突然の事だった・・・・出かけ誰も来ないはずの部屋のドアが開いた。
「ん? お巡りさん?」
顔見知りの警官だった事に驚いた・・・自分の部屋のように入り込み、何かを交換していた。
「なんで?」
一人呟き眺めていたが・・・床へ一度置いたモノを手にして彼は出て行った。
泣きながら彼の後を追う・・・・
自宅へ戻りパソコンを眺めた彼・・・映し出された画面にくぎ付けのように身を強張らせた。
見知る部屋・・・・自分達の部屋が盗撮されていたのだ。
『どこに隠したんだ?』
彼が呟き、箱を開けて漁った・・・・全てのソレは自分のモノだった・・・
自分の鞄や財布、携帯があった。電源を入れる事もない素振りで端へ追いやる。
手懸かりを掴むべく何かを探していたのだ。
『教えてて、思い出される前に何とかしねーとヤバい。
あんな小せー箱だしな・・・・何で無いのか探していたし・・・くそっ!』
吐き捨てるような物言いで呟く彼は、いつもの親切なお巡りさんじゃなかった事に驚いた。
呆然として座り込んだ・・・・
『聞き出して、消した方が早いか? ヤバいよな・・・・どうせ妹も殺っちまったしな・・・同じか・・・
安心出来ねーしな・・・』
悩むように呟き、画面を眺めながら考える彼を眺めた。
どうしようと項垂れて場を離れた雫だった。
『戻らなきゃ・・・・』
姉を想いだし走り出した雫だった。
悩むように部屋の中を彷徨く雫・・・帰った姉の様子を眺め大丈夫か見ていた。
ふと不安になり、彼の様子を見に部屋を出た雫だった。
ちょうど雫の携帯を充電していて驚いた・・・・何を探しているのか気づいた彼女だ。
腹が減ったと財布だけを持ち部屋を出て行った隙に電話をかようと雫は手を伸ばした。
『今度は(笑)誰の携帯だ?』
『 ・・・・』
『どうした?』
『刑事さん・・・・私・・・お巡りさんに殺されたみたい・・・』
『ん?』
突然言い出した声の女の子に驚いて立ち上がった・・・
慌てスピーカーにして課長のデスクへ向かう藤堂は静かに置いた。
『もう一度言ってみろ・・・』
『近所に・・・親切なお巡りさんが居て、お姉ちゃんを助けて貰ってから・・・挨拶するようになったの。
そのお巡りさんが、合鍵を持ってるみたいで家に普通に入ってきて何かを交換して出て行ったの。
理由を知りたくて追いかけて・・・お巡りさんのお家に入ったら・・・私の鞄とか財布とか・・・携帯があった。
何でかな・・・・・何かを探してるみたいで・・・・何処に隠したってパソコンを見てた・・・』
『殺したみたいって?』
『どうせ妹も殺したから、お姉ちゃんから聞き出して殺すかって言ってた・・・・本当に殺しに来るかな・・・』
『名前は?』
『雫・・・』
『何処で誰の携帯で話してる?』
『お巡りさんの部屋で、自分の携帯で話してる。
今は携帯を充電してて、お巡りさんは夕食を買いに出て行ったから今は家に居ない』
『今すぐ出ろ!』
『刑事さん(笑)大丈夫だよ・・・信じないかな・・・私、幽霊だもん・・・誰にも姿は見えないから・・・』
『 ・・・電話をする幽霊なんて居ないぞ?』
『私がそうだよ(笑)、何でかな・・・・出来るの。
倉庫の人・・・良かったよね、頭の悪い犯人で・・・・家に帰る時に・・・見つけたの(笑)ついてったら誘拐って話してて・・・余計に気になって・・・。
だから気絶してる子の携帯を探してたら床にあった。
見たら電池ないし・・・迷ってたら電話が鳴って驚いたけど、場所さえ言えば何とかなると思って先に言ったの。
刑事さんじゃないから、先に沢山話そうと思ったけど・・・切れちゃって・・・携帯を探しに出てたんだ。
無くて戻って来たら刑事さん居たから嬉しかったよ(笑)
で、中の様子を知りたいって話してたから犯人の携帯で電話したの』
『何で死んでると思う?』
『お姉ちゃんが泣いてるから。それから自分の遺骨を見た・・・遺影もあったし・・・お葬式もしたらしいから。
私ね・・・・助かったって思えると、最初の場所に戻るの(笑)瞬間移動みたいに・・・・振り出し・・・・
殺された記憶がないから、引き戻されるのかな・・・・なんかヤバい(笑)引き戻される気がする・・・いつもと違うな・・・』
『場所は!』
・・・・・音もなく繋がったまま静かになったが・・・
物音がしてきた・・・・静かに聞き入る刑事達だった。
