いつものように交通安全挨拶運動から今日も始まりました。
終了後、宮崎市に行き頼まれていたマンションの改装を行い、西都に戻りたまっている事柄の処理を行いました。
夜は稽古、南空会伝統の野外屋外稽古です。
この30分は基本をみっちりと
そして体育館に入り
正座黙想を行い、組手に役立つ基本稽古、そして基本形の稽古をしました。
さて一般質問報告は本日が最後です。
ネットニュースとそれによるSNSが世の情報を占めています。
即受け取れる、また生の声を聞ける可能性がある・・・という点では評価していますが・・・
受け取る側の志向によってニュースや情報がセレクトされていることによる、考え方の硬直化など私は心配しています。
バランスのとれた考え方を得るには、公共性のある(もちろん新聞社は私企業ですが)、そしていくつものフイルター(良い意味での)を通した情報に触れることが大事だと常々思っています。
特に今の子供たちの情報面での環境を見ると強く思ってしまいます。
それで、一般質問の場を使い、新聞による教育NIEについて何度も質問してきました。
という事で「NIE」についてのやり取りです。
よろしくお願いいたします。
檀上質問)
大項目三番目は教育問題です、この事については何度か質問に取り上げましたが「NIE」についてです、8月20日の新聞記事によると8月に第一回NIE宮崎県大会が行われたようです。
この記事にも載っておりましたが、今年度から妻中の校長に赴任された伊東先生がファシリテーターとして重要な役割をなされていました。先生は以前より熱心に取り組んでおられたと伺っています。
このNIEに対し西都市の現状の取り組み、これからの計画について教育長に伺います。
教育長答弁)
・8/19に行われた「第1回NIE宮崎県大会」に私も参加させていただいた
・会はパネルディスカッションやNIE全国大会松山大会の参加報告等が行われ、新聞記事を使った質の高い授業の実践事例が紹介された
・煮えは児童生徒が新聞を使って学習することで「社会への関心」を高め、自分事として考えを深めるといった点で効果がある。
・膨大な情報が飛び交う現代社会で、正しい情報を取捨選択する力や、情報を読み解く情報活用力、自分で考えたことを自分の言葉で表現する力などを育成するうえでも大変有効であると考える。
・現在本市の多くの小学校では、児童が新聞の記事について自分の考えを核活動を通して語彙力、要約力、表現力を高める取り組みを行っている。
・また文書を書くことに関する意欲を高める事や地域発信力を目的に、積極的に新聞に児童の作品を投稿している。
・中学校では、全校生徒が毎月新聞記事について感想を書き投稿する取り組みを行っている学校がある。
・休日課題として新聞記事を書き写し、翌週にその記事に対しての自分の意見を発表するという取り組みを行っている学校もある。
・今後は、各学校で行われている有効な取り組みについて情報を共有する機会を設けたり、各教科の授業の中に新聞等を活用した活動を積極的に取り入れたりすることで、さらにNIEの推進を図っていきたい。
質問)
最後はNIEについてです、教育長ご答弁ありがとうございました。
教育長の壇上での答弁、NIEの推進を図って参りたいと考えていますという言葉で、ほぼ私がNIEについて質問した意図は汲んでいただいたように思います。ありがとうございます。
ですが、再度NIEについて共通理解をする意味、またこの質問を聞いていただいておられる方にさらに深くご理解いただけるように、いくつか質問をします。
今年、第一回NIE宮崎県大会が開かれました。
NIE自体は1930年代にアメリカで始まったものです、日本では1985年に静岡での新聞大会で提唱されたのが最初だと聞いています。私も議員になってすぐ質問し、その後も何度かしました。また私以前も井上照也議員が議会で取り上げたようなことも聞いています。
それだけ歴史のある、NIEなのですが、今年が第1回の県大会だったのは。何かきっかけがあったのでしょうか
教育政策課長答弁)
・これまで、宮崎日日新聞社や県教育委員会、関係校長、NIE推進アドバイザーなどから構成されるNIE推進協議会が、年1回程度、公開授業やセミナーなど開催していた。
・昨年度、NIEの全国大会が初めて宮崎県で開催されたことをきっかけに、協議会がさらにNIEの機運を高めようと、今年度県大会を開催する運びになったと聞いている。
質問)
有難うございます、私も確認したところ昨年8月に宮崎県で全国大会を開いたことにより、NIEの認知度が上がり、そのレガシーを引き続こうとして本年第一回が開かれたようです。
この第1回県大会に、西都からは何人参加されたのでしょうか?
