最近,テレビで「湯浅卓(ゆあさたかし)」という人物が,「国際弁護士」と名乗っていろんなテレビに出演しているようですが,経歴を見る限り,彼はアメリカニューヨーク州の弁護士資格を有しているものの,日本での弁護士資格は有していないようです(日本で外国法事務弁護士として登録しているかどうかは知りませんが,国際弁護士と名乗って良いかとの問題とは関係ありません)。
Wikipediaの説明では,「国際弁 . . . 本文を読む
今回は,「1-3 電子債権の譲渡」のうち,電子債権の移転登録の問題について取り扱います。
1 電子債権の移転登録
(1)移転登録のあり方
電子債権の移転登録は,当事者の申請(後記(3)を参照)に基づいて行うものとされています。
また,電子債権の譲渡における移転登録は,当該電子債権についての発生登録をした電子債権原簿に,譲受人を特定する事項等を登録することにより行い,電子債権原簿を他の電子債 . . . 本文を読む
現在,国会に「一般社団法人及び一般財団法人に関する法律」案と「公益社団法人及び公益社団法人の認定等に関する法律」案が提出されていますが,この2法案が可決・成立し施行されると,わが国の法人制度は大きく変わることになります。
現行法における法人の分類は,
・公益法人(社団法人及び財団法人)
・中間法人(中間法人法に基づく中間法人,NPO,マンションの管理組合法人など)
・営利法人(株式会社,有限 . . . 本文を読む
「ボツネタ」で,こんな記事が載っていました。
http://d.hatena.ne.jp/okaguchik/20060426/p2
弁護士会館の図書館にはそもそも戸籍時報が見当たらなかったので,米倉教授の書いた原文にあたることはできなかったのですが,ボツネタによる引用部分のうち,「自分の答案のどこがよくないのかという生徒からの質問に対しては,最優秀答案を読ませることで対応されているようです . . . 本文を読む
この記事は,4月12日に書いた,各「法曹養成課程」の存在意義(1)・旧司法試験とその受験勉強の続編です。
2 司法研修所の民裁修習(要件事実論)
司法修習は,司法研修所における前期修習,各修習地における実務修習,司法研修所に戻っての後期修習という順序で行われています。
ただ,期間については,従来全体で2年(前期・後期各4カ月,実務修習1年4カ月)あったのが,平成11年修習開始の53期から1 . . . 本文を読む
黒猫は、実年齢が30歳ですが、顔立ちは年齢よりさらに若く見えるらしく、初対面の依頼者などに「ずいぶんお若いですね」などと言われることがあります。
しかし、弁護士業界においては、若いというのは必ずしもほめ言葉ではなく、「若い弁護士=経験が浅い=信頼できない」とでも考えているかのような態度をとる依頼者も中にはいます。
そういう依頼者は、初回の面談に当たったのが黒猫だと、所長(事務所のボスのこと。 . . . 本文を読む
剛腕劣勢一気に逆転 衆院補選 民主勝利 参院選へ足掛かり (西日本新聞) - goo ニュース
衆議院千葉7区補選は、民主党の太田和美氏が勝利し、民主党支持者にとっては久しぶりの朗報となりました。
黒猫は、小沢代表を特に支持するわけではありませんが、民主党はもともと寄り合い所帯で組織力が弱く、選挙も風頼みというところがありましたから、政権与党を目指すためには、小沢代表のもとで組織力を固めるこ . . . 本文を読む
「ボツネタ」で紹介されていた東京大学法科大学院授業短評を読みましたが,なんとなく母校時代の思い出が蘇ってきて,結構笑えました。
ここの記事のうち,特に笑えた「上級行政法」の教官評価に関する部分を引用します。
(宇賀先生)
出席代わりに当てられるが、
答えはあっていても、
間違っていてもいいようなかんじで、
すべて
「そうですね」
で、次へ進む。
そのため、授業は横道へそれることはなく、
体 . . . 本文を読む
本日,黒猫の事務所に「東弁を考える会通信」というFAXが届き,その中で次のような記事が載っていました。
「東弁執行部,刑弁委正副人事に焦りの介入」
18日の刑事弁護委員会全体会議に,東弁執行部は昨年度,一度もあるいはほとんど委員会に出席したことのない委員(竹之内明氏ら)を大量に動員。委員長2年継続の慣例をも無視して選挙を強行し,正副委員長を執行部の意に添う委員(堀井準,前田裕司氏ら)に総入れ . . . 本文を読む
法科大学院既習1期卒業生の方は,今年の5月に新司法試験を受験することになります。今年の新司法試験は初めて施行されるものであり,いわゆる「初モノ」の資格試験ということになります。
黒猫の場合,司法試験はもちろん「初モノ」ではありませんでしたが,「初モノ」の試験を受けた経験は,次の5つがあります。
・ビジネス実務法務1級試験(平成12年)
・マンション管理士試験(平成13年)
・管理業務主任者試 . . . 本文を読む
今回は,「1-2 電子債権の登録」に関する残された論点,具体的には申請内容と登録内容に齟齬が生じた場合の取り扱い,及び将来譲渡債権の問題について触れます。
8 その他
(1)申請内容と登録内容に齟齬が生じた場合
電子債権管理機関には申請内容どおりの登録をする義務があること,また,齟齬が生じたことについて故意又は過失がある電子債権管理機関が損害賠償責任を負うことは民商法上当然であり,また申請 . . . 本文を読む
わが国の税制に関しては,毎年1回大規模な見直しが行われるのが通例となっており,必要な法改正については,「所得税法等の一部を改正する法律」などという名称の法律が毎年3月末ぎりぎりに制定・公布され,4月1日に施行されることが通例になっています。
今年も,ご多分に漏れず,「所得税法等の一部を改正する等の法律」が,平成18年3月27日に可決・成立し,3月31日に平成18年法律第10号として公布,4月1 . . . 本文を読む
『AERA』06年4月24日の76~77ページに,『調停委員は何様なのか』という記事が載っています。
この記事については,すでに町村教授がコメントを出されているようですが(ボツネタ経由で知りました),黒猫もこの記事に関する感想をコメントしたいと思います。
家庭裁判所や簡易裁判所の調停委員については,以前から当たりはずれがあると言われており,利用者から不満の声が絶えないことは黒猫も聞いていま . . . 本文を読む
「各法曹養成課程の存在意義(1)」の記事で,以下のようなコメントがありました。
ロー・スクールで教鞭をとっている弁護士さんが、ロー・スクールについて書かれた本の冒頭で、旧司法試験についてこう書かれていました。
「法学部に入学しても、講義そっちのけで、予備校に通い、非人間的な生活になるほど数年間勉強し、それでも運が良くなければ合格できない」
黒猫さんの受験時代もそんな感じだったんでしょうか . . . 本文を読む