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S2000と茶の湯 日々是好日

裏千家のお稽古 日々の出来事 大好きなS2000
ぶつぶつと 私の備忘録

お茶会の道具組 テーマ お客様に伝わるように

2023-06-18 22:01:24 | 道具



お茶会やお茶事の時に
どんなお席にするか ・・・
色々お約束事があり 
 
よく言われたことは
同じものを二つ使わない それなら三つ
大徳寺さんのお軸にお茶杓 使うなら もう一つ 大徳寺を とか
お軸と茶杓は他流は使わないように ・・・ とか
 
それでも 内々の茶事とか 流派関係ないお茶席では使いますけれど
裏千家として釜をかけるときはという事でしょうね
 
先日 お稽古の時 東下りのお軸 駿河をかけたとき
お炭手前の方が 八つ橋の香合を使われました

 

 
棚に 大蓋 釣瓶 葉ふた
 

 
並んでましたので もし お点前の方が釣瓶を使われたら
筒井筒で 伊勢物語が 三つになったでしょうけれど
残念ながら 大蓋を使われました
 
筒井筒 井筒にかけし まろがたけ
 過ぎにけらしな 妹見ざる間に

筒井筒は登場人物は業平ではなく
地方の行商人かお役人か そういう人の子供たちのお話 筒井筒 というのは 幼馴染のことです井戸の周りで遊んでいた子供たちがいつの間にか成長して 井戸の高さを超えてしまった
 
それなら 茶杓の銘を 筒井筒  ・・・ という事になりました
 
花入れなら 伊勢物語の 千尋影があるんですが
 
我が門に 千尋ある陰を 植えゑつれば
 夏冬たれか 隠れざるべき
 
千尋影は時無しですから
 
こういう歌の世界は面白いですよね
お茶席の中で 上の句 下の句 で 問答できれば楽しいかも
亭主 上の句 お客 下の句 
それに合わせてのお道具組で
お客も お道具組を見て その日のテーマをちゃんと受け取れる
 
そうなれば 面白いな  真剣勝負で

鯉桶の扱い 5月の水指 お節句です

2023-05-28 12:44:59 | 道具




お茶道具というのは 1年に一度しか出ないものが多くあります
それほど 季節感を大切にしているという事でしょうけれど
置く場所が大変で 整理整頓していないと 
気が付かなくて 出すことを忘れる年があります
 
今年は ちゃんと出せました
鯉桶の水指 鯉耳の花入れ 
 
運びの水指として 紐をかけて持ち出します
 
お濃茶の時は
 

 
塗蓋ですので 紐の掛かった状態で清めてから茶巾をのせます
 
お茶を入れたら 紐をほどいて 蓋を開け 釜に水を差します
 
お薄の時は 水指で一礼して 始めます
 

 
紐の掛け方は
 


左向こうから挿して 手前 対角に抜きます
 

 
右向こう 外側から通して 左手前 対角に抜きます
 


右の輪 と 左の紐先を持ち 両方同じ長さにそろえて 結びます
 

 
もう一度 結んで
 

 
輪が右
 
ほどくときは 一度ほどくと

 
輪が左になります
結び目のあたりで 輪の部分の紐を2本一緒に引き抜きます


 
左手で 抜いた紐を中央あたりで受け
半分におり  もう半分 茶壺の口緒の用に畳んで 懐中します
 
学園のお茶会で 長板の上に置いてありましたけれど
その時は 席入り前に 桶の 腰の部分に紐が結んでありました
最後 水を差した後 紐を結んで帰るためでしょうね
 
運びの時は 紐は懐中して もちかえります
 
教科書がないので 違う部分もあるかもしれませんが
まあ 季節道具という事で 臨機応変に ・・・
 
私のは 淡々斎好みで中も赤で 蓋裏に波蒔絵 
鵬雲斎好みはウルミ塗になります
(ウルミ塗は赤みを帯びたこげ茶色。 それを透過させ溜塗りとして仕上げてあります。)
 
紐の結び方は
 

 
この結び方をされる方も多いと思います。
決まりはないかもしれませんね。

今週出した大炉の道具 2月の設え 妖狐 白蔵主

2023-02-14 20:56:19 | 道具
 
 

淡交テキストの2月号に大炉が出ています

炭手前の香合が 白蔵主 狐の妖怪です

 

自分も持っているけれど 使うときが分からなくて

宗旦忌の宗旦狐に合わせて 11月か12月に出しておりました

 

デパートの美術さんで お付き合いで なにも頂くものがなかったので

小さな香合を ・・・

 

中村秋峰さんの色絵

 

 

白蔵主 (はくぞうす)

 

妖狐 で 稲荷神

 

 

2月の初午の日に稲荷大神が伏見山に鎮座したという事で

稲荷大神を祭るために 初午の行事が行われるようになったそうです

今では 全国のお稲荷さんで お祭りがおこなわれているようです

 

そんな 初午祭りから 白蔵主の香合が使われたのだと思います

 

初午はもう終わりましたけれど 

二の午 三の午 を祭られる神社もあるそうですので

おくればせながら 出してみました

 

白蔵主のお話は

 

