里山日記

NPO法人「里山を守る会」における活動の内容。
その日にあった様々な出会いと、感じたことをつづりたい。

春の胎動

2019-03-19 06:02:34 | Weblog

3月も中旬となった。

先日、今年最初の梨の消毒を行った。

スピード・スプレアーという動噴機械に500リットルの薬剤(1000倍の溶液・殺菌剤)を入れ、10a当たり約300リットル散布する。

私の経営面積は約50aなので1500リットルを超す散布となる。

毎回、3回から4回スピード・スプレアーに乗り、防毒マスク、雨具を着けて散布する。

霧状態になった消毒液の到達は高さ7mから8mに達する。

その音はすさまじく、200m先まで聞こえるほどだ。

私の家は台地の西の端にあり、そこから先は田んぼとなり、広大な田園地帯が鬼怒川の堤防まで続いている。

この時期、田んぼには赤や青色の大きなトラクターが低いエンジン音を響かせながらあちこちで田起こしを行っている。

今では農業機械の音が春を告げるシグナルとなった。

せわしないが、のんびり屋の私もついに戦闘モードになる。

さくらの開花予想が近づくにつれ、授粉用の梨の花摘み、苗床の準備などあれやこれやが一気に押し寄せる。

五郎助山にも確実に春が近づいている。ウグイスの初鳴きも聞こえ、やがてトンボ池に水が入る。

草花が芽吹き、たくさんの広葉樹が薄緑色になり、枯れた森を蘇らせる。

今年も春がやってきた。