杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

アポカリプト

2008年02月25日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
2007年6月16日公開

マヤ文明後期の中央アメリカ。ジャガー・バウ(ジュディ・ヤングブラッド)は部族長の父や妻、幼い息子、仲間たちとともに、恐怖も争いも存在しない平和な日々を送っていた。しかしある日、村がマヤ帝国の傭兵により焼き討ちの襲撃にあい、目の前で父を殺されたジャガーは、捕まって都会へと送られる。干ばつを鎮めるための生け贄になりかけるが、日蝕により救われる。だが次に待ち受けていたのは人間狩りの標的となることだった。村に残してきた妻子を救うため必死に逃げるジャガーは・・・。

セリフも全てマヤ語で撮影されたそうです。英語でも字幕が頼りなのに、マヤ語ときては、言葉は耳を通り過ぎていくだけだわん。

『パッション』もですがメル・ギブソン監督って痛みを好む人なのかしらん?(^^;
村の襲撃の様子も、捕虜となって都に送られる場面も、生け贄の儀式も人間狩りも、生々しくリアルな描写に何度か目を瞑ってしまいました。ジャガーが出会う「ジャガー=黒豹」も本物だとか。逃げるシーンの迫力も納得です。

村が襲撃を受けた際に、部族長の息子としての誇りを失い恐怖が心に入り込んだ彼が、人間狩りの的になった時に、妻子を救いたい一心で逃げるうちに、恐怖に打ち勝ち、誇りを取り戻すといった展開のようですが、見所は敵に追われて逃げるジャングルのシーンのスピード感とスリルにつきるようです。

それにしてもジャガーは不死身人間か?と思うほどタフ。
一本の矢であっけなく命を落としていく仲間と対照的に、どう見ても致命傷じゃないの?という矢を二本も受けてなお、走る・泳ぐ・底なしの泥から這い上がる、その間にも敵を倒す超人的な活躍ぶり。逃走の途中で傷の手当てはしたようだけど、ろくに薬もないあの時代に化膿もせずに熱も出さずに生き延びること自体が驚異的ですが(^^;

で、その妻子が隠された場所って村の井戸だったんですね~~。
雨が降るとあっという間に水が流れ込む、その中で身重の妻の出産シーンまであるのには驚きました。

敵を振り切り、妻子を救い出したジャガーが目にしたのは西洋からやってきた白人の船。物語はここで終わってしまいます。その後は歴史が語る、ということね。

襲撃を受ける前の平和な村の様子は大らかでいかにも平和そのもの。笑いの質はやや低俗で男受けするものだけど、時代を考えたら仕方ないかぁ・・。

思想や正義は二の次で、生き延びるために逃げるシーンが全ての映画かな。
スプラッター・ホラーの要素も大きく、好みではなかったなぁ。

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