特待生と野球留学

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高野連新役員

2007年05月28日 | ブルータス

5月25日の日本高野連評議員会で新役員が決まっています。どの新聞でもいいのですが、ここはやはり滝口氏の記事を引くのが「礼儀」というものかもしれません。

高野連:脇村会長を再選 (毎日新聞 2007年5月25日 19時40分)
新しい副会長には、大阪大医学部名誉教授の越智隆弘・行岡病院骨関節センター長(65)、和歌山県高野連会長の田井伸幸・県和歌山商校長(57)を選出した。越智氏は春夏の甲子園大会で投手の肩ひじ関節機能検査に携わってきた。田井氏は箕島が春夏連覇した79年夏に野球部長を務めた。
 新理事には新副会長を含む14人が選ばれ、西岡宏堂・元滋賀県高野連会長が審議委員長、野村利夫・元大阪府高野連会長が同副委員長に内定した。

おっ、やっぱり来たな県和商ってな感じもありますが…。


新任理事(副会長を除く)は次の通り。

 
森田郁朗(東京都高野連理事長)山口雅生(日本高野連事務局長)石井晃(元朝日新聞社論説委員)松倉展人(毎日新聞社総合事業局スポーツ事業部長)西岡宏堂(元滋賀県高野連会長)野村利夫(元大阪府高野連会長)木村淳(宮城県高野連理事長)渡辺圭一郎(山梨県高野連理事長)小山修一(長野県高野連理事長)伊原登(大阪府高野連理事長)正木陽(高知県高野連理事長)松元泰(宮崎県高野連理事長)

この結果、高野連様の理事は会長・副会長を含んで33人となりました(ほかに監事が3人)。

会長●脇村春夫(再)
副会長●新妻義輔(再)
副会長●山武久(再)
副会長●越智隆弘(←顧問)
副会長●田井伸幸(新)

理事●清澤忠彦(再)
理事●和泉健守(再)
理事●杉中豊(再)
理事●木嶋一晃(再)
理事●尾藤公(再)
理事●浜村康弘(再)
理事●相澤孝行(再)
理事●吉井秀一(再)
理事●高木正皓(再)
理事●速水徹(再)
理事●堂馬隆之(再)
理事●森田郁朗(←評議員)
理事●山口雅生(←評議員)
理事●石井晃(新)
理事●松倉展人(←評議員)
理事●坂本浩哉(再)
理事●木村淳(←評議員)
理事●渡邊圭一郎(←評議員)
理事●小山修一(←評議員)
理事●神谷良治(再)
理事●伊原登(←評議員)
理事●河原丈久(再)
理事●正木陽(←評議員)
理事●松元泰(←評議員)
理事●田名部和裕(再)
理事●田中元男(再)
理事●西岡宏堂(←評議員)
理事●野村利夫(←監事)

監事●山下雅広(再)
監事●萩尾千里(←評議員)
監事●常本明(新)

財団法人においては理事は必置機関であり、意思決定、業務執行、対外代表の権限を有するものとされています。反高野連様の態度をとる一部には誤解があるはですが、「参与」という肩書きで登場する田名部氏は理事の1人ですから、財団法人日本高野連を代表する権限は(法的にも)認められます。

現実には、理事の大半は兼職であって、ほかに本業を持っています。結果的に、「専業」である田名部氏と脇村氏ばかりが表に出てくるわけです。彼ら2人の首をとったとしても、本部が大阪であることから、後任を探すのはコミッショナー探しより難しいでしょう。

また、「実質的に高野連様を支配しているのは最高顧問の4人だ」とする向きもあるようですが、すくなくとも彼らは法的な権限を有しておらず、また実態としても名誉職にすぎないはずです。

最高顧問●箱島信一
最高顧問●松前達郎
最高顧問●北村正任
最高顧問●秋山耿太郎

顧問●大本修
顧問●藤城亘男
顧問●鵜山治
顧問●佐山和夫
顧問●鬼頭鎭三
顧問●三輪武
顧問●奥尾幸一
顧問●渡部義徳
顧問●河村正(←副会長)
顧問●吉田孝(←副会長)
顧問●永野元玄(←理事)
顧問●達摩省一(←理事)

さて、理事または顧問で、今回退任したのは次の方々です。

上宮厚慧(顧問):大谷高校長、京都府私立中学高等学校長会会長
寺尾理(顧問):静岡東高校長
西川征志郎(理事):兵庫県高野連会長
高塚昌倶(理事):カネカサンスパイス社長、鐘淵化学野球部監督
西建策(理事):大阪市教育委員長
佐藤道輔(理事):東京都高野連理事長、東大和高野球部監督
藤澤義昭(理事):岩手県高野連理事長、盛岡工野球部長
多賀義彦(理事):奈良県高野連理事長?

藤岡行弘(理事→評議員)
岡村清(理事→評議員)
小森年展(理事→評議員)
小倉好正(理事→評議員)

まあ、この顔ぶれなら170人リストとはほぼ無関係でしょう。理事会は株式会社で言えば取締役会のようなものですが、一般的に財団法人は理事会とは別に評議員会を設けていることが多いようです。監事は監査役と考えればいいはずです。

また、高野連様に対して「天下り組織」との批判?がありますが、これはまったく的外れです。すくなくとも脇村氏は「無給」を条件に会長に就任しています。朝日や毎日との関わりが深いのは昔からのことであって、彼らは民間人ですからいわゆる「天下り」ではありません。

ついでに言えば、事務局員が報酬を得ているのは当然のことですが(「参与」となった田名部氏がどうなのかは知りませんが…)、役員報酬がもしあるとしても、せいぜい足代程度のものでしょう。この裏を返せば、だからこそ彼らは頑迷なアマチュアリズムから抜け出せないとも言えるわけです。

非常勤は別にしても、常勤の理事ならそれなりの報酬を得るのは自然なことであって、法外な退職金などが支給されない限り、非難されるようなことではありません。