行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

オリンピックで異次元の世界を見た

2021-08-09 13:39:43 | スポーツ

多くの種目がひしめいて、テレビ中継も各チャンネル総動員、視聴する選択に困るほどだった。その中で、年寄りにとって異次元の世界を見せてくれたのがスケートボードだった。孫が幼稚園の時、スケボーをやり出し、ヘルメットと膝当てしていても危ないから止めさせたかった。まさかそれがオリンピックの種目になるとは!!

中でもパーク女子の12歳開心那、15歳岡本碧優、19歳四十住さくらの選手が、異次元の業を披露してくれた。540度回転するなど信じられない。2回連続540を決めた四十住さくらが金メダルをとったが、この若い世代にはメダルの色は大きな問題ではなかった。この競技は3回チャレンジし最高得点で争うため、選手は毎回最高難度に挑戦する。そのチャレンジ精神には驚いた。しかも世界各国の参加選手はそのチャレンジに注目し、リスペクトと惜しみない拍手を贈る。岡本選手が540度に成功し、更に難度の高い業に挑み失敗してメダルを逃したが、参加選手が上がってきた岡本を皆でハグする様子には感動以外のものは無かった。皆仲間でライバルではないと開選手は言っている。これぞオリンピック精神だ。毎日8時間ぐらいの練習をした努力の結果だという。岡本選手は小学生の時から親元を離れ、コーチ宅に住み込みで練習した。

他の競技でも選手は日頃の鍛錬を重ねてきたことだろう。ゴルフの稲見萌寧も練習場で夜遅くまで打ち、9時間ぐらいやってコーチの方が顎を出したという。メダルを獲得するのは積み重ねた鍛錬の結果でメダルの色は関係ない。ニューヨークタイムズは銀メダルを獲得した日本の選手(レスリング文田健一郎)が泣いて申し訳ないと謝る姿を世界第2位なのに何故謝るのと書いている。

金メダル症候群に相変わらず陥っている日本のマスコミだが、金メダルだけがオリンピックではない。世界各国から参加した最高のアスリートの戦いぶりが醍醐味なのだ。日本のマスコミはメダルの数を金メダルの獲得数で順位付けをしているが、米国ではメダルの獲得総数で順位を付けている。この方式を先ず採用して金メダル症候群から脱出しよう。

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