ピ~ ピョョ ♪
ゥゥゥウウ ・・・・・
―― ・・・・
いい眺め・・・
トラックの荷台は4mくらいの高さで、そこから草を見ると風でソョソョしてるのが広く見える。
草は多めだけど、土の色もある。
太陽がよく照らすから、明るい。
朝ごはんのカツ丼もたべて、お腹も減ってない。
背中側は森で、カールさんが固定翼ドローンで撮影してる。
上手く飛ばせば1時間くらいバッテリーが持つ。
予備もあるので、昼前まではここでしっかり地形などを把握する。
もう2度目の飛行。
映像はそのままタブレットなどに送れるので、みんなで一緒に見てる。
「・・・・」
私は草をみてる。
マリオットさんは大型ドローンを飛ばしていて、かなり高度を上げて広い範囲を撮影してる。
撮影した映像は何度も再生できるので、何人かは廃墟っぽいのをスローで見てる。
とりあえず私たちが探しているのは、森で暮らしてると言う先住民の町。
森と言っても木の集まった場所とそうでない場所があって、山じゃないから地面も平らで車でそのまま進めそうな感じ。
今朝も、衛星電話でボーダさんに連絡した。
大学の研究者に聞いてくれたようだけど、この辺りの森に暮らしている先住民については分からなかったそう。
♪
ニャ~ ♪
食器洗い機があるから、コックさんやその手伝いをしていたバレッタさんやノロマさんも来てる。
一緒に映像を見ていたけど、暇らしい黒猫が近寄って撫でてもらってる。
カールさんはゴーグル型のディスプレイで操縦していて、ノッポさんは双眼鏡でここからドローンを見てる。
高度が下がりすぎないように。
カールさんはドローンを飛ばすのにかなり慣れたみたいだし、だいじょうぶそう。
「ミャ」
「キュ」
ミニ2匹も、箱に入れて荷台の上。
斧さんが持ってきた。
トコ
近くに箱があるから、そこに行く。
風はつめたいから、箱の中はミニ毛布。
♪
一緒に遊んでる。
――
ポメラニアンを持つ。
「♪」
フサフサでまるい。
小さくて軽い。
キュ
小さな4つの足が動く。
シッポも。
「ミャ」
耳ネコは座って待ってる。
――
もう片方の手で、耳ネコを持つ。
「♪」
耳が少し折れたネコ。
同じくらい小さくて軽い。
「・・・・」
せっかくだから、ここから見える草をみせてあげる。
「♪」
「♪」
2匹ともおとなしく掴まれたまま、頭を地面の方に向けてる。
遠くまでよく見える。
雲の影も形がよくわかる。
ゆっくり動く・・・・
―― ・・・・
ヒュルルル ・・・・・
チチチ