、和泉にある少林寺の塔頭 耕雲庵の住侶に白蔵主という僧がいて、稲荷大明神を常に信仰して、毎日法施を怠らなかった。

ある時、竹林にて片足を失った三本足の狐に出会い、連れて帰って慈育した。この白狐には霊力があり 色々とお寺の助けになってくれていたそうです。

その狐の子孫も三本足であり、寺内に住んでいたという。

 

白蔵主には狩猟が好きな甥がいたが、白狐は白蔵主に化けてその甥の家に行き、殺生の罪について語り、戒めた。

しかし、甥は、狐が白蔵主に化けていることに気付き、鼠の天ぷらで引き寄せ猟してしまう。

 

ちょっとかわいそうなお話です

何も悪いことをしていないのに

他にも その後のお話とか 違うお話がたくさんあるようで

狂言にもなっているようです

 

 

清閑寺さんの12か月茶碗の箱の中に 梅がありましたので

出してみました。

 

今年の淡交テキストは 茶趣としつらい で

色々と勉強になります

 

今年は泉本先生ですけれど 大炉の瓦が素敵な瓦がはいっていました

古い瓦はいいですけれど なかなか手に入りませんね

いつも 目を光らせて ものを見ておかないと

いいものを 見逃してしまいそう

 

とっても参考になります

 

ちょっとおまけの1月のお話

 

二重切りの花入れは 下に花を入れて上に入れない

という事ですけれど

お客様が もしお花をお持ちくださったら 

頂いた花を上に入れるのも良いかもと

 

それと知らなかったのですが

裏千家では 紅白掻き分けのきんとんは

赤を右にするそうです

これから気を付けます

今まで 考えもしませんでした

どうしてたんでしょう ・・・


大炉の灰匙が折れて 大急ぎの補修

2023-02-11 12:47:54 | 道具
 

楽焼で こんなに簡単に折れるとは思いもしませんでした

ちょっと 灰を寄せたら ぽきっ

 

一応 壊れたものは 直せるものは自分でしていますので

何とかなるかな ?と

 

 

接着剤で張り付けて

 

 

補強用のテープで巻いて

見えないので 色はどうでも

 

 

虎屋さんの竹の皮の出番です

水にぬらして やわらかくして

 

 

竹の皮を巻いて 何とか補修完了

下から巻き上げて 上部で 最後は針で 最後の紐をねじ込んであります

 

この調子で 雪輪瓦のヒビも 接着剤埋め込んでおこうかな

瓦は 雪輪でなくても良いようですが

ちょうどよい 見た目の良い瓦がない


大炉の道具 大炉は出したけれど 今週は茶室です

2023-01-31 23:14:25 | 道具
 
 

大雪で 先週お休みしたので

今週は もう1週 四ケ伝のお稽古をいたします

 

皆さんそれぞれ ノート片手に ・・・教科書がありませんので

見て覚えるだけ

それでも 違いを覚えておくと 楽です

 

なぜそうするのか ・・・

何故 双清するのか

何故 茶筅を建水の肩に移動するのか

 

前に 研究会でどうしてそこに置いたの ?

と先生に尋ねられて 茶筅が汚れたから と言って

先生に 駄目だしされた方がいらっしゃいました

 

何故 揉み手をするのか 

うちの先生は 揉み手と言わずに そうせい(双清)とおっしゃいました

掌を合わせて 中に空洞を作り そこに露を落として清めると

 

細かく 手前の流れをメモしても

最終的に 何処をどう見ればよいのか 頭に入りずらい

それぞれの違いをメモしたほうが 覚えやすいとおもいますけれど

 

お点前する前に さらっと見れば それで大丈夫です

 

1週間お休みだったので 

 

 

 

孫ちゃんと 猫ちゃんに破られた 障子を直して

大炉 出しました

 

 

灰がたくさんいります

最近 薪ストーブを炊いていないので 不足気味です

 

 

一応 大炉のお道具も出して

炭の準備も

 

1年にひと月だけの道具もあります

 

竹の蓋置を使うと 釜の蓋に張り付くことがあります

気づかずに 釜の中に ぽちゃんと ・・・

それで 十三軒さんの大蓋用の蓋置を出しました

後炭に使う焙烙 焼き物の灰匙 香合は節分で仁清写しの鬼

釜の蓋が大きいので 水次は薬缶です

 

 

筒茶碗 右から

高麗 狂言袴

高麗 砂手御本

萩  野坂康起

伊賀 谷本洋 風の声

塩釉 安食ヒロ

 

土物が好きなので

絵付けのお茶碗が あまりありません

 

 

高麗は こんな箱に入っています

これは遠州流さんの箱で 底が二重 丸紐

本桐で 時代がついています

古い木札も

 

箱とか 箱に書いてある書体 付属品

そういうものも 楽しみの一つですけれど

美術館では あまり並んでいませんね

 

不昧公展の時も 県立は 箱はほとんど出ていなくて

田部美術館は 箱が並べてありました

とても親切

 

余談

この時 県立の図録に 丹波の生野の茶入れが出ていたのに

本体がなくて がっかりしたら

田部美術館に出ていました 

 

そんなことって あるんですね

生野は湯来美術館蔵の茶入れです

立ち姿のきれいな 端正な和物茶入れで

小さな耳がついています 大好きな茶入れです

 

東京の茶の湯展でも お目にかかりましたし

県立に来ていた時は 何度も見に行きました

 

この時のお気に入りは

加賀光悦と堅手の長崎 

今でも目に浮かびます ・・・