広東料理「慶楽」(ケイラク)
歴史は古く創業は昭和25年。
池波正太郎氏をはじめとする著名人が通い、各メディアにも取り上げられる当店。
その看板料理「上湯炒飯」(スープ入ヤキメシ)はとても有名である。
最寄り駅は有楽町駅。JRの高架に沿い新橋方向に向かった道の右手に位置している。
扉を開け入店すると右手にレジ、左手にショーケース。
「いらっしゃいませ」 私に気が付いたスタッフさんが声を掛けてくれた。
「1人です。いいですか?」 人差し指を立てて、聞いてみた。
昼も遅い時間帯なのだけれど、そこそこ先客がいて、昼食をとられている。
昭和の風格を感じさせる落ち着きのある店内は、奥行きのある造りで、途中、
2階に向かう階段もあるけれど、私が指示されたのは1階入口に近い
4人掛けのテーブル席。
どうやら分煙がされていて、入口付近は禁煙席のよう。
着座後には、これまた昔ながらの水玉湯呑みで茶がサーブ。
ロゴ入り箸袋に入った割り箸、使い捨ての紙おしぼりと次々にセットされ
メニューを手渡される。
テーブルトップはビニールマットを使用。
食器が滑りにくい反面、ぺたぺたとしたくっつき感が気になる。
卓上には、醤油、酢、からし、胡椒、爪楊枝、POPスタンド。
そして、自家製の調味料が置かれている。 どうやら唐辛子のよう。
手のひらに落とし、味見をしてみると、唐辛子の酢漬け。
砂糖も使われているらしく、甘酸っぱく辛いという不思議な味わい。
タイ料理に使われる調味料風でもあるけれど、そこまで味は到達していない。
当店オリジナル路線のようだ。 お好みで使える万能調味料として活躍が期待できる。
炒飯ランチ@1,200
おすすめランチメニューよりチョイス。
せっかく来店し「上湯炒飯」をいただかないのは野暮だろうか。
「龍圓」さんでチャレンジに成功したものの、
未だ、私はスープチャーハン(通称)と呼ばれるものに苦手意識がある。
鶏ガラからとったスープをかけるにしても、まずはスープを味見したい人なのだ。
聞くところによると、当店のものは最初から炒飯がスープに埋没した
“お茶漬け風”になっているというではないか。
もしも、スープが口に合わなかったらどうなるんだ!
冒険を回避し、まずは炒飯をいただいてみよう。
おかずっ食いの自分としては副菜が2品つく、炒飯セット。 初回はここからだ。
待つこと少し、三つ仕切りプレートでの提供。
炒飯は型抜きで成型。 ここに旗でも立てたら中華版、大人のお子様ランチだ。
サーブ時、スタッフさんから料理説明はありません。
「ゴマ団子は後からきます」と一言のみ。
従って、自身の推測によるところですが
この日の副菜は、白切鶏、豚肉と青菜の豆豉(トウチ)炒め、ザーサイ。
白切鶏はしっとりとした肉の質感を湛えていますが、ネギソースの塩辛さが手痛い。
また、炒めものも同様に味が濃く、これらバランス的には炒飯ではなく
白飯に合う気がする。
スープに口をつけてみる。
具材は口当たりの良いふわっふわの溶き玉子と青菜で塩味ベース。
しかし、これも私にはしょっぱい。
味の振幅が狭く、着地点がみな同じため閉口する。
副菜&スープで体内の塩分濃度が高まったのかもしれません。
可愛らしい水玉湯呑みの茶はあっという間に完飲。 お茶、お替わりください。
炒飯は、自家製チャーシュー、たまご、ネギと比較的シンプル。
正直なところ、特筆ないなあ。ごめんなさい。
食事の後半には、芝麻球(ゴマ団子)が登場。 揚げたてほかほかです。
「純廣東料理 慶楽」
昔も今も有楽町の高架沿いに名を馳せる有名店。ご年配の常連さんたちの支持も厚い。
当店の真価を体感するために、次はグランドメニューからのチョイスで。
と思うのでありました。 ご馳走さまでした。
※ランチ満足度数は、3.3~5.0
慶楽 (ケイラク)
東京都千代田区有楽町1-2-8 慶楽ビル
TEL 03-3580-1948
営業時間/ 11:30~21:45
定休日 日曜日 -店舗情報「食べログ」より-