やっと終わったという感じでした」と語った。
北京オリンピック後、東京で開催された世界選手権を欠場した伊調姉妹はカナダへ留学。英語を学ぶ一方で、週2~3回カルガリー大学の練習に参加した。
そこで目にしたのが、世界選手権やワールドカップで戦ったことがあるライバルたちが、試合とはかけ離れたところで、生涯スポーツとしてレスリングを楽しむ姿だった。そして、子どもたちがレスリングを心の底から愛し、無邪気に楽しむ姿に、姉妹はかつでの自分の姿を見出す。
帰国後、千春は地元・八戸で高校教員となったが、馨はある一大決心をした。
ここが、今回の「パワハラ問題」の源流であると指摘する関係者の声は多い。
(続く)
道端に捨てたことは正解であったが、そんなハリルに選ばれたくないと本田は言っている。これこそ正解である。何となれば、ハリルのやり方ではチームではなくなってしまうからである。
本田圭佑、ハリルサッカーを語る「ハリルに服従して選ばれていく、僕は恥ずかしい」
2018.05.14.
本田圭佑
サッカーのメキシコ1部でプレーする日本代表FW本田圭佑(パチューカ)が14日、NHK「プロフェッショナル 仕事の流儀『ラスト・ミッション 本田圭佑のすべて』」に出演し、6月に開幕するサッカーW杯ロシア大会への思いを語った。
2010年の南アフリカ大会(ベスト16)、2014年のブラジル大会(グループリーグ敗退)と2大会連続でW杯に出場している本田は、4月に同番組のインタビューを受け、3大会連続出場への意欲をのぞかせた。
奇しくもこの日、予備登録メンバー35人の提出締め切りとなったロシア大会出場については、「微妙やと思うんで、それで自分を認めさせるには勝利、得点に絡むような結果、ここがないと認めさせるのは難しいという覚悟を持って挑んでいるんで。それを判断して結果を出せなかった責任はもちろん、自分にありますよね」と、3月のヨーロッパ遠征での親善試合で結果を残せなかったことを振り返った。
しかし、「ただ、悔いはないです。ハリルのやるサッカーに全てを服従して選ばれていく、そのことの方が僕は恥ずかしいと思っているので。自分を貫いたという自分に誇りは持っています。その点は不変です。自分の信念は不変だと思っています。だから、だから本田圭佑なんです。追い込まれれば追い込まれるほど、力を発揮します」と、前を向いた。
本田は昨夏、出場機会を求めてイタリアからメキシコへと移籍。パチューカでのシーズンはリーグ10得点を記録。パチューカとの契約は6月末までで、自身のSNS上では今季限りでクラブを離れることを示唆している。本田は3日、シーズンの全日程を終えて成田空港に帰国。帰国後はJ2東京ヴェルディの練習に参加している。
注目の出場メンバーは予備登録から選ばれた23人が31日に発表される。
https://www.daily.co.jp/soccer/2018/05/14/0011256195.shtml
本日5.18には27人の予備登録メンバーが発表されている。本大会に出場する23人は、5.30のガーナ戦後の31日に発表される予定だ。そして6.4が登録最終日となる。
まあ誰が選ばれようが、本大会では勝つことは難しいことであろう。ただ真剣に戦ってもらうだけである。それでよいのであるが、それさえもハリルは壊そうとしていた。だからJFAは危機感を持ったのである。
残念だが、日本サッカーは強くない。それはFIFAランキングを見ればよくわかる。
5.15にも紹介しているが、次の通りである。ハリルのお陰かどうかは知らないが、日本のランキングは五つも下がってしまっている。これでは逆立ちしても勝てっこないことは明らかである。
日本サッカーではW杯は戦えないのである。
2018.4.12 FIFAランキング(カッコ内は3月時点)
対象国 対戦日 ランク
ポーランド 6/28 10位
コロンビア 6/19 16位
セネガル 6/25 28位
日本 --- 60位(55位)
「日本のサッカー」では今のW杯は戦えない
サッカージャーナリスト 大住良之
2018/5/4 6:30
日本経済新聞 電子版
2013年コンフェデ杯で指揮を執るザッケローニ監督
「日本のサッカーを『日本化』する」――。2006年7月、日本代表監督就任に当たって、イビチャ・オシム氏はそう宣言した。以来、「日本のサッカー」探しは代表をはじめ、年代を問わず日本のあらゆるチームのテーマになった。
