里山日記

NPO法人「里山を守る会」における活動の内容。
その日にあった様々な出会いと、感じたことをつづりたい。

摘果作業

2018-04-26 05:32:44 | Weblog

史上最速で開花した今年の梨。 今、摘果作業に追われている。草生栽培(自然栽培)10年目を迎え、梨園の草の種類に変化が出てきた。個人的な意見だが、梨の木と相性の良い草が多くなってきたと感じている。

草は1年を通じ一切、刈らない。一種類の草が実を結ぶとやがて枯れ始め、次から次にその季節に応じた草が生え、やがて枯れる。その積み重ねで土地が肥え、ミミズが繁殖し、やがて肥料は必要なくなる。 というのが自然栽培の理論である。もちろん農薬も一切使わないというのが究極の自然栽培であるが、残念ながら回数は減らしているが完全無農薬には到達していない。

この先、土がどう変わり、その土に根を張る梨の木がどう変わり、その果実がどう変わるのかとても楽しみである。まさに農業(自然))の醍醐味を味わえる瞬間だと感じている。 はたで見るとなんと管理されていない草ぼうぼうの畑と映るかもしれない。 すでに人の目は気にならない境地になっている。 今年の梨はどんな味の梨になるのかとても楽しみである。

 

 


第6期わんぱく自然塾申し込み開始4日で定員オーバー

2018-04-17 18:43:55 | Weblog

「第6期わんぱく自然塾」が申し込み4日目で定員(30名)オーバーとなり、本日で締め切り、最終的に34名の受け入れとなったと幸田塾長より報告を頂いた。

5月13日が入塾式であるが、これから名簿の整理と班編成が行われ、4/22日にはスタッフ(12名)の顔合わせが予定されている。 当初は地元関城地区からの応募が圧倒的に多かったが、回を重ねるほどに参加校がばらけてきた。また、強い意志を持ち、たった一人で参加する児童も増えている。

初めての場所で初めて会うスタッフ(大人)、そして学校も年齢も違う輪の中に入るプレッシャーは相当のものだと思う。

しかし、1年間(6回)五郎助山という自然の中で様々な体験を通じ、初対面同士が徐々に心を開き、距離を縮め、笑顔が多くなり、冗談を飛ばし合う仲になって行く。 小学生の一時期ではあるが大変貴重な経験だと思っている。

今回から幸田さん(主婦・3人の母)を塾長とし、11名(男6名・女5名)のスタッフが脇を固め、参加児童のサポートをする。

参加してくれた塾生たちに「参加して良かった! また参加したい!」と言われるよう、スタッフ一同今まで以上に気を引き締め、楽しく、厳しく、面白い、自然塾にしたいと願っている。

応募された皆様、本当にありがとうございました。

 


第6期わんぱく自然塾募集開始

2018-04-14 04:30:21 | Weblog

本日、4月14日(土)より4月21日(土)まで第6期「わんぱく自然」の募集が始まった。

募集に先立ち、過日(4/12)新塾長となった幸田さんと二人で市内20校の小学校に募集チラシを持参し、訪問した。当初4/10に配布予定であったが、梨の受粉作業と重なり、幸田さんに無理を言って延期していただいた。

今年も4年生、5年生、6年生の児童が対象である。AM:8時30分に五郎助山に集合し、私の車で地元、西小学校、東小学校から配布をスタートした。

宮本塾長代理が用意してくれた募集チラシは3000枚。各学校別に封筒に分けられ、これまでの各小学校からの参加人数の資料も添付されている。いつものことながら完璧に準備が整っていた。私は6回目の各学校訪問となるが、幸田さんにとっては初めての体験である。

20校中、4校でかつて西小でお世話になった先生がそれぞれ赴任されており、歓待していただいた。いつものことながら大変嬉しい瞬間である。途中お昼を挟み、午後3時にすべての小学校を回り終えて五郎助山に帰還した。 走行距離は120kmを超えていた。

郵送でも事足りる作業だと思うが、各学校の「わんぱく自然塾」に対する反応、また当会についての反応も感じ取れるので、大変ではあるが貴重な体験でもあると思っている。新塾長となった幸田さんも同じ思いを持っていただいた。

今年はどんな子供たちに会えるのか? 昨年参加した塾生は今年も参加してくれるのか?・・  

期待と不安が交差する1週間となる。


史上最速の梨開花

2018-04-06 06:41:45 | Weblog

今年は桜の開花も記録的であったが、梨も史上最速の開花となった。例年4月20日前後がこの辺では幸水、豊水の満開日であるが、それから比べると2週間近く早い。植物は低温にさらされると休眠が打破され、その後の雨量と気温の関係で開花が進むという。昨年の暮れから今年にかけて特に寒さが厳しく、雨量も多く、3月が記録的な気温上昇となった。今年の気候がまさにそれに当てはまったようだ。 

私も約60aの梨を栽培しているが授粉用の花摘みと受粉の準備でてんてこ舞いしている。田んぼの準備も始まり、すべてが一度に集中してしまった。 開花が早まると、晩霜の危険性が高まり、梨農家にとっては今後の気象情報に目が離せない。受粉直後に晩霜に合うと、結実せず、大きな被害が出てしまう。 梨は一年一作なので、この時期の晩霜は死活問題となる。

梨農家は年々減少の一途をたどっているが、こうした毎年のように起きる異常気象もその一因になっている。 関城地区の20代、30代の梨農家後継者は現在5名前後と聞いている。 私の息子もサラリーマンで農家は継がない。 親父が元気なうちに梨棚を整理し、更地にしてほしいと言われている。

更地にするのに10a当たり20万~30万かかるといわれているので息子としてはその負担を自分が負うことに不安を感じているらしい。  梨農家の友人たちは皆同じ事を言っている。昔は誰かがその梨園を借り、規模拡大を図ってきたが、現在では借り手も無くなり、 梨栽培から身を引くにしてもお金がかかる時代になった。

この地区では農協を通じた一元出荷が昔から定着しており、観光梨園の芽を育てなかった。そのことが果たして農家にとって吉となったのか、私は大いに疑問を持っている。経営的にもいろいろな取り組み、その後押しがあってもよかったのではないだろうか?

今さら言っても始まらないが・・・  いや、今からでも遅くない。・・・・