民話 語り手と聞き手が紡ぎあげる世界

語り手のわたしと聞き手のあなたが
一緒の時間、空間を過ごす。まさに一期一会。

「葬式は、要らない」 その8 島田 裕巳

2017年07月23日 00時02分20秒 | 生活信条
 「葬式は、要らない」 その8 島田 裕巳(ひろみ)1953年生まれ 幻冬舎新書 2010年

 墓の無縁化と永代供養墓 P-42

 (前略)

 墓地は販売せず、使用料をとって貸し出すかたちとなる。ただ貸出期間が長期にわたって設定されていて、「掃除料」などの名目で使用者が金を支払い続けるかぎり、そこを自分の家の墓として長期にわたって専有できる。
 逆に、掃除料が滞り、さらには参拝し管理する人間がいなくなれば、その墓は「無縁化」する。その点で、一般の墓は祭祀を継続する後継者の存在を前提とする。つまり家に跡継ぎがいなければ墓は守り続けられないのである。

 そこが墓の特殊なところで、墓には、それを守る子孫が必要になる。ところが、どの家にも跡継ぎが生まれるわけでゃない。たとえ子どもがいても、女の子ばかりだと他家に嫁いでしまい、墓が無縁化する可能性が出てくる。
 永代供養は、核家族化が進み、後継ぎのない家が増えたことで生まれた供養の形態である。墓を求める際に、永代供養料として一定の金額を支払うことで、たとえ墓守となる跡継ぎがいなくても、寺が命日に読経するなど供養を続けてくれるのである。

最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。