コッソリ

2017年10月25日 14時04分37秒 | 黒猫のひとりごと

                            パチチ

                                             ォォォォ  ・・・・・

             スル

後ろを見る・・・

「・・・」

ちゃんとチワワはついて来ている。

もうノロマさん達は三角シートの下の枠シートで寝てる。

夜になっても雨は降っていて、お月様は見えない。

僕はまだ、窓枠から外を見てはいないけど。

さっき男が目覚めて、同じ毛布にもぐり込んでいた僕も目覚めたのである。

見張りだと思う。

チワワ起きてるかと思って枠シートに来たら、寝てた。

でも、前足で何回かたたいたら起きた。

     

枠から出る。

       トン

チワワも跳ねて、外に出た。

                       パチチ  ・・・

「・・・・」

たき火にはスコップさんがいて、火を見てる。

      ペチ

たき火の方を見ていたチワワを、シッポで誘導する。

あっちは温かいけど、リフがいる所も暖かい。

ミニストーブがあるのだ。

斧さんとレトリバーも起きてる。

マッチョさんたちと交代したのだ。

「♪」

チワワがレトリバーの横に駆けていく。

あのフサフサのお腹の下にもぐって、温まるつもりである。

         ――   タッ

僕はすばやく横に跳ねる――

             タン

                   タン

「!」

チワワの前で素早く左右に跳ねて、注意を引く。

          

そしてレトリバーとの間に割り込んだ。

「ニャ~」

あっちに行くのだ。

「クゥ」

チワワをリフの方に向かわせる。

             

「?」

チワワが気付いた。

         ト  ト

駆けていく。

「・・・起きたの?」

            パチチ

小さい枝を燃やしてる。

                   グッ グッ

ミニストーブの上にはミニ鍋があって、ラーメンつくってるのだ。

「さむい?」

リフがタオルをチワワにかけてあげた。

「♪」

チワワ服着てるのに。

ミニストーブの近くは、温かい。

ランタンライトは点いている数が減って、ここでつまみ食いをしてもコックさんにはバレそうにないのだ。

それでラーメンつくってるみたい。

僕はそれを見てる。

口止めに、何かくれるはずである。

チワワを連れて来たのは、それを分けてあげるため。

       パタタ ♪

シッポがタオルから出てて、動いてる。

                カタ

リフがお水の入ったプレートを置いた。

僕らのである。

「マロックさん、もうできるよ」

窓枠を見た。

「・・・」

そっちに、男がいる。

窓の外を見てるみたい。

お月様は見えないと思うけど。

「うん」

   トコ

こっちに来る・・・・

                       グッ グッ

                                                 ァァァァ   ・・・・・

              パチチ


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