教育政策課長)
・8/19日に行われた第一回県大会には、総勢約50名の参加があり、西都からは7名が参加しております。
質問)
沢山の方が参加されていて、うれしいです。ちなみに、昨年の全国大会の記念講演はノーベル化学賞を受賞した旭化成名誉フェローの吉野昭さんだったようです。
「世界を大きく変え、人類に貢献した」と評価されたリチウムイオン電池
は延岡の旭化成の技術があったから発明されたようなものだと吉野さんは言われていました。きっと1000人を超す聴衆は感慨を新たにしたものと思います。またいろいろな分科会がおこなわれ、参加者からは「学びの質と求められる学力が激変する中」で教材として新聞を活用する有益性、そしてNIE活動の結果「子供たちが変わる」といった教育現場の実感が大きいと先生方は感じたようです。ここで伺いますが、「学びの質と求められる学力が激変する」とは教育界においてどうとらえられているのか伺います。
教育政策課長)
・これからの社会はあらゆる分野で多様化し、複雑化し、高度化していくため、自分の未来を自分で切り開いていくことが大切であると考えている。
・そのため、知識、技能の習得のみに重視した学びではなく、主体的、対話的で深い学びの実現が身目指されている。
・これらの学びを通して「生きて働く知識・技能の取得」や「道の状況にも対応できる思考力・判断力・表現力等の育成」「学びに向かう力、人間性の涵養」が求められている
質問)
そういった意味において、新聞の効用があるという事ですね、理解しました。西都市妻中学校長の伊東先生は県NIE教育推進委員会の委員長をされています。西都市はNIEの実績はあります。
先ほどの「NIE教育で子どもが変わった」そんな事例があれば伺います
教育政策課長答弁)
・県大会において、パネルディスカッションに登壇された穂北中学校の門松直子教諭によると、新聞を読んで感想を書く活動では、「印象に残った事」や「話のポイント」「自分はどう感じ、今後どうしたいか」などについて意識して取り組ませたところ、子どもが自分の意見をしっかりと理由を加えて発表できるようになったり、感じたことをアウトプットする力や考えを整理してまとめたりする姿が見られるようになったという報告がなされている。
質問)
昨年、私が国富町の本庄中学で体育授業の部外者講師をしたとき、たまたま宮崎日日新聞の知り合いの記者と会ったことは、以前一般質問で話しました。国富町は「国富宮日新聞の日」を締結し、彼はその出前授業に来ていました。その彼と先日話した時、小学5年生の女の子がそれまでは読まなかった新聞を出前授業での、「見出しや写真から見ていき、興味を持った記事を読んでみよう」という教えで、新聞を読むのがたのしくなって、今や父親がやっている畜産のことや他の事件の記事などを親御さんと話題にすることが増えたそうです。そして社会への関心が高まり、どんどん知識の吸収する様を見て娘さんの成長に親御さんは驚いたという事を聞きました。またある中学生は新聞を読むうちに、視野が広がり、文書力が向上し、親御さんは「わたしより語彙力があり、最近は言いたいことを要約して話し、伝えることが上手になった」と感心していたようです。
その様に国富町では効果を感じているようです。
さて先ほど述べましたがアメリカでNIEができたきっかけは、子供たちにおいて読解力の低下と社会への関心が低下したことを危惧しての事でした。今の子供たちをみていて、読解力、社会的関心度についてどう考えておられるか伺います
教育政策課長答弁)
・全国学力・学習状況調査では、国語の「読むこと」に関する正答率が低く、「本調査の回答時間が十分でなかった」と回答している児童生徒の割合が高かったことなどから、読解力の育成が課題であると考えている。
・社会的関心度については「地域や社会をより良くするために何かしてみたいと思いますか」という質問項目について、肯定的な回答した児童生徒は、小学生79.6%。中学生68.3%であった
・外国の人と友達になったり、外国の事についてもっと知ったりしてみたいと思いますか」という質問項目については、肯定的な回答した児童生徒は小学生77%、中学生74.7%であった。
・どちらの質問項目についても全国と比較して高く、本市の子供たちの社会的関心度は高い傾向であると考えられる。
質問)
全国平均と比べ西都市内の子供たちの社会的関心度は高い、しかし昨年度の川井田教育長も言われていたように、国語を読むことの正答率が低く、読解力の育成が課題ととらえている。了解しました。
さて昨年の全国大会、今年の県大会においても、宮崎県黒木教育長の挨拶に「キャリア教育とNIEの関係性に期待しているような趣旨の発言をされています。キャリア教育に及ぼすNIEの効果をどのように考えられているのか伺います