『あーくそ!マジで探さねーとやべぇな。
あの姉ちゃんは知ってかな・・・袋に入れんじゃなかったな・・・・
バレたらクビだよな・・・・窃盗犯にされちまう・・・』
ヒッヒッヒとあざけ笑う男・・・・酔っているのか口は軽かった・・・
ふらついているのだろう、あちこちに ぶつかる音がしていた。
ザッっという雑音・・・・携帯まで転がったのだろう笑いながら片付けをしていた。
『あっ?』
電話が繋がっている事に気づいたのだろう一瞬で静かになった。
藤堂が声に出す・・・
『もしもし?』
『 ・・・・』
『もしもし?どちら様でしょう・・・』
『 ・・・』
そして電話が切れたのだった。
驚いて課長を眺める仲間達だった。
指示を乞うように藤堂も課長を眺めた。
『一つ目、名前は雫・・・姉がいる・・・二つ目、窃盗犯・・・三つ目、雫の携帯番号を知る。手掛かりはコレだけだ』
『番号から・・・』
『取り合えず繋がるなら契約は解除されては・・・・』
迷い出し続く言葉が続かなかった。
『本当に死んでるなら、解約されてる確率は高い。
幽霊がかけてるなら、本当に使える携帯と判断も難しいよな・・・』
『 ・・・次に聞き出すなら?』
『ん?探す?』
『警官が殺人だぞ?』
『まさか・・・・』
『だけど理解出来ない事も納得は出来るだろ・・・・変に細かい情報、バラバラの携帯番号、聞いた中味は正確だったし・・・
なら、雫の姉さんは狙われてるんじゃ?殺されたなら殺されるんじゃないんですか?』
『 ・・・』
誰一人答えられずに押し黙った。
確かにそうだと思えたが・・・・幽霊という言葉に、何かが引っ掛かり言葉に出来なかった。
あー驚いたと携帯を握り締めて床へ項垂れたように座り込んだ。
落ちた携帯を拾いあげると通話していた事に驚いた。
知らない番号を眺め、声までした。
これが、あの子と繋がりがある人ならヤバいと電話に出れずにいたが次の言葉にハッとして静かに切ったのだ。
何かに触れたのだろうと安堵したのだった。
それでも電源は落とした・・・用心に越した事はないと。
入れたはずのモノは何処にも無かった・・・・殺した場所も手当たり次第にさがした。
運んで捨てた場所もだ・・・・入っていたなら自分へ連絡もあるはずだと思えた。
内緒だと姉へ教えたからだ・・・間違っても他の警官へ連絡もしないはずだと思うのだった。
あの日に・・・・
落ち着いたある日・・・交番で会う お巡りさんがやって来て話をしていった。
着ていた服を探すが見当たらなかった。何度聞いても本当らしいと言われ、今はあのお巡りさんが間違いだと止めてくれていると聞いた。
他の人が来ないのは諦めたのではなく、亡くなったからだと言われ力なく床へ座り込んだ。
本当に出て来ない・・・何度聞かれても当日着ていた服を見せても信じてくれた感じには思えなかった。
雫の場所を謝りながら探した・・・絶対にないと信じていた・・・だから本当は雫じゃないと確信して探すのを止めていた。
今も探していると言うだけ言って、最近は電話で話すだけだった。
以前から執拗に声をかけるので、恩人だからと我慢はしていた。
雫まで親切なお巡りさんだと思い込んでいたからだ・・・
買い物だと嬉しそうに出かけて行った妹の姿を思い出した。
それが最後とは知らず、洗濯物を干しながら行ってらっしゃいと言ってしまった。
あんなに元気な妹が自殺をするはずはないと何度言っても聞いて貰えなかった。
その理由が、警官の話だと思えガッカリした。
それでも、雫なら自分に話すと思い警官の話は無視する事にした。
取り合えず知る名前だけで、起きた事を調べてみた。
歳を十代に設定し直して検索してみた。
『出ないか・・・』
ん?っと覗きこむ同僚・・・
『カオル(笑) 事件にねーなら、自殺だろ(笑)犯人じゃないなら被害者または不明扱い。話の中味で紛失とか(笑)
あのな、最新になったからコレを引き出して当てはまる場所に文字を入れて・・・・こーすんだ(笑)』
カチッと音がして藤堂を見上げる同僚に苦笑いをした。
『取り合えず三年(笑)、それでもヒットしたら膨大かもしんねーぞ。
そこに性別を入れてみろ。さっきは入ってなかったぞ(笑)』
『気づいたならチェックしとけよ(笑)』
『遥か上だろ(笑)年齢性別名前と事件の年・・・戻んのは絞ってからの方が早ーよ(笑)』