「日本化した日本のフットボールというものがあります。その中には技術力を最大限に生かしたり、規律や結束して化学反応を起こしたりして戦っていく強さがある。そういうものをベースにしたうえで、構築していく必要があると思います」
4月12日、バヒド・ハリルホジッチ監督解任を受けて日本代表を率いることになった西野朗新監督はこんな話をした。
■一部の選手の言葉に妙に合致
その言葉は「速く攻めるだけでなく、それができないときには、ゆっくりとパスを回すことも必要ではないか」と主張し続けていた日本代表の一部の選手たちの言葉に妙に合致する。
「日本スタイル」の頂点は2011~12年の日本代表にあった。アルベルト・ザッケローニ監督が率いた日本代表は11年のアジアカップで4回目の優勝を飾り、12年6月にスタートしたワールドカップのアジア最終予選ではオマーンに3―0、ヨルダンに6―0で連勝し、破壊的な攻撃力を誇示した。
ドイツでドルトムントの2連覇に貢献した香川真司(当時23、以下同じ)は、欧州の年間ベストイレブンに選出されるとともにマンチェスター・ユナイテッドへの移籍が発表されたばかりだった。本田圭佑(26)は、ロシアのCSKAモスクワで確固たる地位を築き、さらなるビッグクラブへの移籍の話題が絶えなかった。
岡崎慎司(26)、長谷部誠(28)、吉田麻也(23)は欧州のクラブで着実な前進をみせており、長友佑都(25)はインテル・ミラノでレギュラーとして活躍していた。Jリーグ所属選手も遠藤保仁(32)、今野泰幸(29)らが円熟期を迎え、衰えの兆候もなかった。
ザッケローニ監督はこうした選手たちを絶妙のバランスで配置し、リズムよくパスをつないで攻め崩すサッカーをつくった。まさに伸び盛りの選手たちが躍動し、日本代表は美しく強いサッカーを実現した。互いのよさを引き出すコンビネーション、チーム一体となっての攻守は13年にコンフェデレーションズカップでイタリアを相手に3―4という大接戦を演じた。まさに「日本のサッカー」として、ワールドカップで世界にその真価を問うにふさわしいものだった。
(続く)
本田との確執で解任?ハリルが質問状に“ゼロ回答”のサッカー協会をいよいよ提訴へ
AERA dot. 2018/05/19 10:18
ハリルホジッチ前監督がついに提訴を決めた。サッカー日本代表監督を解任されたハリル氏は5月10日に代理人の弁護士を通じて、1週間を期限に日本サッカー協会へ質問書を送ったが、17日未明に弁護士事務所へ回答のファックスが届いたという。たが、内容は実質“ゼロ回答”。返答を受けて、ハリル氏は名誉回復を求めて東京地裁に「来週中の早いところ」(ハリル前監督代理人の弁護士)にも訴状を提出する方向だ。
日本サッカー協会は18日、30日のガーナとの親善試合の日本代表メンバー27人を発表した。協会はいよいよ来たるべきワールドカップでの闘いに向かっている一方で、ハリル前監督との闘いも避けられなくなった。
© Asahi Shimbun Publications Inc. 提供 ハリルホジッチ監督(右)と日本サッカー協会の田嶋幸三会長…
ガーナ戦に選ばれたメンバーが、W杯本大会に大きく近づいたのは間違いない。ハリル前監督に冷遇されていた本田圭佑、香川真司、岡崎慎司の“ビッグ3”も選ばれた。
特に本田は、ハリル前監督が4月27日に開いた解任後の会見で上げた、「2人の不満分子」の1人とされる。また、5月14日に放送したNHK番組「プロフェッショナル 仕事の流儀」に出演した本田は「ハリルのやるサッカーに全てを服従して選ばれていく。そのことの方が僕は恥ずかしいと思ってるんで」と発言するなど、ハリル前監督に対する不満を隠していなかった。
ハリル前監督の解任の動きの発端には、本田が協会に不満を訴えたのがきっかけではないのか、とサッカー関係者の間では噂されている。
「既に“ハリルジャパン”では”戦力外”扱いされていた本田が、自らがワールドカップメンバーに選ばれるには、監督に変わってもらうしかないと画策したのではないか。噂通りか別にしても、『プロフェッショナル』での本田の発言が疑惑に火を注いだ」(サッカー関係者)
さらには本田は今回の27人の代表メンバーにも選ばれている。
