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蔵象(臓腑の現象)⑦肺

2010-01-22 10:18:16 | 中医学
◎宣発と粛降(せんぱつとしゅくこう):

「宣発」とは、発散の意味で、肺気が上へ上がることと気体や津液を外へ発散する
ことを指します;「粛降」とは、清粛の意味で、肺気が下降(清気や津液を全身へ散布)
することと気道を清潔に保つことを指します。
「宣発」と「粛降」は「呼」と「吸」と同じように、協調し合ってそれらの機能を
果たせます。病理上でも、互いに影響し合います。

◎通調水道(つうちょうすいどう):

「通」とは疏通の意味で、「調」とは調節の意味です。「水道」とは、水液の運行及び
排泄の通路です。人体の水液代謝は脾の運化・腎の気化機能の他に、肺気の宣発と粛降
機能(前条を参考)にも密接な関係があります。なので、「肺主行水」、「肺は水の上源」
という言い方もあります。

◎肺朝百脈(はいちょうひゃくみゃく):

「朝」とは向かう、集まる意味で、「百脈」とは全身の血管のことです。全身の血液が
血管を経由して肺に集まり、肺の呼吸でガス交換を行ってから、また心臓に経由して
全身へ分散することです。

◎肺主治節(はいしゅちせつ):

肺の機能の概括です。「治」とは、管理の意味で、「節」とは調節の意味です。肺の
「治節」機能は、四つの方面から表します:其の一は、呼吸運動を調節する;其の二は、
呼吸運動に随って全身の気機を調節する(肺主一身の気);其の三は、心臓を補助して
血液運動を推動と調節する;其の四は、肺の宣発と粛降機能の表しの一つで、津液の輸布
・運行及び排泄を調節することです。

◎肺腎相生(はいじんそうせい):

「金水相生(きんすいそうせい)」とも言い、肺は金に属し、腎は水に属すからです。
五行理論によりますと、肺金と腎水は母子関係です。
生理上では、肺と腎は相互配合して生理活動を果たせますが、病理上では、肺気虚損す
れば、腎気衰弱になり易い、この場合は、「母病及子」といい、一方、腎気衰弱すると、
肺虚になり、「子病及母」と言います。