学生野球憲章には「アマチュア資格」「アマチュア規定」という言葉は一切出てきません。
野球特待生:高野連の解消策 歓迎と実効性疑問の声
(毎日新聞 2007年4月20日 23時56分)
会見で、高野連の田名部和裕参事は「本来は憲章違反の学校は対外試合禁止で、選手もアマチュア資格喪失となるが、ある程度の免責措置をとった。
まあ、学生野球憲章がアマチュア規定そのものだとも言えるでしょうが、「アマ」という言葉さえ学生野球憲章にはありません。だいたい、もし奨学金が「アマチュア規定」に照らして「アウト」なのだとすれば、午前中しか仕事をしていない社会人の選手はほとんど丸々「アウト」になります。
どう言い繕っても、勤務時間中に練習しています。これは、野球によって報酬を得ていることにしかなりません。このような事情から、学生野球憲章の中には「アマ」の言葉が入らない(入れられない)のです。だからこそ、「学生」という逃げ道を見つけたはずなのです。
何を今さら「アマチュア資格」なのか、時代を(すくなくとも)30年ほど逆回転させているとしか思えません。さかのぼれば、体育教師がアマチュアではない時代がありました。新聞配達も「プロ」(非アマ)だった時代がありました。アマの概念など時代とともに変わっていくものでしょう。
問題は、高校生としてどうなのかということではないのでしょうか。高野連様がよりかかるものが「アマチュア規定」であってはなりませんし、特待生の問題はアマチュアリズムの問題ではありません。