協会はハリル前監督を解任に至った理由の1つとして、「コミュニケーション不足」(田嶋幸三会長)をあげたが、実はこの言葉が尾を引いている。ハリル前監督は会見で「どこにコミュニケーション不足があったのか、教えて欲しい。解任後に選手たちから多くのメッセージをもらった」と自分自身にかけられた“コミュニケーション不足”のレッテルに納得していないのだ。確かに契約という厳密性が要求される世界において、抽象的過ぎる理由だ。
万一、前述のように本田を始めとした一部選手たちからの解任要望があったとしても、協会がハリル側にも、そして公の場でも説明できるはずもない。しかもハリル前監督はワールドカップ予選での苦しい戦いを勝ち抜き、日本代表をロシアに導いた実績がある。会見で説明に困った田嶋会長が苦肉の策として「コミュニケーション不足」という言葉をひねり出した可能性もある。
しかし、協会がハリル前監督と交わした契約には、協会は何の理由もなく契約を解除することができるという条項があったという。
「協会は理由がなくても契約を解除できたはず。会見での、ハリル氏のコミュニケーション能力を問題視する発言は不要だった。あの会見を一般の人が見れば、ハリル氏に落ち度があって、ある種『ハリル氏が契約を守らなかった、選手と対話をしなかった』と債務不履行での解除みたいな印象を与えたでしょう。契約上の必要性もないところで、人格否定みたいなことをされた。『契約を解除しました。苦渋の決断でそうしました』と説明するだけでよかった」(ハリル前代表の代理人弁護士)
それゆえ、ハリル前監督は名誉回復を求めようとしているのという。
ハリル前監督の代理人弁護士が先週、協会側に送った質問書でポイントだったのは次の2点だ。(1)解任の経緯に対する明確な説明、(2)理事会を通さず田嶋会長に実質一任された手順が正当なものかどうか。だが、協会側の代理人弁護士から17日未明にファックスで送られてきた回答は、納得できるものではなかった。
ハリル前監督の代理人弁護士は、こう指摘する。
「こちらの細かい質問には答えていない。ただ、手続きがおかしいというメッセージは伝わっているみたいでして、『時間的猶予がまるでなく、緊急性が高かったということで、田嶋幸三会長が技術委員会等と協議し、決断』した。4月7日にパリで本人に告知後、同9日に日本で記者会見し、後任監督を西野朗氏にすると発表。その後、『4月12日の第5回理事会で報告の上、承認された』という経緯だったと協会は主張しています。つまり、技術委員会等には監督解任を事前に相談したが、理事会を開いて承認を取ったのは事後だったのです」
だが、不可解なことに日本サッカー協会のホームページで4月12日の決議事項を確認すると、代表監督の交代は明記されていなかった。代理人からこうした指摘があったからなのか、きのう17日に開かれた第6回理事会での決議事項の一つに、以下のような記述が加えてあった。
『4月7日付けで、SAMURAI BLUE(日本代表)監督のヴァイッド・ハリルホジッチ氏及びコーチのジャッキー・ボヌベー氏、フィジカルコーチのシリル・モワンヌ氏、GKコーチのエンヴェル・ルグシッチ氏との契約を解除し、西野朗氏を新監督にすることについて4月12日開催の第5回理事会で報告の上、承認されたことを確認するとともに、念のため再度の承認決議をお願いしたい。』(協会ホームページより)
これでは、解任の理由も手続きも「後付けです」(ハリル前監督の代理人弁護士)と思うのは、無理もないだろう。
ハリル前監督の提訴の動きに対して、協会は回答に、釘を指す文面を入れている。
「協会は『契約に起因・関連する紛争は、FIFA紛争解決機関で行うことであって、東京地方裁判所には管轄権はない』と念を押してきたのですが、名誉毀損とかは別問題だと理解している。来週中の早いところで提訴することになります。ハリル氏本人は、名誉回復を一番求めていました。しかしそこについても協会から何もアプローチはなかった。こちらとしては、裁判をやろうというゴーサインをもらったと受け取りました」(ハリル前監督の代理人弁護士)
今回の一連の動きを見ると、田嶋会長が本来、踏むべき手順を踏まず、トップダウンで決断したことがわかる。その余波で、ハリル前監督だけでなく、日本代表スポンサーも激怒したというのだ。日本代表に商品提供を提供するスポンサーに、監督交代に関する情報を事前に伝えなかったことで協会が慌てて対処する羽目になった。