教育政策課長答弁)
・キャリア教育とは「一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、自分らしい生き方を実現していく教育」の事である。
・例えば、新聞では、普段の学校生活では出会うことの難しい一流の人や、様々な考えを持っている人の生き方について触れることができる。
・それらを通して、自分がどう感じたのか、これからどうしていきたいのかを表現したり、友達と意見交換をしたりすることで、これからの社会で「働くことの意義」や自分の将来についての考えを深めるといった点で効果があると考えている。
質問)
ありがとうございます、その通りです。
そういった意味において、SNS等で得られる情報は、個人の指向に沿ったものに傾く傾向があるので、この新聞を使った教育にさらに推進してほしいと希望します。
特に令和8年度は西都市内の中学校が再編されるので、さらに良い機会だと思います。そのために有効なのはNIE実践校指定というものです。
この今年度の実践校リストはどうなっているのか伺います
教育政策課長答弁)
・本年度の宮崎県内のNIE 実践指定校については、小学校が3項、中学校が1校。高等学校が2校、特別支援学校が1校の計7校である。
・それに加え、全国大会枠として5校が指定されている
・また、独自認定校として、中学校2校がある
質問)
私も調べました、実践校が7校で2年間、一年ごとに3校、次の年は4校が変わる。今年は全国大会枠として5校あったけど、これは来年度で終了、NIE独自校で2校 これは一年単位。つまり来年度は実践校入れ替わりの3校と独自校の2校の5校しかありません。
聞くところによると、応募してくる学校が多いようで、結構な狭き門のようです。
西都市の学校で実践校になった学校もありますから、またチャレンジしてほしいと希望します。また国富町がやっている「宮日新聞の日」の協定も、面白い取り組みなので、西都市も中学校再編というとても良い機会なので、前向きに取り組んでいければと思うのですが、見解を伺います
教育政策課長答弁)
・国富町は県内自治体では初めて、宮崎日日新聞社と「小中学校における新聞活用に関する協定」を締結し、学期ごとに設定した「国富町宮日新聞の日」に、新聞を授業で活用するほか、記者等による出前授業を実施している。
・教育長が先ほど申し上げたように、新聞を活用した取り組みは膨大な情報が飛び交う現代社会で、正しい情報を取捨選択する力や、情報を読み解く情報活用能力、自分で考えたことを自分の言葉で表現する力などの育成に効果があると考えている。
・本市においても、中学再編に向けて、新聞社等と連携した取り組みが可能であるかについて、今後引き続き研究してまいりたいと考える。
質問)
バランスのとれた成長を促すには、社会に目を向け多様的な考え方を身につけることが大切だと思います。そして良質なものを入れるつまりインプットする、それを基に多彩なボキャブラリーで表現するアウトプットの訓練、それによって子供たちは変化してくると思います。アウトプットは大事です、あるルポライターはこんなことを言っているようです「ボキャブラリーの貧困は心の貧困を生む」
もう一つ、国富町に事例でもあったのですが、新聞の読み方を学ぶと「やる気スイッチが入る」事です。
新聞の見出しを見て、えつ、これ何とタブレットで調べる、そのことを深く知ることになり、多様な考えを多面的な考えを得ながら成長していく、そしてそれをいかす社会人を志向する、それはつまりキャリア教育の成果となる。
私はインターネットが急激に広がりを見せた今こそ、必要な教育ではないかと思います、再度教育長の見解を伺います
教育長答弁)
・現代は、様々な媒体から情報を得られる社会である
・本格的に知識を身につけるなら「書籍」、 興味・関心や視野を広げるなら「雑誌」、 情報を素早く手に入れるのであれば「インターネット」などと、目的に応じて情報媒体を活用していく必要があるが、新聞が「世の中を知る」ための重要な手段のひとつであることは、今も昔も変わらないと考える。
・新聞の魅力は、政治、経済、国際情勢から文化、スポーツまであらゆる分野の情報が網羅され、世の中の動きを俯瞰できることである。
・またその一つ一つの記事が、複数の目によるチェックを経て世に出ている信頼性の高いメディアである。
・そのような新聞を使ったNIEの取り組みは、子どもにとって非常に有効な手段であると考えている。
・本市には、NIEに先進的に取り組んでいる教職員もいますので、それらの取り組みを参考に、NIEの指針を図ってまいりたいと考える。
私)
有難うございます、よろしくお願いいたします。