備中松山城の猫城主

山道を息を弾ませ登りたり猫の城主に会ひたいために

城下で飼われていた猫が行方不明になり、しばらくして松山城に現れた。
そのままいついてしまったので、飼い主の了解を得て城主になった。
おとなしい猫で観光客の人気者。

備中松山城まで行くのは大変。
まず新幹線で岡山へ次に伯備線の特急に乗り高梁へ。
城に行くには駐車場まで行き、そこからシャトルバスに乗るしかない。
ここへは路線バスが通っていない。
タクシーで行くか予約したコミニュティバスに乗るか。
それでなかなか行くことができなかった。
ある時思い切って予約して行くことにした。
11時のバスに乗る予定は早く着いて前のバスに振り替えてもらった。
シャトルバスを降りてからの山道20分はきつかった。
備え付けの杖を使わないときつかった。

竹田城址４

中ヒールで登るのは無理と教えたい観光バスを降りた女性に

竹田城に行くには駅からバスか車で駐車場まで行く。
そこからは車は入れず舗装された道10分と山道10分かかる。
駐車場で降りた若い女性は中ヒールだった。
そんな靴で来るのは非常識だが。

竹田城址３

我だけが竹田城址に見つけたり石垣の中のハートの石を

どれがハートの石か解りますか？

竹田城址２

石垣の石を積みたる人たちの息遣ひ聞く山の城址に

竹田城址

廃城の長き眠りを打ち破る観光客の足音高し

血天井

戦ひに倒れし人の血の跡を残して冥し寺の天井

京都には血天井で知られた寺が多い
養源院・源光院・正伝寺。
とくに有名で一番凄惨なのが養源院だという。
いづれも１６００伏見城で石田三成側に攻められ、籠城して最後に切腹した鳥居元忠とその家来たちの血の滲みた城の床板を寺の天井としている。
私の見たのは源光院だけ。
はじめて見たときは気持ち悪く、どうしてこういうものを天井板にしたのか理解できなかった。
今回この歌を作る時調べて、血天井は家康のため少人数で伏見城を守り散った鳥居たちの供養のため寺に収め、足で汚さないように天井にしたのだと解った。
それが解っても、何とも言えぬものがただような。。

城址の桜４

北国のもものふの夢果てしのち桜群れ咲く星形の城

ミモザの季節の終わり

人知れず咲くミモザ見に二週間通ひし春も終はりゆくなり

城址の桜３

戦ひの記憶は既に土の中石垣の上に桜ただ咲く

城址の桜２

もののふの叫びを闇に聞きながら城址のさくら蒼白く咲く