「怒ったスポンサーが、ワールドカップに関するイベントで、当初出演予定のなかった日本代表の某有名選手を呼ぶことになりました」(関係者)
田嶋会長が周囲や関係者に十分な根回しをせずに動いた結果、ハリル前監督だけにでなく、関係者にも余計な火種を残したのだ。
そんな危うい状況だが、ハリル前監督解任劇については、契約期間内の給与も払うこともあって、協会側としてはもう「なかったこと」となっているようだ。回答にこんな箇所がある。
『WCロシア大会を目前に控え、日本サッカー界が一致団結し、ワールドッカプという檜舞台で代表チームが最大限の力を発揮できるよう、あらゆる面でサポートしていくことこそが、現時点での最重要課題であると考えております。ハリルホジッチ氏及び貴職(代理人弁護士を指す)におかれても、本件が代表チームへ与える影響及び日本サッカー界が置かれた現状を十分にご理解いただきますようお願いします』
ハリル前監督にこれ以上、騒がないでくださいということなのか。監督をハリル氏から西野氏へ交代させるという今回の田嶋会長の決断がワールドカップに果たしてどのような結果をもたらすのか?裁判の行方もその結果次第ではないか。(本誌 大塚淳史)
https://dot.asahi.com/wa/2018051900006.html?page=3
まあそれでも、ゴミ箱でなくて道端に捨てたために、早速ハリルには他からオファーがきているというから結構なことでは無いのか。
(続く)
ハリルホジッチはどうも自身が解任された理由について、納得していないようだ。裁判でその解任理由を聞きたいと言う事のようだ。それならそれで、コートジボアールで解任された時や、ディナモ・ザグレブでの解任の時にも、真実を探したいと、裁判沙汰にしてほしかったものだ。今回は東洋の(サッカー)後進国のジャップの国で解任されたことが、よほど癪に触ったと見える。彼の人種的偏見のなせる業ではないのかな、小生にはそう見える。彼には人種差別主義者の気持ちが、本能的に体内に宿っているからであろう。ジャップに解任されたからこそ、訴えたいのだ。
彼のほこりなどは大したものでもないものと小生には思われるが、そのことが彼の汚い誇りに、刺さってしまったのであろう。だからジャップの国で裁判を起こしたいのだ。
もう一つは、日本サッカー協会の代表監督解任の手続きが、適正ではなかったのではないか、と訴えるためのようだ。これも訴えるためのこじつけであろう。
こんな奴に代表監督を頼んだJFAが悪い、と言う事。
解任理由は、ハリルホジッチではチームをまとめ切れないと、協会、というよりも田嶋幸三会長が判断したからに他ならない。
意見具申をすれば、すぐに選手の首を切る様ではチームは成り立っていかない。素人目には、これだけで十分な解任理由と判断できると言うものだが、ハリルとしてはそのことが判っていない、と言う事か。だとすれば余程馬鹿なのではないのかな、それとも日本への嫌がらせのためなのか。ロシア大会にブツケテくるのではないかと思っていたが、案の定そうなってきている。
もう一つの解任手続きについては、契約書や協会の運営方式やサッカーの常識を鑑みれば、自ずとわかることでは無いのかな。解任された人間が、そのことを取り上げると言う事は、よほど日本を馬鹿にしているとしか思えないのだ。
ハリル氏、協会提訴方針 田嶋会長「もうチームは前へ」
藤木健 2018年5月11日19時21分
出発ロビーでファンに別れを告げるハリルホジッチ氏
サッカー日本代表のハリルホジッチ前監督(65)が、日本サッカー協会を名誉毀損(きそん)で提訴する方針が、11日に明らかになった。
ハリル氏側が民事訴訟へ踏み切ったのは、「コミュニケーション不足」「信頼関係が失われた」と協会が説明した理由に納得していないためだ。代理人の金塚彩乃弁護士によると、ハリル氏が来日していた4月20日に協会の代理人弁護士と会談。しかし協会側は「解任に問題はない」とし、他の理由の説明もなく、歩み寄れなかったという。
ハリル氏側は名誉回復を求めるとともに、解任の手続きが適正だったかも疑問視している。日本協会の田嶋幸三会長が「解任は会長の専権事項」としたことへ、金塚弁護士は「解任は理事会に諮るべき問題ではないか。公益財団法人としてずさんな決定の可能性がある」。解任直後の4月12日の理事会資料では、解任は決議事項でなく報告事項とされていた。こうした点について、5月10日付で協会代理人へ1週間を期限に質問状を送り、経緯をただしている。
