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夢の介音楽夜話

音楽、アート、グリーン、クラフトなどなど徒然なるままに

漬物のススメ

2016年02月03日 | 日記・エッセイ・コラム


神田のランチでいただいた古漬けが美味しいと話しかけたら不愛想な店主が応えてくれた
日本食の店だが、漬物はこだわって作っているので評価されると嬉しい、と

ぬか漬けは発酵食品、当然健康に良い
いかんせん、ぬか床のニオイと毎日手を入れなければいけない面倒があることと、置き場所に困る

昔の民家には「土間」があって工具でも杵や臼など、雨を避けてなんでも置けるスペースがあった
トイレに向かう廊下がぬか床を置く冷暗所として良いなどと言われたものだ

何回も挑戦しては失敗しているのだが、懲りずにぬか漬けに挑戦している
安価なプラスティック製の容器が入手できること、「イリヌカ」も安価で売られている

いりぬかに塩を加えて湯冷しの水で溶いて捨て野菜を入れてスタンバイ
さらに唐辛子、乾燥椎茸、昆布、卵の殻、などなど味をグレードアップするには仕掛けがあるようだ

当然最初は塩が効き過ぎていて、ショッパイ
ぬか床を安定させるために「捨て野菜」という一手間がある

新鮮な野菜を使えば良いに決まっているが、新鮮さを欠いてきた野菜の利用法としての漬物の意味もある
大根は実にしんなりしていい具合に浸かる、沢庵は塩漬けだと思うがぬか漬けもいける

自身が九州の血を引くせいか、高菜が好きだ
今の時期生の高菜がスーパーに出回る、とても食べきれないくらいの量の高菜を塩漬けにする

必要な分だけ取り出しては油で炒める
ご飯にも合うし、ラーメンに乗せてもいい

大きな葉のまま漬けた高菜でご飯を包んでおにぎりにするのも楽しい
塩加減がうまくいきさえすれば、何か得したような気になる食材だ

梅干し作りも面倒だが、手間をかけただけのご褒美もある
昨年挑戦した「完熟梅で作る梅干し」はまあまあの出来だった

出来上がった梅干しに自家製の赤ワインを加えて蜂蜜をかけてお隣さんに届けた
こうした道楽をしている時が楽しいし、心が休まる

漬物は奥深い、手がけてみる価値がある





Anthony Wilson/Larry Goldings/Jim Keltner: Live at Blue Whale - "Ponta de Areia"

ぺルーは泣いている

2016年01月17日 | 日記・エッセイ・コラム


海外で愛用される「メイド・イン・ジャパン」を追跡調査する番組が面白い
日本の地方の町工場や職人たちによってつくられた製品が遠くヨーロッパなどの地で愛用される

現地のユーザーたちの感謝のコメントを取材して持ち帰る
当の職人さんたちにその映像を見てもらうと、海を越えて渡った自分たちの作った製品を愛する人たちに感謝して涙する

海外に出かけて活躍する邦人も多い
慶応大学ご出身の加藤明さんの特集番組の映像を見かけたので紹介する

子供の頃骨折した左腕のリハビリ目的で始めたバレーボール
やがて名門大学のクラブに所属し母校の監督に、そしてペルーの監督に招聘される

無名のチームを国際的に認められるレベルまで育て上げて、若くして病歿された
亡くなられた後、日本チームに勝つことができたペルーチーム

波乱万丈の人生を貫くのは、バレーボールと人間に対する情熱か
こういう足跡を残したいものだ



加藤明 ペルーは泣いている ペルーと同じ価値ある日本人

陽はまた昇る、初日に祈る

2016年01月08日 | 日記・エッセイ・コラム


昨年の今頃書いたブログを読めば自身の関心の傾向、感動のパターンが見えてくる
昨秋話題になった「下町ロケット」に似ているようなTVドラマだった

自分の原体験とオーバーラップするから、手に汗握るし、一喜一憂する
一昔前企業戦士などとおだてられて過労死したり身体に異常を来たしたりた経験のある世代なら同感する

人が集まった経済活動のための組織、会社というものにいつしか同化して沈められる戦艦の艦長のような気になる
「そんなに頑張ったって会社なんて何も面倒見てくれないよ」とわかっていても頑張ってしまうのが日本人か

ドラマ「下町ロケット」が面白かったのは、脱落する者、裏切り、犯罪行為などが素直に描かれていたところにある
主人公の小気味良い活躍だけでなく、組織の連携プレーでもなく、世の不条理そのものが描かれているから納得する

「どんなに暗くてつらい夜であっても朝には必ず陽が昇る」
そう自ら言い聞かせて仕事をしてきた者達にとって、万人に公平な朝陽はありがたい

涙とともにご飯を食べたことのない人は信用しない
そう言い切った人は、悲しみや喜びが身体に染み渡っている



陽はまた昇る
「はてヘミングウェイかいな」と回したチャンネルの映画、見覚えのある俳優さんたちがたくさん出てくる。どうやら日本ビクター社を舞台にした経営と開発と営業をモチーフにしたストー...

