今回のデザインクラス通信は、再び教室に目を向けまして、前々回の続きで、基礎デザイン課題「色彩を使った空間構成」の様子をお届けします。
デザインクラス初めての立体課題も、もう大詰め。
テストピースをつくりながら繰り返し広げたイメージを、実際に形にしていく作業です。
こちら、完成作品です。
課題のタイトル通り、とても色彩の印象が鮮やかなステキな空間が出来上がりました。
テーマは「歩く空間」だそうです。
屋外ホールのような構造は、細かなスリッドを入れることでとても軽やかで、風が通リ抜けるような涼しげな感じを与えています 。中から上を見上げると、そのスリッドから光と色が一緒にこぼれてくるのが目に浮かびあがってくるようです。
また、ホールの両端にそびえる柱のようなオブジェがアクセントとして添えられており、空間に張りと色彩の鮮やかさをもたらし、「歩きたくなる」空間の演出に一役買っています。
前回のデザインクラス通信で少し触れたように、色は光の変化によって如何様にも見え方が変わります。空間に色彩を配置するということは、その光と色彩を戯れさせるということです。そこでの関わりを楽しむことは卓上の課題では少し難しいかも知れませんが、それでも作りながら、ここに朝方の日差しが差し込んだら、ここに夕暮れの日差しが当たり影が伸びたら、そう想像力を働かせる ことができたら、それは間違いなく豊かな作品を生むのではないかと思います。
生徒さんにとっても慣れない課題だったとは思いますが、いつもと少し違った視点で想像力を働かせることができたなら、それだけでもやってみた甲斐があったかなと考えています。
(アベカイタ)