『(笑)サンキュ』
笑み返した二人だった。
「ん? お巡りさん?」
顔見知りの警官だった事に驚いた・・・自分の部屋のように入り込み、何かを交換していた。
「なんで?」
一人呟き眺めていたが・・・床へ一度置いたモノを手にして彼は出て行った。
泣きながら彼の後を追う・・・・
自宅へ戻りパソコンを眺めた彼・・・映し出された画面にくぎ付けのように身を強張らせた。
見知る部屋・・・・自分達の部屋が盗撮されていたのだ。
『どこに隠したんだ?』
彼が呟き、箱を開けて漁った・・・・全てのソレは自分のモノだった・・・
自分の鞄や財布、携帯があった。電源を入れる事もない素振りで端へ追いやる。
手懸かりを掴むべく何かを探していたのだ。
『教えてて、思い出される前に何とかしねーとヤバい。
あんな小せー箱だしな・・・・何で無いのか探していたし・・・くそっ!』
吐き捨てるような物言いで呟く彼は、いつもの親切なお巡りさんじゃなかった事に驚いた。
呆然として座り込んだ・・・・
『聞き出して、消した方が早いか? ヤバいよな・・・・どうせ妹も殺っちまったしな・・・同じか・・・
安心出来ねーしな・・・』
悩むように呟き、画面を眺めながら考える彼を眺めた。
どうしようと項垂れて場を離れた雫だった。
『戻らなきゃ・・・・』
姉を想いだし走り出した雫だった。
悩むように部屋の中を彷徨く雫・・・帰った姉の様子を眺め大丈夫か見ていた。
ふと不安になり、彼の様子を見に部屋を出た雫だった。
ちょうど雫の携帯を充電していて驚いた・・・・何を探しているのか気づいた彼女だ。
腹が減ったと財布だけを持ち部屋を出て行った隙に電話をかようと雫は手を伸ばした。
『今度は(笑)誰の携帯だ?』
『 ・・・・』
『どうした?』
『刑事さん・・・・私・・・お巡りさんに殺されたみたい・・・』
『ん?』
突然言い出した声の女の子に驚いて立ち上がった・・・
慌てスピーカーにして課長のデスクへ向かう藤堂は静かに置いた。
『もう一度言ってみろ・・・』
『近所に・・・親切なお巡りさんが居て、お姉ちゃんを助けて貰ってから・・・挨拶するようになったの。
そのお巡りさんが、合鍵を持ってるみたいで家に普通に入ってきて何かを交換して出て行ったの。
理由を知りたくて追いかけて・・・お巡りさんのお家に入ったら・・・私の鞄とか財布とか・・・携帯があった。
何でかな・・・・・何かを探してるみたいで・・・・何処に隠したってパソコンを見てた・・・』
『殺したみたいって?』
『どうせ妹も殺したから、お姉ちゃんから聞き出して殺すかって言ってた・・・・本当に殺しに来るかな・・・』
『名前は?』
『雫・・・』
『何処で誰の携帯で話してる?』
『お巡りさんの部屋で、自分の携帯で話してる。
今は携帯を充電してて、お巡りさんは夕食を買いに出て行ったから今は家に居ない』
『今すぐ出ろ!』
『刑事さん(笑)大丈夫だよ・・・信じないかな・・・私、幽霊だもん・・・誰にも姿は見えないから・・・』
『 ・・・電話をする幽霊なんて居ないぞ?』
『私がそうだよ(笑)、何でかな・・・・出来るの。
倉庫の人・・・良かったよね、頭の悪い犯人で・・・・家に帰る時に・・・見つけたの(笑)ついてったら誘拐って話してて・・・余計に気になって・・・。
だから気絶してる子の携帯を探してたら床にあった。
見たら電池ないし・・・迷ってたら電話が鳴って驚いたけど、場所さえ言えば何とかなると思って先に言ったの。
刑事さんじゃないから、先に沢山話そうと思ったけど・・・切れちゃって・・・携帯を探しに出てたんだ。
無くて戻って来たら刑事さん居たから嬉しかったよ(笑)
で、中の様子を知りたいって話してたから犯人の携帯で電話したの』
『何で死んでると思う?』
『お姉ちゃんが泣いてるから。それから自分の遺骨を見た・・・遺影もあったし・・・お葬式もしたらしいから。
私ね・・・・助かったって思えると、最初の場所に戻るの(笑)瞬間移動みたいに・・・・振り出し・・・・
殺された記憶がないから、引き戻されるのかな・・・・なんかヤバい(笑)引き戻される気がする・・・いつもと違うな・・・』
『場所は!』
・・・・・音もなく繋がったまま静かになったが・・・
物音がしてきた・・・・静かに聞き入る刑事達だった。
『あーくそ!マジで探さねーとやべぇな。
