黒猫のつぶやき

法科大学院問題やその他の法律問題,資格,時事問題などについて日々つぶやいています。かなりの辛口ブログです。

「加藤民法」の概要が分かりましたけど・・・。

2009-02-23 00:03:34 | 民法改正
 最近、民法改正に関する最新情報の公表が相次いでいます。  民法改正に取り組んでいる学者のグループは主に3つあり、1つ目は前東京大学教授(現:法務省参事官)の内田貴氏が中心となっている「民法(債権法)改正検討委員会」。3月末に予定されている改正試案の公表に向けて、現在急ピッチで作業が進められており、ホームページにも最近読み切れないくらい大量の資料がアップされたのですが、正直なところ、黒猫にも全部を . . . 本文を読む

信託の会計監査に関する注意点

2009-02-18 03:24:35 | 司法一般
 最近,黒猫は一般向けの信託法解説書ということで,「図解 いちばんやさしい信託と信託法の本」を出版しました。信託法なので,これが出題されるような資格試験はないと思っていたのですが,実は司法書士試験で,改正法に関する問題として多少出題される可能性があるようです。  ・・・もし執筆時点でそのことを知っていたら、もう少し司法書士試験を意識した本にしていたかもしれませんが、信託の合併や分割,自己信託といっ . . . 本文を読む

新司法試験・択一試験の抱える問題点

2009-02-13 01:01:03 | 法曹養成関係(H25.1まで)
 東京弁護士会の会長選挙については、正確な得票数などはまだ分かりませんが、どうやら現執行部側の候補が勝ったことだけは間違いないようです。黒猫の危惧したとおり、変な候補者が出たおかげで批判票が分断されたのか、それとも東京弁護士会の派閥力がなお強力なのかは、得票数のデータがないと分析できませんが。  それはともかく、昨年の末から今年にかけて、最高裁でも日弁連でも東弁でも、法曹人口問題に関する意見表明 . . . 本文を読む

司法に経済犯罪は裁けるか?

2009-02-06 05:07:02 | 各種資格
 購入してからずいぶん日付が経ってしまいましたが、公認会計士・細野祐二氏の書いた『司法に経済犯罪は裁けるか』を最近一読しました。  細野氏は、粉飾決算(有価証券報告書の虚偽記載)で起訴されながら、容疑の否認を続け、一・二審で有罪判決を受けながらも最高裁まで争っている人物であり、その手記がベストセラーになっていることで有名な人物ですが、著書の説明と、インターネットで閲覧できる各種の情報を総合した結 . . . 本文を読む

弁護士業界のジェネレーション・ギャップ

2009-02-04 03:05:17 | 弁護士業務
 前回の記事でお伝えしたとおり、今年の東京弁護士会の会長選挙は、現執行部派のY氏、反対派のT氏、そして若手弁護士のI氏が立候補しています。  昨年の日弁連会長選挙に立候補した高山氏といい、今回のT氏といい、戦前の事例を引き合いに出して「弁護士自治崩壊の危機」を強く訴えているのですが、黒猫くらいの世代の弁護士にとってみると、そもそも弁護士自治という言葉自体、既にピンとこないところがあります。  司法 . . . 本文を読む

弁護士業界の呆れる現状

2009-02-03 02:10:51 | 弁護士業務
 先週、黒猫は無事退院しました。相変わらず寝起きは悪いですが、業務にも復帰できたので、まずまずの回復具合と言ってよいでしょう。  そんなわけで、約1週間ぶりのブログ更新となるわけですが、今の黒猫は、大変機嫌が悪いです。そのため、今回の記事は愚痴のかたまりとなることを、最初に予告しておきます。  なぜ機嫌が悪いかという説明をする前に、最近の弁護士会をめぐる政治情勢の話をしておきます。弁護士業界では . . . 本文を読む