一期一会

2015年12月25日 | 日記・エッセイ・コラム


世の中は忘年会そしてクリスマス、日本人の同胞意識と乗り遅れたくない症候群が師走の街を吹きすさぶ
サラリーマンは今年一年の自分にご褒美を、飲食業は書き入れ時のビジネスチャンスに時を忘れる

音楽をキーワードにして出会った人は多いが、時にまるで異なる世界の人たちともご一緒する
これもご縁、音楽は欲する人と提供する人がいて成立するのだが、世の中音楽好きばかりではない

日本人の異文化吸収力は、歴史的にかなりのものだと思う
新しいものに触れて迎合するのでなくそこに自らの環境を同化させてまた新しい世界を創り上げる

TVドラマ「下町ロケット」が共感を呼ぶのはそうした日本人のDNAに原因するところが大きい
長いものに巻かれろ、事なかれ主義と「何くそ!」という反骨精神とが戦う

敬愛するベテランミュージシャンが70歳を目前にして「死を意識するようになった」とおっしゃっていた
「だから今音楽をやるんだ」と言っているようにも聞こえた

先日近隣で交通事故があり、現場近くに花が供えてあった
生と死は常に隣り合わせであり「永遠」を保証するものはない

だから人は宗教に救いを求めたり、つながりを期待するが、これは音楽でも同じこと
件のミュージシャンが「音楽は人間関係だね」とため息をついたのも同じこと

何かを通じて出会いがあり、別れがある
期待したその人が期待通りだったり、そうでなかったり

小田和正さんの番組「クリスマスの約束」を見ていて「人との出会い」ということを感じた
息子ほどかけ離れた年齢のミュージシャンとのセッションは、望んだかもしれないが、これまた「出会い」だ

声質が非常に似ていて実にうまくハモる
一直線で生きて行くような生き方がひょっとすると若い頃の自分を見ているような錯覚を呼び起こしたのかもしれない

「一期一会」
人との出会いは計算してできることでもなく、神のお導きとでも言うべく何らかの力が働いて引きあわされるのだろう

そこに血縁関係や共通項があろうがなかろうが、磁力のように惹きあったり反発したりする
人間の輪廻みたいなものを感じる年齢になってきた





山本潤子 アカシアの雨がやむとき

山本潤子 - 卒業写真

山本潤子/スカイレストラン

焼き芋考

2015年12月17日 | 日記・エッセイ・コラム


最近はスーパーの店先で並んでいる焼き芋、できれば火で焼いて作りたい
落ち葉を集めて燃やした後の残り火に放り込んだ芋を探すのが本来の姿であった

道路が舗装され家が建て込んで田舎でもうっかり煙も出せなくなった
薪ストーブを愛用されていたご近所の方も最近は使わなくなったようだ、ご主人が倒木を担いで持ち帰っていらしたが宅地造成でそんな調達ができなくなったせいもあるかもしれない

火を起こして何かを調理するのは楽しい
火への恐怖と愛着は、原始の頃からヒトに刷り込まれているのかもしれない

昔は気にしなかったが、芋の種類が結構多い
紅あずま、紫いも、安納芋、ニンジン、などなど焼き芋に向いているものとそうでないものがあるらしい

好みだろうが、皮が焼けて実との間が褐色になりオレンジ色に近い焼け具合になる芋がいい
ご飯で言えば「おコゲ」状態の焼き上がりがベストだ

内部が60度から70度でゆっくり加熱するのが甘さを引き出すコツだそうだが、火加減が難しい
火を強くしておくと真っ黒こげになってしまうし、弱ければ焼けない

濡れ新聞紙で包んだ芋をアルミホイルで密封して焼けば「ホクホク」状態のきれいな蒸し焼きになる、がコゲ目がない
やっぱり芋そのままを加熱した方が美味しいし、焼けた皮がまた美味しい

石を温めて間に芋を入れるいわゆる石焼イモは均一に加熱する方法としていい、焼き栗で使われる方法だ
子供の頃郷里でサイドビジネスでやっていた焼き芋屋さんは、1メートルくらいの大きな釜の中で焼いていた

釜の内部構造は知る由もないが、おそらく釜の下部で加熱し、中間部と上部に加熱スペースと保管スペースがあったのか
お隣の県に焼き物の生産地が控えていたからこそ流通した加工器なのかもしれない

アウトドア派の方は、野外で火を起こすことに喜びを感じる方が多いようだ
小型マキストーブを手作りしたり、それで調理したりと、男の夢を追求する

便利な世の中になったとしても焼き芋くらい焼ける住環境であってほしいものだ
いやもっと田舎で暮らせということかしら


山田三毛猫 猫の焼き芋屋さん♪

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