海に吹く風

海の大好きな私
ここで皆さんとお話しましょう

日々思うこと、短歌についても書いていきます

大宇陀

2017-04-16 11:00:10 | 小さい旅


大宇陀の森の薬草園が私のお気に入りの場所で、春はカタクリ秋は彼岸花とよく行っていたのですが、彼岸花を見に当麻寺の方へ行くようになりここ数年は行っていませんでした。
もともと吉宗の命で薬草園を作ったのです。
大宇陀は前投稿に書いたように万葉時代から薬草の採取に向いていた土地だったのです。
裏山を上る石段の斜面にカタクリの花が群生しています。
近畿では丹波市に広い群生地があるようですが、車でないと行けないでしょう。
薬草園は手軽にカタクリが見れるので、その時だけ見学者が来ます。
普段は私一人しか来ないようなところで裏山に登るのが怖いくらいです。
今日は幸い又兵衛桜を見に来たというご夫婦がいました。
奥さんとしばし歓談・・・こういう一期一会が旅の醍醐味です。

それから薬の館という古い町屋を公開しているところへ行きました。
ここは藤沢薬品の創始者の母の実家です。
藤沢氏は初めは樟脳の販売から始めました。
経歴を見ると明治の初めに8歳から丁稚奉公に出ています。
そしてやがて道修町(大阪市)に店を構えます。
大宇陀には他にいくつかの薬品会社の創始者がいます。
江戸時代薬種問屋が多かったのです。
薬の館の管理人さんの蘊蓄で・・あの水戸黄門に仕えた助さんは大宇陀の出身で14歳まで過ごし、その後京都で僧侶になったそうです。
30代前半で光圀に仕えることになったそうです。

そのあと大宇陀の古い町並みを見ながらゆっくりと散策しました。
春日神社という神社の入り口に大きな桜がありました。
一人で青空の下見上げる桜の美しさ。
京都のどんな素敵な桜を見るより桜を独り占めするこんな贅沢なことがあろうかと思いました。
そのあとも隣に立派なお寺風の建物があり大きな桜もあるので行ってみるとそこは天理教の教会でした。
ここも誰一人いません。
また宇陀川にかかる橋の麓に寄生植物をいくつも養っている、樹というよりは桜の精と化しているような老木があってこれも一人占め。
幸せな瞬間でした♪
コメント
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