あの姉ちゃんは知ってかな・・・袋に入れんじゃなかったな・・・・
バレたらクビだよな・・・・窃盗犯にされちまう・・・』
ヒッヒッヒとあざけ笑う男・・・・酔っているのか口は軽かった・・・
ふらついているのだろう、あちこちに ぶつかる音がしていた。
ザッっという雑音・・・・携帯まで転がったのだろう笑いながら片付けをしていた。
『あっ?』
電話が繋がっている事に気づいたのだろう一瞬で静かになった。
藤堂が声に出す・・・
『もしもし?』
『 ・・・・』
『もしもし?どちら様でしょう・・・』
『 ・・・』
そして電話が切れたのだった。
驚いて課長を眺める仲間達だった。
指示を乞うように藤堂も課長を眺めた。
『一つ目、名前は雫・・・姉がいる・・・二つ目、窃盗犯・・・三つ目、雫の携帯番号を知る。手掛かりはコレだけだ』
『番号から・・・』
『取り合えず繋がるなら契約は解除されては・・・・』
迷い出し続く言葉が続かなかった。
『本当に死んでるなら、解約されてる確率は高い。
幽霊がかけてるなら、本当に使える携帯と判断も難しいよな・・・』
『 ・・・次に聞き出すなら?』
『ん?探す?』
『警官が殺人だぞ?』
『まさか・・・・』
『だけど理解出来ない事も納得は出来るだろ・・・・変に細かい情報、バラバラの携帯番号、聞いた中味は正確だったし・・・
なら、雫の姉さんは狙われてるんじゃ?殺されたなら殺されるんじゃないんですか?』
『 ・・・』
誰一人答えられずに押し黙った。
確かにそうだと思えたが・・・・幽霊という言葉に、何かが引っ掛かり言葉に出来なかった。
あー驚いたと携帯を握り締めて床へ項垂れたように座り込んだ。
落ちた携帯を拾いあげると通話していた事に驚いた。
知らない番号を眺め、声までした。
これが、あの子と繋がりがある人ならヤバいと電話に出れずにいたが次の言葉にハッとして静かに切ったのだ。
何かに触れたのだろうと安堵したのだった。
それでも電源は落とした・・・用心に越した事はないと。
入れたはずのモノは何処にも無かった・・・・殺した場所も手当たり次第にさがした。
運んで捨てた場所もだ・・・・入っていたなら自分へ連絡もあるはずだと思えた。
内緒だと姉へ教えたからだ・・・間違っても他の警官へ連絡もしないはずだと思うのだった。
あの日に・・・・
落ち着いたある日・・・交番で会う お巡りさんがやって来て話をしていった。
着ていた服を探すが見当たらなかった。何度聞いても本当らしいと言われ、今はあのお巡りさんが間違いだと止めてくれていると聞いた。
他の人が来ないのは諦めたのではなく、亡くなったからだと言われ力なく床へ座り込んだ。
本当に出て来ない・・・何度聞かれても当日着ていた服を見せても信じてくれた感じには思えなかった。
雫の場所を謝りながら探した・・・絶対にないと信じていた・・・だから本当は雫じゃないと確信して探すのを止めていた。
今も探していると言うだけ言って、最近は電話で話すだけだった。
以前から執拗に声をかけるので、恩人だからと我慢はしていた。
雫まで親切なお巡りさんだと思い込んでいたからだ・・・
買い物だと嬉しそうに出かけて行った妹の姿を思い出した。
それが最後とは知らず、洗濯物を干しながら行ってらっしゃいと言ってしまった。
あんなに元気な妹が自殺をするはずはないと何度言っても聞いて貰えなかった。
その理由が、警官の話だと思えガッカリした。
それでも、雫なら自分に話すと思い警官の話は無視する事にした。
取り合えず知る名前だけで、起きた事を調べてみた。
歳を十代に設定し直して検索してみた。
『出ないか・・・』
ん?っと覗きこむ同僚・・・
『カオル(笑) 事件にねーなら、自殺だろ(笑)犯人じゃないなら被害者または不明扱い。話の中味で紛失とか(笑)
あのな、最新になったからコレを引き出して当てはまる場所に文字を入れて・・・・こーすんだ(笑)』
カチッと音がして藤堂を見上げる同僚に苦笑いをした。
『取り合えず三年(笑)、それでもヒットしたら膨大かもしんねーぞ。
そこに性別を入れてみろ。さっきは入ってなかったぞ(笑)』
『気づいたならチェックしとけよ(笑)』
『遥か上だろ(笑)年齢性別名前と事件の年・・・戻んのは絞ってからの方が早ーよ(笑)』
『(笑)サンキュ』
笑み返した二人だった。