私にとっての「夢のような場所」とは。
大勢でわいわいと一体感を感じられる創作の場所で見事自分がハマった時だ。
役割をしっかりまっとうできて、バチっとはまるとたまらない。あ、あたし今かっこよくね?って自他共に思える瞬間。
それが公の場所に近ければなおのこといい。
でも超身内のステージでも全然構わない。
本番でも打ち上げでもいい。その時間が味わえると生きてる!だの死んでもいい!だの思えてくる。
最高にあったかい場所だ。
その快感が忘れられないから続けてるようなもんだ。きっとアーティストならみんなそんなだろう。
弾き語りで一人で活動するアーティストの中には、バンドサウンドに憧れる人は少なくない。
おそらく憧れを反骨精神にかえてエネルギーにしてるんだろう。一人で闘うには反骨精神は絶対必要。
でも、ハンパモンな私からすると。
たった一人で成り立ってしまう芸術に余計な飾りはいらないと思ってしまう。
そう言われることがどれだけ傷つくかも知ってて、言う。
どんな小さな場所の王座だとしても、その椅子はおどろくほど冷たい。
でもそれは、バンドという王国を作ったとしても変わらないんだって、一体どれだけのバンドマンが知ってるんだろう。
バンドマンだけじゃないなー、世間一般、か。
アタシはふらふら逃げていた。
女帝としての役割があることをなんとなく知りながらも、
そんな孤独で冷たい仕事をするためにアウトローな世界にいるんじゃないやって抵抗してた。今も時々する。
アイデンティティがどこにあるかなんてすーぐわかんなくなるのさ。
強く、強く、あらねばならんのですよ。
鉄が熱され冷やされ、錬金されていくように。
そうして純度の高いエッジを作ってゆく。
でも甘ったれ心がなくてはダンスもできない。
だからひゃっこいだのあったかいだの言ってらんないのはわかる。
びっくりするくらいの快感のあと、びっくりするくらい傷ついたりする。
そうやってエンタメ業界成り立ってるから、みんな宗教とかにでもすがらないともたないんだろね。
でも、私はやるよ。
どれだけそれが贅沢なことかを知ったからね。
しっかり目ェ見開いて、蛇の道ゆこうと思う。
大丈夫、きっと何があっても結局は自分を強くしてくれるだけだから。
誰もがそれぞれのユートピアを探して夢みてあがいている。
キャンドル灯してどこまでいける?
ハーミットミッションは、まだまだ続く。