今後の協会の対応次第では、ハリル氏側は国際サッカー連盟(FIFA)の仲裁機関への訴えも検討している。ハリル氏のもう一人の代理人であるリヨネル・ヴァンサン弁護士はこう話す。「プロの代表監督解任いう重大な決定に対し、コミュニケーション不足との理由は釣り合わない」「田嶋会長は問題があると指摘もしなかった。ハリルホジッチ前監督に一方的に責任があったかのような説明は受け入れられない」
日本協会の田嶋会長は「もうチームは前に進んでいます。前監督のそういうことに対しても、我々は誠意を持って向き合っていきたいと思っています」と話した。(藤木健)
https://www.asahi.com/articles/ASL5C5D4LL5CUTQP03W.html?iref=comtop_list_spo_n04
「日本サッカーを強くするために努力を惜しまず、私がベストを尽くしたことは信じてほしい」と言って帰っていったが、誰もそんなことは言っていない。あなたのベストの尽くし方が、日本チームには合っていなかった、というか、間違っていたやり方だったと言うだけだ。
それをあなたが気付こうとしなかっただけなのではないのか。だから監督を解任されたのだ。そんなことも気づかずに、JFAを提訴しようとしている。何と大バカ者なのであろうか。
無念なのは、我々の方だ。
【スポーツ】
ハリル氏が帰国「寂しく思う」 無念さをにじませ
2018年4月29日 11時09分
帰国の途につく日本代表のハリルホジッチ前監督=29日、成田空港
サッカーのワールドカップ(W杯)での指揮がかなわず、志半ばで解任された日本代表のハリルホジッチ前監督が29日、フランスへの帰国前に成田空港で取材に応じ「日本を去ることは、心から寂しく思う。気持ちの整理には時間がかかる」と無念さをにじませた。
7日の解任後、5キロ痩せたという。すでに複数の代表チームを含めて10前後の打診があるそうだが、心の傷は深い。取り沙汰されている日本サッカー協会への訴訟については「弁護士に聞いてほしい」とだけ話した。
「日本サッカーを強くするために努力を惜しまず、私がベストを尽くしたことは信じてほしい」と語り、出発ゲートを通った。
(共同) http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2018042901001269.html#print
しかしハリルは来週中(5/21~)にも民事訴訟を起こすと言う。ハリルとの契約解除については、「何の理由もなく契約を解除することが出来る」と言う条項があると言う。ならば何も問題ない筈ではないのかな。
(続く)
それでも”真実はまだ見つけていない”と言っているようだが、この場合、真実などそんなに探すものではない。自身の今までの言動を振り返れば、自ずと見つかるものである。見つからないとすれば、彼がそれをやっていないだけのことである。と言うよりも、照れ隠しに敢えてそう言っているだけであろう。
ハリル氏、無念さにじませ帰国「真実はまだ見つけていない」
2018年4月29日 10時17分
デイリースポーツ
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サッカー日本代表の監督から解任されたバヒド・ハリルホジッチ前監督が29日、成田空港発の航空機でフランスへと帰国した。W杯まで2カ月というタイミングで電撃解任されたが、日本協会の田嶋会長が解任理由として挙げた「信頼関係の薄らぎと、多少のコミュニケーション不足」を納得できず、21日に再来日。27日には記者会見を開いていた。
さみしそうに日本を去って行った。「何度も話したが、真実を見つけるために再来日した。記者会見でも話したが、真実はまだ見つけていない。とにかく日本を去ることは誠にさみしく思う。気持ちの整理をするのはだいぶ時間がかかる」と最後の言葉を話した。
不服を唱えた解任劇。その衝撃はハリル氏にとっても大きく、関係者によれば、就任以来の日課となっていたランニングでも変化がなかった体重が、再来日前には5キロ減少。憔悴(しょうすい)の様子に、ディアナ夫人も健康面の心配をしていたという。
志半ばで日本を去る。「私はたくさんハードワークして、ベストを尽くしたことを信じてほしい。本当に日本のサッカーを強くしようと努力を惜しまず頑張った。申し訳ありませんでした。頑張ってください」。無念さの中にも日本代表を後押しする気持ちをにじませながら、ハリルホジッチ氏は機上の人となった。
http://news.livedoor.com/article/detail/14647731/
これで日本ではハリルのやり方、考え方、立ち居振る舞いは、いわゆるサッカーファンたちには受け入れられていないと言う事が判ったのではないのかな。川渕三郎氏の心配する意味も理解できる、というものだ。
川淵氏、ハリル前監督会見は「自分おとしめるだけ」
[2018年4月27日12時19分]
日本サッカー協会(JFA)相談役で、元キャプテンの川淵三郎氏(81)が27日、ツイッターで、ワールドカップ(W杯)ロシア大会に出場する日本の代表監督を9日に解任されたバヒド・ハリルホジッチ氏(65)が、午後に記者会見を開くことについて「自分自身を貶めるだけだと思うのだけど~」ともの申した。
「午後からハリルホジッチ前監督の記者会見。どんな発言をするのか興味津々。世界中で監督更迭で文句を言ったのは僕の知る限りマラドーナくらいか。サッカーの世界では監督を引き受けた時点でいつ更迭されてもそれに従うというのが常識。自分自身を貶めるだけだと思うのだけど~。」
川淵氏はJFAの田嶋幸三会長が9日に開いた会見でハリルホジッチ前監督の解任を発表した後、ツイッターで「正直、このタイミングで解任を決断したことに敬意を表したい。数%の奇跡を求めて、批判されることは覚悟の上とは言え中々出来ることではない。本人に告げる時の心境は胃が痛いどころの話ではない」と評価した。翌10日にも「僕が言えるのは余程のことがない限りこの種の決断は出来ません。だから説明出来ない余程のことがあったのでしょう」と、会長経験者として田嶋会長の心中をおもんぱかった。
代表選手に対しても「この一ヶ月、選手は可能性を信じてリーグ戦でシャカリキになって良いプレーを見せて欲しい」とエールを送った。
その一方で、ハリルホジッチ前監督が田嶋会長から解任を伝えられた際「満足出来ない、何でこの時期に?」と怒りと失望をにじませたことについて「監督は何時も更迭と向き合っているものの今回は予想外だったみたい」とツイートしている。
川淵氏はこの日、Bリーグで17年に得点王に輝いた米国出身のニック・ファジーカス(32=川崎ブレイブサンダース)が日本国籍を取得したことについても「川崎のBリーグ初代得点王ファジーカス選手が日本国籍を取得してくれた。東京オリンピック出場に向けたビックニュース。短期間で日本国籍取得にご努力頂いたご関係者の皆さんに心から感謝します」とツイートした。
また南北首脳会談についても「まさかこんな風になるとは夢にも思わなかった。少なくとも拉致問題解決はこれが最後のチャンス。トランプ大統領に期待する他ない。」などとコメントするなど、時事ネタに関して午前中だけで5件もツイートした。
さすがにツイートの回数が多いと思ったのか、お昼近くになって「なんか今日は色々ありすぎて、またスマホ病に掛かってるみたい。小休止だね!」と小休止を宣言した。川淵氏は日本代表に関する見解を複数回、ツイートした10日午後「我ながら、ちょっと突っ走り感あり。スマホ病にかかりそう。いや、もうかかっているのかな?少し小休止します!」(コメントは全て原文のまま)と宣言してツイートを小休止しており、それ以来、17日ぶりの小休止を宣言した。
https://www.nikkansports.com/soccer/japan/news/201804270000361.html
さてハリルはフランスへ帰っていったが、そんなこととは関係なくロシア大会は近付いてきている。ハリルにかまっている暇は、日本サッカー界にはないのである。冷静に大会に向けて準備していることでしょう。
しばらくはハリルも静観することになるのではないのかな。ここ暫くは様子見となろう。
何か動きがあったら、またこのテーマは続けるつもりだ、と言う事で終わりとしよう。
と一旦5/4にこの文章を書き終えたのであるが、ハリルホジッチがJFA日本サッカー協会を訴えると言うニュースが、先日流れていた。それを少し紹介しよう。
(続く)